最初の異世界交流?1
ヤバいです。完全にスランプに入ってます。話がかけない、面白いかもわからない!
とりあえずアルカディアンズと交互に更新して感を取り戻してみます。
あまりにもトンチンカンな内容だったら改稿します。
キャンプ・新地
「OP8からOP9までのOPL(前哨線)におよそ300人の難民集団が接近してしているとの入電」
「了解。増援を送る」
キャンプ・新地の防衛線と決められた区域を覆うように各偵察分隊がOPLという監視線を築いているが、その線の軸である偵察分隊のOPから続々と難民の情報が入ってくる。
「司令、このままではここが難民キャンプになりかねません。もう5千人の超えてしまっているんですよ?」
「だからといって放っておいていいわけじゃない。私はともかく彼らを無下にはしたいものが大勢いることはわかっている。上もそうなのは知っている。だがさらに上の政治家はそんな受けの良くない態度はできまいさ」
「ですがその永田町の先生方は具体策を決めずに経費だけ持つという投げやりな態度ですよ」
「結論の持越しはまだいいほうだ。とにかく今は彼らへの支援を継続する、それだけだ」
キャンプ・新地に駐留する新設の第7軍団司令である奥柳中将は難民の対応に追われていた。
日本が異世界に軍を派遣してから帝国軍が焦土戦を行ったせいで周辺に住んでいた難民は食糧配給のうわさを聞きつけてなだれ込むように押し寄せていた。
これらの難民には基本的にはデンプン袋や干しイワシを多少渡したりする程度の食糧支援を施しているが難民の急激な増加で物資は完全に不足気味となっていた。
また日本軍側が亜人などの種族的な違いに寛容というか無関心だったためこれを聞きつけた亜人の流入によって民族構成は極めて多様だった。
そんな様子を恵一たちは輸送車両に乗りながら横目で見ていた。
装甲車の車列に乗ってキャンプから出て野外調査・接触に出たのだ。
恵一たちが乗っている車両はブッシュマスター装甲車だった。
―この日本軍は装備開発が自衛隊とは違うな。なんかこう、装備形態に独特の哲学あるんだよな。自衛隊に比べて実戦をすごく意識した装備体系というか。
護衛の装甲車が目に入る
―随伴の装甲車も82式指揮通信車によく似ているけど車体が延長された兵員輸送車が付いているし。
聞けば82式の輸送車タイプで80年代前半からファミリー化されて使われているとかなんとか。
気持ちドイツ軍のフクス装甲車みたいだ。
そんなことを考えていると乙十葉が目に入った。
乙十葉がメモ帳を見ながら現地語に悪戦苦闘していた。
「んー....」
「そろそろ着くってさ」
「....」
「おーい」
「ちょっと待って!」
―何を待つんだよ?
「恵一様、これからどこへ行くんですか?」
「地元の諸侯と思われる輩に会いに行くんだってさ。だからってあいつそこまで張り切る必要あるのか?全部俺が通訳すればいいだけなのにな」
恵一は乙十葉に若干振り回されがちになってるなー思った。
行動がアクティブで気が強いせいか恵一は乙十葉に強く出られず若干尻に敷かれる構図が定着しつつあったのだ。
もちろんそんな状態には不満があるが意地悪ではないの無下にはできずもどかしい。
前日
「もう一度見ずに言ってみ?」
「アー、ハジメマシテ。ワツシヲナマエヘ山本。タセカイカラキマス」
「接続詞全然違うし動詞が未来形だし、これ絶対伝わらないよ」
「だって語彙覚えたてなのに語順がまさかのVSO型なんだよ?頭こんがらがってしょうがないんだもん」
「やっぱりすぐには無理だって」
「.....」
乙十葉はしたを向いたままムスッとする。
「...まぁ、初めてにしては上達がとても早いから会話レッスンも近いうちにはできそうだし全然センスあるって」
「...はぁ、しょうがないか。今日はここまでにするわ。夕方まで付き合ってもらってありがとう。明日の準備があるから私は残るわ。食堂で待ってる宇佐美ちゃんによろしく伝えてね」
「...わかった。お疲れっす」
恵一は部屋を出る時に乙十葉をチラッと見る。
真剣に辞書やノートを見ていた。
恵一はそんな昨日のことを思い出し、また乙十葉を見た。
昨日の様子と全く変わってない。
恵一はどうしたもんかなーと思ってしまう。
車列は監視線を越えて目的地を目指す。
もちろん悪路しかないのでケツが痛くしょうがないので途中駐車し、休憩がてら植生検分してまた目的地を目指す。
そして昼過ぎには目的地の町に着いた。
その街の小高い丘の上には中世風の中小規模の城がある。
トゥナス領トゥナス侯爵家
―この地域およそ1000平方キロメートルを収める領主の家らしい。
異世界に一年いながら納税や関税以外で貴族に関する知識はあまり頭に入れてないからほぼ初見も同然。
―体どんな会談になるか見当もつかないからあってからのお楽しみというわけだ。
「先頭車両から何か様子が変だと報告が...」
ブッシュマスター装甲車の乗員たちが雲行きの怪しい話を始めた。
「様子?」
恵一は外の様子を覗く。
見えてきた城は黒くくすんでいて城下町は殺気立っていた。
明らかに襲撃を受けたと見受けられる。
「前方に騎馬隊、数30、接近してきます!」
―おいおい、いきなり戦闘か?!




