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名前 トリー

種族 魔素族

職業 エリートファイアプランクトン

レベル 6

魔力 660/660(440+220)

知力 16

スキル 魔力上昇5 魔力回復上昇5 魔力操作6 魔力感知6 

    火魔法4 浮遊4 魔素操作3

STP0 SKP1


現時点での魔力消費量及び回復量


動作内容 魔力消費量    魔力回復量

静止   0        1.5(1+0.5)%/分

日常動作 10/分      0.75%/分

戦闘   20/分      0

魔力操作 10/分      0.75%/分

浮遊維持 10/分      0.75%/分

浮遊移動 30(10+20)/分 0

霧散   10×設定高度(m) 0

高高度待機時 10+10×(高度-5)/分 0.95%/分

高高度移動時 待機時消費量+分速m  0

 例)高度8m、分速21m時。10+10×(8-5)+21=61

※浮遊及び浮遊移動は地上5mでの数値です。

※浮遊移動は分速20mでの数値です。最高速度は20+(浮遊レベル)です。

※霧散の最高到達度は、5+魔素操作レベルです。



【3日目】


 いつもの如く仕事を済ませ、帰宅後Sec‐Dにダイブする。

 まだ3日目だが、もうSec-D無しでは生きられないかもしれない。

 そんな馬鹿なことを真面目に考えつつ、エミリアに挨拶を済ませフィールドに飛び出す。

 

 昨日ギルドで判明した、空間魔法の取得方法。

 そのために先ずはSKPを10ポイント貯めなければならない。

 現在の基礎レベルは6で、レベルアップごとに2ポイント貯まるから、レベル11まで上げる必要がある。


「結構大変だけど、まぁやるしかないな」


 街の門を潜り、【始まりの草原】へと繰り出す。

 因みに街を出る時は、個人を認証する道具に魔力を流して個人チェックをされている。

 門兵も屈強な衛兵たちが当番制で勤めているらしく、設定が細かい。


 今日の担当は虎人族のナイスガイなおっちゃん。

 “頑張れよ”と渋い声で応援してくれた。

 魔素族は少ないから、気にかけてくれているのだろう。


 草原に出て、早速浮遊しながら移動する。

 現在最高で30分程は連続浮遊移動が可能だ。魔力を気にしなければ、だが。


 リトルホーンラビットとリトルブラックウルフはまだ怖いのでスルーして、ソロのプチスライムを探してフワフワと移動する。




【浮遊のレベルが上がりました】




 【プランクトン】職の影響か、【浮遊】のレベルアップが早い。

 ギルドで聞いたところ、【エリート】職については初期スキルの4つがレベル10に至った時点で解除されるらしい。

 飽くまでスタートボーナスと言う訳だ。


 逆に【ベビー】職はマイナス職だったらしく、通常1レベルアップ毎にランダムに割り振られるはずであったSTP5ポイント分が全てカットされてしまっていたようだ。

 さすがはマゾ族、ぶれない。


「お、プチスライム見っけ」


 木の陰でくつろいでいるように見えるプチスライムを発見し、フワフワと近づいていく。


「――ファイアボール!」


 ――Pigiy!?


 いつもの如く一撃で消滅するプチスライムを確認し、再び【拡散】で浮遊しようとしたその時


 ――Graaa!


 木の後ろから1匹のリトルブラックウルフが襲い掛かってきた。


「痛って!」


 突然の痛みに、俺は思わず【拡散】を解除してしまう。

 【浮遊】を習得した時もそうだったが、このゲーム、感覚が現実に準じている。

 起床した時にはどうせ大概忘れてしまうから別にいいのだが、これは中々来るものがある。


 【拡散】が解除され、噛みつかれたまま地上に引きずられる俺。

 咄嗟にステータスを確認すると、見る見るうちに魔力が減っていく。


「やばいやばい、――ファイアボール!」


 ――Kyaun!


 可愛らしい鳴き声と共に、リトルブラックウルフが俺から距離をとる。

 

霧散ディスパース!」


 慌てて【霧散】で宙に浮く俺。

 5m程上がったところで一息つき、10秒ほどのクールタイムの終わったところでファイアボールをリトルブラックウルフに放つ。


 ――Kyain!


 少し心が痛くなるような鳴き声を残し、リトルブラックウルフが消滅する。

 


【レベルが上がりました】



「はー焦った」


 まさかもう一匹隠れていたとは。

 それにダメージが結構でかい。


「なんで俺は触れないのに、敵は噛みつけるんだよ……」


 モンスターパワーか何か知らないが、理不尽だ。

 魔力を確認すると、400程あった魔力が200を割っている。

 【霧散】や戦闘動作で100程使っているが、それ以外はダメージによるものだ。

 

「ダメージでか過ぎだろ……筋力とかのステータスが無い分、弱体化してんのか?」


 魔素族には魔力と知力以外にステータスが存在しない。

 それが戦闘にどういう影響を及ぼすのかと疑問に思ってはいたが、今のダメージ量的におそらく体力や筋力は0として計算されているのだろう。


「【魔素操作】で身体を固めれば防御力も上がるかもしれないが……それもどうなんだろう」


 今の俺にとって、浮遊は唯一のアドバンテージだ。

 それを捨ててしまうのは少し悔しい。


「戦闘時だけ固めるか? ……いや、結局囲まれたらジリ貧なんだ。数の少ない敵を探して、一撃で倒す方向でいこう」


 魔法には、消費魔力量と同じ秒数だけクールタイムが存在する。

 そしてその間は他の魔法も打てない。

 現在魔法しか攻撃手段の無い俺は、敵に捕まってしまうとかなりやばい。

 だったら空から距離を保ちつつ、一撃で一匹ずつ沈めていく方が無難だろう。

 

