※”僕達のイベリスをもう一度”のゲーム取り扱い説明書
イヴの物語を始める前に、少しばかりのゲーム説明を入れました。
【注】ーーーに囲まれている文章は、これから始まる物語の説明です。説明を読んでから、物語を始めて下さい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
”僕のイベリスをもう一度”は3つの物語が独自に動き出しましたので、ゲームタイトルが変更されました。新しいゲームタイトルは”僕達のイベリスをもう一度”です。
※イベリス…… 花言葉は「初恋の思い出」「心変わり」
《ゲーム選択の方法》
このゲームには3つの物語が存在します。まず、どの物語に進むかを選択をして下さい。
○”僕のイベリスをもう一度”、”隠された物語”が混じり合った物語を選ぶ→入学式に出席することを選んで下さい。
○未完成だった”名前なき者達の復讐”の物語のゲーム最終章を選ぶ→入学式に欠席することを選んで下さい。
《ゲームの進め方》
○”僕のイベリスをもう一度”の乙女ゲームの10通りのエンディングを目指す方→ゲームのあらすじ、攻略対象者達、ゲームの進め方等はほぼ従来通りのモノですので、それを参考にして下さい。ゲームプレイヤーは”あなた”になって、勉強や淑女教育を頑張り、仲間との友情や愛情を深めながら、虐めに立ち向かい、素敵な淑女となって、一年後の卒業パーティーでハッピーエンドを迎えられるように、頑張って下さい。
○”隠された物語”……イベリスエンドを目指す方→この物語は自分自身を好きではなかった少年と、ある病を抱えながらも前向きに生きる少女が出会って恋に落ち、二人でゆっくりと愛を育てながら最後には幸せな結婚をするというお話です。”隠された物語”は元々ゲームではなく、物語でしたので、ゲームキャラクターは設定されておりません。ですので、ゲームプレイヤーは、この物語が隠されていた僕イベのキャラクターからヒロインを選択し、決定して下さい。
攻略対象者達は全員、少年時代にヒロインと出会い、ヒロインに淡い恋心を抱いています。ゲームプレイヤーは、自分が選んだ攻略対象者一人をヒロインの初恋の相手に選択してください。ヒロインとなった”あなた”は、その相手との絆を深め、お互いをいたわりあい、穏やかな愛を育み、一年後の結婚式に向けて、ハッピーエンドを迎えられるように頑張って下さい。
※なお、”僕のイベリスをもう一度”と”隠された物語”は同じ物語の中で混じり合っていますので、ゲームの進め方によっては、違う物語のエンドをむかえることもありますので、自分の目指すエンドに向けて頑張って下さい。
○”名前なき者達の復讐”の復讐を目指す方→僕イベは元々乙女ゲームではなく、復讐ゲームとして作られた物語でした。ゲームのあらすじは王の隠し子が、復讐していくというお話です。完成間近でしたが急遽、乙女ゲームへと変更されたため、復讐ゲームの登場人物達は皆、名前をつけられることもないまま、僕イベのゲームへと組み込まれてしまいました。ですので、ゲームプレイヤーは、名前なき者達の味方として、彼らの復讐を手助けする、名前なきあなたとなって、彼らの復讐を成功させてあげて下さい。
※なお、この復讐ゲームは完成間近のゲームが”僕のイベリスをもう一度”の物語に無理矢理変わってしまったゲームなので、ゲームの進め方によっては、違う物語のエンドを迎えることもありますので、自分の目指すエンドに向けて頑張って下さい。
《このゲームの主人公達》
○”僕達のイベリスをもう一度”のヒロイン→僕イベに出てくる全女性キャラクターから、ヒロインを選択し、決定することが出来ますが、”隠された物語”のヒロイン選択には条件が存在します。”隠された物語”のヒロインはある病を抱えているという設定がされていますので、ヒロイン選択されたキャラクターは何らかの持病を持っているという設定が追加されます。”隠された物語”が僕イベの物語と混じり合ったことにより、”僕達のイベリスをもう一度”のヒロインには何らかの持病持ちという設定が追加されました。ヒロインは明るく、前向きに努力することを厭わない、優しくて可愛い女性です。
○”僕達のイベリスをもう一度”のヒーロー→僕イベの世界の中に含まれる、3つの物語が同時にスタートしますが、本来このゲームは乙女ゲームですので、ヒーロー選択は出来ません。
※ゲーム選択で入学式を欠席した場合、ゲームプレイヤーが選んだキャラクターはヒロインではなく、モブへと変わります。”復讐ゲーム”を選んだゲームプレイヤーは、ヒロインの”あなた”ではなく、名前なき者達を助ける名前なき者になりますので、ヒロインは他の全女性キャラクターから、ランダムで選択され、決定されます。
※”僕達のイベリスをもう一度”のオープニング及び、ゲームイベント等は3つの物語が混じっているので、内容は若干異なりますが、”僕のイベリスをもう一度”の物語とほぼ同じ時間の流れでゲームは進んでいきます。
各自が目指すエンドに向けて、ゲームスタート♪
※※※なお、この世界は、現実の世界なので、ゲーム以外の結末を迎えることもあります。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
入学式の日の早朝4時。
ベッドの中で、スヤスヤと眠っていたイヴは、夢の中で、……それに気づいた。
(き、……来た!?)
まだ入学式まで5時間もあるというのに、いつものハプニングイベントがイヴの寝込みを襲って来た。
……ここはそのゲームが再現された現実の世界だということを、イヴは知らない。だからゲームをスタートさせていないのに、ハプニングイベントに遭遇することの不思議にだって、イヴは気づかない。
現実を生きるイヴにとって、そのハプニングイベントは、最低でも月に2、3度……多い時で10日以上、宿敵と戦うイヴにとっては……不本意な日常の出来事となっていたからであった。




