18
仕事から帰りそそくさと支度をすませ、早速SecーDに突入する。
明日は久しぶりの休みだ。
ちょっと遅起きしてやろう。
最近上司の当たりが柔らかくなった。
やはり睡眠をとれるようになり、俺の雰囲気が変わったせいだろうか。
以前は余程トゲトゲしていたのだろう。
そう言えば今日後輩がSecーDについて尋ねてきた。
悩んだ結果彼もお世話になる覚悟を決めたらしい。
俺は早速そいつにかかりつけの精神科を教えてやる。
精神科って初めは入るのに勇気がいるからな。
俺の行きつけなら少しは入りやすいだろう。
そんなことを思いつつ、俺は静かに目を閉じた。
【10日目】
2日連続の森スタート。
エミリアの笑顔が恋しい今日この頃。
今日はいつもと違い、数人の女性と沢山の野郎に囲まれて一日が始まる。
「ふう、とりあえず夜間組に先は越されなかったみたいだな」
「まぁあれに気付ける人は中々いないだろうねー」
俺の言葉に楽しそうに答えるうさ耳少女のラビック。
彼女は昨日からこのレギオンと共に討伐に参加しているらしい。
「そうだな。アイテムバッグがある以上、ドロップ品を放置する変わり者など君くらいなものだろう」
「……悪かったな変人で」
「ありゃりゃ、拗ねちゃった。あーちゃんもあんまりイジメないであげなよ。そのおかげで僕らも貴重な情報が入ったんだからさ!」
「ふふ、そうだな」
竜人アスラの言葉に拗ねる俺をなだめるラビック。
この二人は元々の知り合いらしく、とても仲がいい様子。
もしかしたら現実でも知り合いなのかもしれない。
不眠症同士のお友達……。
あまり深くは聞かないでおこう。
アイテムバッグとは以前ラビックが大量の魔石を取り出す時に使っていた、アイテムを収納できるカバンの事だ。
比較的安価で手に入るらしく、【迷いの森】に来るレベル帯の召喚者で持っていないのはおそらく俺くらいなものだとのこと。
やはり一人だけ違うゲームをしている様な気がしてならないが、そのおかげで今回の事が分かったのだから良しとしよう。
昨日話が纏まったあと、俺たちは今日の準備の為にひたすらリトルキャタピラーを狩りまくった。
昨日の事から考えて、リトルスパイダーを多く狩るためにはリトルキャタピラーのドロップアイテムが必要なのだろう。
そして渦を発生させるためには、そのリトルスパイダーとリトルキャタピラー討伐を同時に進めないといけないのだと思う。
それも別のパーティーやレギオンが同時進行で。
もし同じパーティが両方を同時に狩っても渦が発生するのならば、俺が昨日リトルスパイダーの巣を倒した時に数がリセットされてしまった理由が説明できないからな。
ソロの俺には中々厳しい条件だと思ったが、元々ワールドクエストをソロでやろうとしている俺がおかしいだけだとラビック達に言われてしまった。
「でも残念だねー。情報が独占できなくってさ」
集まっているメンバーを見つつ、ラビックが残念そうに呟くラビック。
今俺たちの周囲には、アスラのレギオンメンバーの他にも知らない顔が大勢いる。
昨日の下準備をしている際、いくつかのレギオンが俺たちに声を掛けてきたのだ。
アスラ達がリトルスパイダー狩りから急にリトルキャタピラーにターゲットを切り替え、それに加えて俺が一緒にいるのを見つけ、何か掴んだに違いないと情報の取引を申し出てきたのだ。
始めは色々と悩んだ俺たちであったが、結局は彼らの申し出を受けることに決めた。
今回同様これからも複数のパーティーやレギオンが必要なクエストは出てくるだろうし、もしかしたらもっと大規模になりこちらから協力をお願いしなければいけなくなる可能性も有る。
なら今のうちに良い関係を築いておくべきだろうという結論に至ったわけだ。
まあその代わり、情報の対価としてかなりの額を吹っ掛けたみたいだが。
向こうも成功報酬という条件のもと、納得はしてくれた様子。
まあ渦討伐に参加できればそれだけ貢献度を多く会得できるし、何よりボス戦はワクワクするからな。
多少討伐報酬が減っても問題ないと判断したんだろう。
「まあそう言うなって。今後の事を考えたらこれはこれで良かったと思うぞ? それにホーンラビットやフォレストスネークの時は上位個体も出てきたみたいだし、俺たちだけで臨んで失敗して、夜勤組に先を越されるよりは全然ましだろう」
「ま、それもそうだねー。よし、じゃあ予定通り、アスラたちはリトルスパイダーを、僕はトリーのフォローに回るってことでいいかな?」
「ああ、それでオーケーだ」
「こちらもそれで構わない。準備は昨日しっかりと済ませてあるからな」
そう言って、アイテムバッグからリトルキャタピラーの亡骸を取り出すアスラ。
彼女たちにはこれを餌にしてリトルスパイダーの討伐を進めてもらう予定だ。
他のレギオンにも、各々二手に分かれて討伐に参加してもらう手筈になっている。
人数が増えればそれだけ競争率も高くなるが、このやり方が間違っていないのだとすれば、情報貢献も加味して俺が負けることは無いだろう。多分。
「じゃあ、お互い頑張ろう!」
「「おう!」」
ラビックの言葉に、皆が勢いよく返事を返し散っていく。
さて、俺もじゃんじゃん稼がせてもらうとしよう!
