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魔女と哲人王子  作者: フジリナ
第三部・故郷での日々

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87/88

我が故郷へ

フジリナです。お久しぶりです。

さまざまなやむを得ない事情で、更新が遅れてしまいました。申し訳ございません。

今回のお話は、カリフォルニアに帰省する話です。

 霧が立ち込める、サンフランシスコ。

 春の始まりを告げるようなもので、よく遠出するときに車で通った、ゴールデンゲートブリッジが見えた。

 空港から、タクシーで移動するとき、タクシーの運転手のおじさんが、僕を見て、話しかけた。

「あんた、マイケル上院議員のお孫さんだね?ニューヨークから帰ってきたから、ここがあまりに暑いと思わなかったでしょ?」

「そうだね。ニューヨークは雪が降るほど、寒いからね。」

 僕は、車窓から見えるサンフランシスコのビル群を見つめていた。サンフランシスコは美しい街なのだが、ゾンビドラッグに毒された貧困層で溢れかえっているのが現状なのだ。

 やはり、ゾンビドラッグに毒された貧困層のほとんどが、いわゆる「プアホワイト」だ。

「本当にさ、ダウンタウンに向かったら、ヤクやっている奴らが多かったもんな。けれど、今は落ち着いたり、あとはそいつらのトラウマの治療をしているんだよ。」

「そうなんだね。」

「けれど、あんたはケンタッキー州の空き家の事件を解決したんだろ?まさかね、狂った科学者の野望が、あんたを狙っていたそのものだったなんてね。新聞で見たよ。」

「よくわかっているじゃないか。へへ」

 タクシーは、実家近くのツイン・ピークス付近に来た。ツイン・ピークスは、サンフランシスコ特有の急な坂の地形で、踏ん張らないと、登れないのだ。タクシー運転手にチップを含めたお代を払った。

「坊っちゃん!チップなんていらねえよ!」

「なんで?」

「わざわざ、お大尽の御子息からお金をせびるなんて、傲慢だと思われるから、嫌なんだよ。チップはいいよ、ありがとうな!」

「うん」

 タクシーを降りると、僕はさっさと実家へと向かった。


 僕の実家は、父方の祖父のアルバート・マイケル上院議員がイギリス侯爵家の当主でもあるので、とても大きくて広いのだ。で、ヤシの木や庭にプールがあり、なおかつ噴水や父方の曾祖母のレディ・クラリスが、気に入っているローズガーデンもここにも植えられているのだ。

 僕がスーツケースを引いて実家の門に着くと、

「ああ、坊ちゃま、おかえりなさいませ」とじいやがやってきた。また、たくさんのねえやたちが、僕の帰りを待っていたのだ。

「おかえりなさいませ、坊ちゃま」

「ねえや、ただいま」

 一階にあるリビングルームは、とても広く、カリフォルニア州のグリズリーの州旗と星条旗が飾られて、同じ壁には、銃と鹿の頭部の剥製が飾られていたのだ。

 その大きなソファーには、父のヘンリー・マイケルと、母のヤスコ・マイケル・ナカムラがいたのだ。

「父さん、母さん。ただいま」

「おかえり、ボビー(僕の幼少期からの愛称だ)。ニューヨークでの暮らしはどうかな?」とにこりと微笑む父さん。

「うん、楽しいよ?」僕は、ニューヨークでフリーメイソンの王とともに同居しているなんて、両親には伝えたくないのだ。

「ボビー。おじいさんから聞いたけれど、フリーメイソンの会員になって、で、その王様である、公爵閣下といっしょに暮らされているって?やはり、かわいがられているのね。ありがたく思いなさい。」

「う…うん」

 母さんが意外にも、盟主さまを高評価しているのに、ちょっと驚いたのだ。

 カリフォルニアで、どんな日々が待っているか。さらに物語が進むのだった。

また、お会いしましょう!

次回の更新のときは、活動報告に書いておきます!

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