第二十五話☆鬼ごっこ!?
今回は少しお遊びです!
前後編は・・・・・ハハッ♪
嫌です!!
。・。・。・。駅前。・。・。・。
「やっほ〜!」
晶冶が手を振る。
「早いね。」
絢芽が小走りに晶冶の元へ行く。
「絢芽もな、十五分前は結構。」
「そう?」
ワンピース姿の絢芽。
「どうして誘ったの?」
絢芽が聞く。
「何と無く。」
壁に寄り掛かりながら言った。
「嘘。」
「どういう事?」
蒼い眼で晶冶を見つめる。
晶冶の紅い眼が絢芽を映す。
「その内奴等が追ってくるわ。」
「その相手は俺じゃないだろ?」
「そうね、でも。」
絢芽が少し溜息をしつつ言う。
「貴方の兄、キルヤが追ってくるわ。」
「――――――――――!」
「戦う運命に在るかもしれないわ。」
「それだけ?」
晶冶が少し笑って言った。
「それだけよ。」
絢芽は少し真剣そうな目をして言った。
でも口は少しはにかんでいた。
「晶冶〜!あっ、絢芽も居るじゃん!」
水樹が手を振りながら走る。
「水樹〜☆」
晶冶が幸せそうに駆け寄る。
水樹はあっさりとそれをかわす!
晶冶は壁に激突する。
「はぁぐぁっ!」
「意味分かんねー声だな。」
「やっほ。」
「よ、絢芽お洒落?可愛いぞ。」
「面倒だから早く着れるのにしてきた。」
・・・・・・
「へぇ〜」
「わぁっ!」
水樹の後ろから麗が現れる。
「よ、絢芽。」
「よ。」
「月夜は?」
「アンタの後ろ。」
「・・・・・え゛?」
「やっほ〜」
麗、硬直。
「大丈夫か〜?」
月夜が麗の目の前で手をヒラヒラさせる。
「・・・・・お前・・・・・!」
麗が恨みの超籠った表情で言う。
「ゴメンって☆」
月夜はヒラヒラさせてた手を合わせて言った。
「月代と月花は寝かせといた。」
水樹が言う。
「じゃあ全員集合だな!」
晶冶が言う。
「そうだな、で?何処行くの?」
「いや〜最初は皆でふらふらどっか行こう〜とか思ってたんだけど。」
「多人数だな。」
絢芽が言う。
「そう!だから籤引きで決めようと思って。」
ばばーんっ!
と言わんばかりに紙を取り出す晶冶。
「じゃ、取って♪」
ルンルン顔で言う。
「・・・・・何で・・・・・・!」
水樹が怒りのオーラを放ちながら言う。
「こっちが聞きてえな。」
麗が完全に水樹から顔を背けて言う。
「・・・・・・・。」
絢芽。
「・・・・何で男が二人?」
月夜がクエスチョンマークを頭に浮かべながら言う。
「・・・・ペース配分が上手くいかなかった。」
晶冶が残念そうに籤を見つめる。
「水樹と一緒が良かったなぁ〜♪」
晶冶は麗に視線を向ける。
「良いぞ。こんな野蛮な奴なら何ぼでも。」
麗が水樹を指差す。
「・・・・別にこんな奴とは・・・・・」
晶冶の目が輝く。
水樹に輝きが降り注ぐ。
「・・・・何をするか分からないので却下!」
水樹の顔が蒼白する。
「ちぇ――――――っ」
晶冶が口を尖らせる。
「・・・で?どうすんだ、コレで。」
月夜が聞く。
「あ〜」
晶冶が思い出した様に言う。
そして、言った。
「その組で、デートをしてもらいます!」
水樹、蒼白。
麗、驚愕。
絢芽、無表情。
月夜、クエスチョンマーク浮遊中。
晶冶、嬉しそう。
「「―――――――認めない!」」
「きゃぁ――――――?!」
水樹、蹴り。
麗、左ノック。
どちらともクリーンヒット。
「何でこんな奴と!」
「デートだと?!」
「冗談だってば!」
「訂正しろ!」
「分かったってば―――――」
晶冶は痛そうに頭と膝を摩りながら言った。
「じゃあ!」
「じゃあって・・・・・。」
水樹が呆れた様にして言う。
「その辺を歩いてもらいます!」
水樹の戦闘意識が晶冶に対してだけ10上がった!