【魔力上昇のレベルが上がりました】
【魔力回復上昇のレベルが上がりました】
【マイムのレベルが上がりました】
名前 マイム
種族 スライム
個体種 ドーピングスライム
レベル 17》18
生命力 36》37
魔力 -
体力 36
筋力 36
知力 104》106
技術力 35》36
俊敏力 15》16
スキル 消化吸収1 魔法被ダメージ上昇1 アイテム効果上昇9
STP0》2》0
「結構敵が増えてきたな……。 ――【火渦】!」
――Gupii…… ――Gupii…… ――Gupii……
俺の放った【火渦】によって、枝に固まっていたリトルキャタピラーたちが消滅していく。
STPを全て知力に振ったことで、【火渦】でも一撃で複数を消滅出来るまでに成長した。
他のレギオンの協力もあり、この1時間ほどでモンスターとの会敵頻度がグンと上がった。
因みに今回俺は渦の方向を探す役目は負っていない。
俺の空中から観察する方法は、かなり効率が悪いみたいだからな。
中級スキル【地図作成】の関連初級スキルである【方向感覚】や【地形把握】といったマイナースキルを持つメンバーが頑張ってくれている様で、そろそろ場所も特定できそうとのこと。
「トリー! 場所の特定が完了したそうだよ! ここから丁度南南西の方角だってさ!」
「了解だラビ!」
空中を移動する俺に、俺のフォローに回っていたラビが声を掛けてくる。
今日彼女が俺のフォローに回ってくれている理由は、使い魔を欲していないことに加え、マイムの情報をアスラに話してしまったお詫びも兼ねているらしい。
確かに少し早すぎるとは思ったが、情報の拡散方法は彼女に一任していたのだから本来彼女がそこまで気にする必要は無い。
しかし彼女も今回の件を鑑み少し迂闊だったと反省していたらしく、そんな申し出をしてきたのだ。
まあ助けがあって困ることではないし、俺もリトルキャタピラーは是が非でも欲しい。
と言う訳で、いくつかの条件を交わして彼女の申し出を受け入れることにしたのだ。
【浮遊のレベルが上がりました】
【浮遊のレベルが限界値に達しました】
【空中遊泳が取得可能になりました】
「っと、このタイミングか。まあ取得しない理由はないよな」
【浮遊が空中遊泳へと進化しました】
【職業がルナファイアプランクトンからルナファイアスピリットに進化しました】
名前 トリー
種族 魔素族
職業 ルナファイアプランクトン》ルナファイアスピリット
職業スキル 狂灯
レベル 24
魔力 1294/3375(1250+2125)
知力 105》115
スキル 魔力上昇17》18 魔力回復上昇17》18 魔力操作17
魔力感知17 火魔法19 浮遊20》空中遊泳1 魔素操作11
闇魔法14 連続詠唱14 光魔法14
エクストラスキル ▽
称号スキル ▽
使い魔 マイム
STP10》0 SKP25》21
「【ルナファイアスピリット】、ね。職業スキルは変わらずか。で、【空中遊泳】の方は……なるほど、こりゃいい」
【空中遊泳】を試してみると、先ほどの1.5倍速程で動けるようになった。
魔力消費の方は、1分間に70程。早くなった分多く消費はしているが、それは別に仕方が無い。
それよりもこれで、飛んでいる間も人の歩行速度程度のスピードは確保出来るようになった。
これはでかい。
「ねえトリー! 急に早く動けるようになったけど、もしかして進化でもした!?」
「ああ! 【浮遊】が【空中遊泳】になって、職業も変わったぞ!」
「おぉ~、おめでとう! あとでまたゆっくり聞かせてね!」
「ああ! 有料でな! っと、そろそろ行かないとな」
俺が色々試している間に、他の召喚者たちが渦の方へと移動し始めている。
移動速度は確保できたが、ぐずぐずしていたら他の召喚者にMVPを持っていかれてしまう。
「じゃあラビ、マイム、俺たちも行くぞ!」
「――Pigi!」
「うん!」
【魔力操作のレベルが上がりました】
【魔力感知のレベルが上がりました】
「うわぁ……これはまたすごいな……」
「だね……」
「――Pigi……」
他の召喚者たちにすこし遅れて渦の発生場所へと到着すると、そこは以前のスライムの時と同様、リトルキャタピラー達の巣窟と化していた。
いや、絵面の酷さで言えばスライム以上か
