Act.1:出会い
私はカリム。
歳は16歳でまだ未熟の天使。
17歳までに成人にならなければならないのだけど
なる為には悪魔を100匹封印しなければならないの。
そして私はやっと90匹目の悪魔を封印した所。
「長かった…やっと90匹…ティファール。」
ティファールと言うのは封印の呪文。
これは生まれた時から使えるらしい。
他にも呪文があるけど
それは悪魔を封印していく内に習得するらしい。
「今日も疲れたあ…」
そう言って私は家路に着いた。
するとそこには
見知らぬ男の悪魔が居た…
「…!誰?!」
「おい、女。」
…女とは私の事だろうか?
「おい」
「…私?」
「お前しかいないだろう?」
「私はカリムって言う名前があるの!女じゃない!って言うかなんで貴方がいるの?!しかも誰よ?!」
「…俺は紅蓮だ。」
「…紅蓮?」
「嗚呼。」
「ってかなんで紅蓮はここにいるわけ?」
「…天使に追いかけられて負傷した。だからしばらくここに置いて欲しい。」
「…アンタ馬鹿じゃないの?私も天使よ?…一応。」
「お前は俺を封印する事は出来ない。まだ呪文を覚えてないからな。」
「…どういう意味よ」
「そのままの意味だ。俺を封印出来るのは99匹目の悪魔を封印した後に得られる呪文のみ。」
「…じゃあもし私が99匹目を封印したら貴方はどうするの?」「その時はその時だ。俺は封印されるつもりもさせてやるつもりもない。」
「…分かったわ。しばらくここに置いてあげる。その代わり、99匹目の悪魔を封印するまでここにいなさいよ。」
「ククッ面白い女だ。いいだろう。」
「女じゃないわ。カリムよ。」
「…カリム」
「そう、それでいいのよ」
…こうして私と悪魔の種族の違う者同士の奇妙な生活が始まった。