まだ終わらない
幼女がキメポーズをしながら説明を始める
「ここに反物質生成装置、
そして爆弾の模型
金10億がある」
「はい」
「私の全財産合わせて16億4000万」
「はい」
「君の全財産合わせて16億4021万」
「ちょっと待ってください、どこから持ってきたんですか?」
「これ」
通帳をヒラヒラさせる先輩
通帳をひったくり中身を見ると最後の取引で残高が0円になっていた。
「この計画に俺のポケットマネー絶対いらなかったでしょ!」
「私の全財産だけ使うの不公平だし...」
人差し指を合わせ口を尖らせながら上目づかいをしてくる
「どういう...いや、いいですもう...続けてください」
「私の伝手で"研究設備"の名目で材料や加工の手配を済ませた。」
「なるほど」
「2ヶ月後に組み立てが全て終わったものが手に入る予定。
現在の残高は4億4000万円」
「この短期間で12億使ったの凄いですね」
「いや、12億21万円」
「なんで僕の全財産を優先して使い切ったんですか」
すると突然、妖艶な微笑みを浮かべながら尋ねてくる
「ところで君ホテル暮らしだよね?」
「そうですけど」
「もう財布の中身もないよね」
「そうですね」
「世界が終わるのは二ヶ月後、その間君は生活ができない」
「...そうなりますね」
「私の家に来なさい」
有無を言わせぬ圧を感じる。何かただ単に遊びたいとかそれ以外に目的がありそうだ。
「...わかりました」
おそらく反爆について不安点などがあるのだろう。
専門外どころか、大して知識のない自分が役に立てるかわからないが、
完成までのこの二ヶ月、少しでもサポートできれば幸いだ
「今日は先輩の家に帰ります」