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転生サーガ~異世界勇者録~  作者: よっちゃん
第4章 レン編
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目覚めろアイアンメイデン

 仁は老婆を病院に連れて行った後、自分はコロンコロンに向かっていた。

「急がないとな。次に狙われるのは二人だ・・・・」

「あ、先生」

 背後からフローラがこちらに走って来た。彼女は右手に買い物袋を持っていた。


「先生、肩から血が・・・・」

 フローラは仁の怪我に気が付くと、顔を青くしていた。

「気にするな。今はそれどころじゃない。ついに帽子の奴が現れた。名前はターニアと言うらしい」

「え、じゃあその人にやられたんですか?」

「ああ、少しだけ傷付いたぜ。体よりも心がな。正直侮っていた。まさか俺を襲撃しに来るとはな」


 フローラは買い物袋を腕に掛けると、仁の体を右から支えた。

「大丈夫だ。俺は放っておいてくれ。それよりも君が危ない」

 仁は空を見上げると、頭上から鉄棒が二人に向かって降って来た。数は全部で7本ある。

「避けろ」

 仁はフローラを突き飛ばすと、7本の鉄棒を拳のラッシュで全て撃ち落した。

「はあ・・・・はあ・・・・」


 仁は全てを避けたが、先程のダメージが効いていたらしく、その場に崩れ落ちた。フローラはすぐに立ち上がると、仁の元に駆け寄った。


「先生。私のために」

「アーツで拳の骨を強化しておいた。しかし、能力を使うには怪我が酷過ぎたようだ。しばらく動けそうにない。空からの攻撃に気を付けてくれ。そしてアイアンメイデンを出して逃げろ」

「無理です。こんな状態の先生を置いて行けません」


 フローラは自分よりも遥かに大きい仁を背中に抱えようとしたが、そのまま彼の重みに潰されてしまった。


「おいおい、先生の言うことは聞くもんだよ」

 遠くから茶化すような声とともに、ターニアがフローラの前に現れた。

「マズイ・・・・逃げろフローラ」

「逃げません。私が闘います」


 フローラーの頭上にアイアンメイデンがプカプカと浮いていた。そしてターニアの額に照準を合わせた。


「君の能力は知っている。アイアンメイデン。音の大きな方を優先的に攻撃する。でも私は音を立てずに攻撃できる」

 ターニアは火炎瓶を右手に持っていた。そして不敵に笑った。

「さよなら」

「アイアンメイデン」

「遅い」


 ターニアは火炎瓶を放り投げると、フローラの頭上にそれは出現した。そしてフローラーの頭上で割れると、彼女の体を真紅の炎に包んだ。

「あはははは。勝ったわ。やっぱり僕の方が格上だったね。そして君への攻撃はまだ続く」

 アイアンメイデンがフローラーに照準を合わせた。音のする方を攻撃する。アイアンメイデンの悪い部分が出たのだ。

「く、逃げろフローラ」

 仁の叫びも空しく、アイアンメイデンはフローラの顔目掛けて、機関銃の如き弾丸を発射した。

 

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