「今後の【職業】の事も考えると、中途半端は良くない気がするしな」


 魔素族の職業は、スキルに依存している。

 そして【浮遊】の様に特殊なスキルを得るためには、尖った行動が必要だろう。

 無難なんて投げ捨て、長所をどんどん伸ばしていくことにしよう。


「と言う訳で……」



名前 トリー

種族 魔素族

職業 エリートファイアプランクトン

レベル 6》7

魔力 192/660》705(470+235)

知力 16》23

スキル 魔力上昇5 魔力回復上昇5 魔力操作6 魔力感知6 

    火魔法4 浮遊4》5 魔素操作3

STP5》0 SKP1》3



 STPは知力に全振りしてみる。

 先ほどの様にプチスライム以外とも戦うことを考え、そいつらを一撃で倒せるくらいには知力を上げてみよう。

 そうすれば敵を探す時間も減り、効率も多少良くなるだろうしな。


「よし、じゃぁちょっと試してみるか」


 辺りを見渡し、ソロのホーンラビットを発見。

 ファイアボールの射程は5m程しかないので、俺は少し高度を落として近くまで移動し、宙からファイアボールを放つ。


 ――Gyui!?


 思ったよりもだみ声のホーンラビット。

 しかし一発では倒れない様で、一瞬怯んだ後すぐに俺へと近づこうとする。

 魔法を打つ間に地上まで降りて来てしまっている俺だが、落ち着いて【霧散ディスパース】で高度を一気に上げる。


 ――Gyu、Gyuii!


 ず、ずるいぞ! とでも言いたげなホーンラビットにニヤケつつ、俺はクールタイムを終えたファイアボールをもう一度放つ。


 ――Gyuuu……


 火の玉に呑まれそのまま消滅するホーンラビット。

 単体であれば、落ち着いて戦闘出来れば現状大丈夫のようだ。


「でもやっぱり、一撃はロマンだよな」


 ゲームを楽しむにはロマンも大切。

 俺は一撃でねじ伏せられるまで知力を上げることにした。




 




【魔力上昇のレベルが上がりました】

【魔力回復上昇のレベルが上がりました】

【魔力操作のレベルが上がりました】

【魔力感知のレベルが上がりました】

【火魔法のレベルが上がりました】

【ファイアウェーブを習得しました】

【ファイアウォールを習得しました】

【浮遊のレベルが上がりました】

【浮遊のレベルが上がりました】

【レベルが上がりました】

【レベルが上がりました】




名前 トリー

種族 魔素族

職業 エリートファイアプランクトン

レベル 7》9

魔力 304/705》960(600+360)

知力 23》30

スキル 魔力上昇5》6 魔力回復上昇5》6 魔力操作6》7 魔力感知6》7 

    火魔法4》5 浮遊5》7 魔素操作3

STP10》0 SKP3》7




 それから4時間ほどが経過し召喚限界時間30分前を知らせるアラームが鳴ったころ、俺のレベルは9まで上昇した。

 レベルが上がり知力が初期の倍になったところで、ホーンラビットとブラックウルフを一撃で沈められるようになった。

 知力が倍になったからと言って威力も倍になる訳では無いみたいだが、それでもかなりの違いだろう。

 やはり、敵が一撃で沈んでいく姿を見るのは気持ちがいい。


 魔力の方も1,000を目前にしている。

 静止時の回復量は毎分15を超え、浮遊停止時でも8近くなっている。

 今までは魔力の減少を気にしてかなり頻繁に休みつつ移動していたが、魔力の回復量が増えたおかげで行動時間も多少は増えるだろう。


 【火魔法】がレベル5に至ったところで、新しく【ファイアウェーブ】と【ファイアウォール】という魔法を覚えた。

 ウェーブは範囲攻撃でウォールは障害魔法のようだが、現状は要らない子たちだ。

 ウェーブは自分を起点として扇状に火の波を発生させるのだが、効果範囲が最長5mと短く、威力もボールに劣る。

 ウォールも一応ダメージはあるみたいだが射程は3mで、しかも設置型のため避けられる。

 と言う訳で相変わらず俺の攻撃はボール一辺倒だ。


 【浮遊】もレベルが上がり移動スピードが少し上がったが、その分消費魔力も増えるみたいで中々悩ましい。

 【浮遊】取得時で分速20mほどだったが、現在少しだけスピードが上がった。 

 とは言え、まだ人の歩行速度の半分以下くらいなので、恐ろしく遅い。

 普通に地上を移動した方が速い訳だが、【浮遊】のレベル上げも兼ねているし、どうせ睡眠治療中なのでのんびり行こうと思う。

 


「さて、SKPも上がったし、ログアウトする前に魔法をとってしまうか。光も闇も初めは使い物にならないだろうから、とりあえず【闇魔法】でいいかな」




【闇魔法スキルを取得しました】

【ダークボールを習得しました】

【職業がエリートファイアプランクトンからエリートダークファイアプランクトンに進化しました】

【連続詠唱スキルが取得可能となりました】



「連続詠唱……だと?」





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