麗の怒りが晶冶に対してだけ15上がった!
「「変わらねーだろぉ!!」」
「ぐはぁぁっ!!」
水樹、チョップ。
麗、飛び蹴り。
どちらとも顔にクリーンヒット!
「ぼ・・・・・暴力反対〜」
晶冶が白旗を挙げる。
「全く・・・・・!」
「・・・・で!とにかく友情を深めようって・・・・・!」
「・・・・・友情・・・・ね〜」
月夜がちらりと絢芽を見る。
「良いと思う。」
絢芽は静かに言った。
「だろっ!?」
晶冶が素早く振り向く。
「・・・・・てなわけで!行ってきマッス!」
「おわぁっ!?」
晶冶が月夜の腕を掴む。
そして、一瞬の内に消え去った。
絢芽は晶冶の後を追う様に走ってった。
「・・・・・どうする?」
「どうするって・・・・。」
「どっか行かないと晶冶が完全に怒るな。」
「じゃあどっか行くかぁ〜」
麗が後ろを向いて歩き出す。
「何処だよ?!」
水樹が追う。
「何処でもない。」
「そしたら意味無いじゃん!」
「だから・・・・・・」
「だから?」
麗が少し笑う。
「鬼ごっこだっ!」
麗が走り出す。
かなり早い。
「ええっ!?」
「水樹鬼な〜」
「待てやオラァッ!!」
水樹、燃えました。
猛ダッシュ。
時速80km位で走っている。
人じゃない。
本物の
鬼
だ。
「うわぁっ!リアルに怖い!!」
麗も必死。
水樹は燃えてる。
「待ーち―やーがーれーぇー!!」
水樹の眼が赤く光った。
「わ――――――――――――――!!」
麗の顔も蒼白してきてます!
「悪い麗さいねがー!!」
俺!?
麗は冷や汗だらだらで思った。
水樹が包丁持ってる!!
しかも良く切れそうな!
切られたら最期だ!
逃げろ!!
・*・*・*・そ・し・て・*・*・*・
「捕まえたっ!」
水樹が麗の服の裾を握る。
「ちっ!」
「疲れた―――――――!」
「水樹。」
「ん?」
さわさわと新緑が揺れる。
風が心地良い。
「月夜の事、どう思ってる?」
「はぁ?!」
水樹は驚いた。
唐突にそんな事聞かれても・・・・。
「別に?何とも。」
「・・・・そうか。」
「何だよ。」
「何と無く。」
「何がだよ。」
「別に―――――?」
「何々〜?何かあったのか?兄弟間で〜♪」
水樹は少し茶化したように言った。
「―――――――そうだな。」
麗は少し上を向いて言った。
「何だよッ勿体ぶるなよ〜」
「勿体ぶってねーよっ」
「あたっ!?」
水樹の額を麗は指で弾いた。
。・。・。・。その頃晶冶達は・・・・・。・。・。・。
「何を話すんだ?今度は。」
月夜が聞く。
「別に?何も無いけど〜」
川が涼しく輝く。
「何も無い・・・・・。」
絢芽が呟く。
「何も無い方が良いんじゃない?」
絢芽は言った。
微笑みながら。
「―――――――――」
晶冶は少し驚いたように目を開いた。
「そうだよ!何も無くお気楽にさっ!」
晶冶はいつものように笑った。
明るい、笑顔で。
「・・・・そうだな。」
月夜は少し困った様に笑った。
「さぁ!そうと決まったら早速走ろう!!」
晶冶が言った。
「え・・・・・。」
「別に良いけど?」
絢芽が笑った。
「じゃあ月夜鬼な〜っ!」
「えっ!?マジでぇ!?」
絢芽と晶冶が走り出す。
「こっこまでおいで〜♪」
晶冶は明るく言った。
いや
わざとそう振舞っていた
気付いたのは
その数十分後だった
今回はオールスター(??)総出演です!
月代&月花は子供なんでネ・・・・
頑張って早目に更新したいです!
・・・・・頑張ります>△<ノ゛(汗)