地面だけでは無く、そこら中の木々にも芋虫が這いまわっている。
召喚者たちはその芋虫の波を外周から少しづつ削っていっているようだが、三次元的な糸の攻撃に合い中々苦戦している様子。
【火渦】などを使い糸を消し去ってはいるが、糸の波状攻撃に合い【火魔法】が追い付いていない。
「みんな【火属性付与】をつかえばいいのにな」
「うーん、あれ滅茶苦茶燃費悪いからなー。でも確かにそうしないどうにもならないかもねぇ」
俺のつぶやきに渋々ながら同意するラビック。
俺は彼女に昨日、【火属性付与】による糸の防御について何故教えてくれなかったのかと聞いてみた。
すると彼女に、そんな使い方が出来るのは君くらいだよ! と逆に切れられてしまった。
【火属性付与】は各アイテムごとに付与する魔法らしい。
確かに一まとめに付与できるのなら、武器だけでなく全身に付与すればいいのだから確かにそうかと納得した。
召喚モンスターにしても、裸で戦わせているのは俺くらいなものとのこと。
この世界の装備は、ゲーム同様装備するだけでステータス補正があるようだ。
なので、ほとんどのモンスターは何かしら装備をしているらしい。
という事で、それらに一々魔力を100も使って付与するより、【火渦】などで焼き払った方が普通は効率が良いようだ。
とは言え、この状況ではそうも言ってられないだろう。
「よし。僕、ちょっと皆に【火属性付与】について知らせてくるよ! 装備を外してもリトルキャタピラーくらいだったらなんとかなるだろうし!」
「おう、頼んだ。俺は中から芋虫を削っていくとしよう。魔力ポーションの補給は頼むな」
「了解だよ! 定期的にライトボールを打ち上げるから見つけてね!」
「わかった」
そう言って他の召喚者の下へと駆けていくラビック。
俺は彼女を見送りながら自分の身体に【火属性付与】を掛ける。
そして【霧散】と【空中遊泳】を使いリトルキャタピラーたちの中心部上空へと移動する。
空中から見た無数の芋虫たちの波は、何とも言い難い不快感を感じさせる。
俺はそんな不快感の塊に、前回同様とっておきをお見舞いしてやる。
「消え去れ。――【狂灯】! ――【火渦】!」
――Gyupii…… ――Gyupii…… ――Gyupii…… ――Gyupii…… ――Gyupii…… ――Gyupii…… ――Gyupii…… ――Gyupii…… ――Gyupii…… ――Gyupii…… ――Gyupii…… ――Gyupii…… ――Gyupii…… ――Gyupii…… ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Pusyaaa! ――Pusyaaa! ――Pusyaaa! ――Pusyaaa! ――Pusyaaa! ――Pusyaaa! ――Pusyaaa! ――Pusyaaa! ――Pusyaaa! ――Pusyaaa! ――Pusyaaa! ――Pusyaaa! ――Pusyaaa! ――Pusyaaa!
【魔素操作のレベルが上がりました】
【火魔法のレベルが上がりました】
【火魔法のレベルが限界値に達しました】
【火炎魔法が取得可能になりました】
【連続詠唱のレベルが上がりました】
「はー、マジで最高だわ。っとやばいやばい、とりあえず早く上がろう」
【火渦】の中心に降り立った俺に、周りから一斉に糸がふきかけられる。
が、【火渦】直後の為、ほとんどはその火によって燃え尽きた。
俺は【火渦】が消え去る前に【霧散】で上方へと回避し、ゆっくりと辺りを見渡した。
魔法の中心部の空洞は、すぐに他のリトルキャタピラーによって埋め尽くされる。
が、【狂灯】によって【狂化】したリトルキャタピラーが俺に攻撃が届かないと分かるや否や、周りのリトルキャタピラーを襲い始める。
「おうおう、やっとるやっとる」
俺はそれを満足気に眺めつつ、ゆっくりとステータス画面をいじる。
【火魔法が火炎魔法に進化しました】
【火炎柱を習得しました】
【職業がルナファイアスピリットからルナフレイムスピリットへと進化しました】
【職業スキル 【狂鬼灯】を一時取得しました】
名前 トリー
種族 魔素族
職業 ルナファイアスピリット》ルナフレイムスピリット
職業スキル 狂鬼灯 New!
