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007『最低点は1点』
■ 最低点は1点
A君はスポーツ推薦で進学先が決まったので、もう勉強する気が全くない。我が校の学力試験も、全教科白紙で提出した。学力試験の集計結果のプリントが配られた。5教科5百点満点中の平均点、学年最高点、学年最低点が記載されている。最低点は当然0点だと思いきや、1点となっていた。不思議に思ってA君に聞いてみると、確かに全教科とも白紙の解答用紙を提出したが、1問だけ出題ミスがあって、全員に1点ずつ与えられたらしい。
次の学力試験も同じように、最低点は2点となっていた。今度は出題ミスが2点分あったようだ。
その次の学力試験も、最低点は1点。なかなか0点にならない。先生たちはあせり始めた。試験に出題ミスがあるのは恥ずべきことだからだ。
そして、その次の学力試験では、ついに出題ミスは1問もなかった。最低点の欄に0点と書かれた集計表が印刷された。先生たちも一安心。校長先生の「0点、おめでとう」という声の後に、先生たちの拍手の音が職員室から聞こえた。