レベル 24
魔力 1294/3375(1250+2125)
知力 115
スキル 魔力上昇18 魔力回復上昇18 魔力操作17》18
魔力感知17》18 火魔法20》火炎魔法1 空中遊泳1
魔素操作11》12 闇魔法14
連続詠唱14》15 光魔法14
エクストラスキル ▽
称号スキル ▽
使い魔 マイム
STP0 SKP21》11
「【火炎柱】に、職業スキル【狂鬼灯】か。うわぁ……使ってみたい」
【火炎柱】はおそらくぶっつけ本番で使っても問題は無いだろう。
問題は【狂鬼灯】の方だ。
【狂灯】は味方にも影響してしまう魔法だった。
なのでおそらく【狂鬼灯】の【狂化】も味方に影響を及ぼすだろう。
「ま、使うか。流石にそこまで酷くはならないだろう」
俺は新しい魔法を早くこの場で使ってみたいがために、自分にそう言い訳をする。
そして俺は地上20m程まで上昇し、眼下に向けて新しく手に入れた力を放つ。
「――【狂鬼灯】!」
詠唱と共にスーッと青白い光の玉が真下に落ち、地上に着弾した瞬間、ゴウッ! と【火渦】にも似た炎の渦を巻き起こす。
――Gyupii…… ――Gyupii…… ――Gyupii…… ――Gyupii…… ――Gyupii…… ――Gyupii…… ――Gyupii…… ――Gyupii…… ――Gyupii…… ――Gyupii…… ――Gyupii…… ――Gyupii…… ――Gyupii…… ――Gyupii……
炎の渦に焼かれ、息絶えていくリトルキャタピラーたち。そしてその渦から多数の火の粉が周りに振りまかれ、空中にとどまったかと思うと、例のほの暗い光を発し始めた。
そして――
――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!! ――Gyupii!!
光を浴びたリトルキャタピラーたちが、一斉に共食いを始めだした。
その範囲は、【狂灯】の倍は優に超しそうだ。
【魔力上昇のレベルが上がりました】
【魔素操作のレベルが上がりました】
【レベルが上がりました】
「うわー、これまたすごいな……うおっ、魔力消費もなかなか……」
ステータスを見ると、魔力が400も減っている。
効果範囲や威力を考えるとこんなものかもしれないが、これまた使いどころの難しい魔法だ。
まあ今はこれ以上ないタイミングなのだが。
「とりあえず、魔力もやばいし一回ラビの所に戻ろう」
先ほどから何故か頻回に上がっている【光球】を目印に、俺は【空中遊泳】で移動する。
するとそこではラビックや裸装備の召喚者たちがポカンとした顔でこちらを見ていた。
俺が到着したにも関わらず、相変わらず【光球】を打ち上げようとするラビック。
「おーい、ラビ。もう着いたから目印は必要ないぞ」
俺の声にハッと我に返る彼女。
そして――
「……もう! キミってやつは……キミってやつは!!」
しどろもどろになりながらそう喚き散らす彼女。
後ろでは【狂化】状態になったリトルキャタピラーたちに追い立てられるようにして、他のリトルキャタピラーたちが召喚者たちに襲い掛かっている。
召喚者たちもそれに気付き、必死に応戦し始めた。
中々の地獄絵図に俺は苦笑しつつ、待機していたマイムに魔力ポーションを掛けてもらった。
「ありがとう、マイム」
「――Pigi!」
そんな俺たちをみて、疲れたようにため息をつくラビック。
「はあ……もう君の行動には驚かないようにするよ。……よしっ、魔力の回復が終わったんならさっさと行ってきなさい! この滅茶苦茶な状況を起こした責任は、しっかり自分で取ってくるんだよ!」
「おう、言われなくてもな!」
「――Pigi!!」
二人の声に背中を押され、俺は上空へと舞い上がる。
眼下では相変わらずの狂乱騒ぎだ。
「確かにこれは酷い」
裸装備の召喚者に、共食いをしながら暴れるリトルキャタピラーたち。
渦からは色付きの芋虫まで登場し始めている。
「これはさっさと終わらせないと大変だ」
きっとこれでまた明日から好奇の目で見られることになるだろう。
とは言え、こんな楽しいことを自重出来るはずもなく。
俺は自分の気持ちの高ぶりを感じつつ、眼下に魔法を打ち放った。
「――――【狂鬼灯】!」




