番外短編;クラリス姫の過去
フジリナです。
今回のお話は、レディ・クラリスの過去です。
私は、1500年代から生きている、魔女。
姉からのいわれのない迫害を受けて、父でさえも、愛想をつかしたと言われてるの。
私は、雪の魔女のエイミーを、母に持ち、時のイングランド王の、ヘンリー8世を父に持つ。父は、世継ぎとされる男の子があまり生まれなかったことから、結婚と離婚を繰り返し、女の子が生まれるたびに、新しい妻を迎えたのだ。
エドワードという、男の子が生まれると、私はいわば、
「世継ぎが生まれたのなら、女の子でもいい」
という扱いなのだ。ひどいものでしょう。
私は5歳の時に、王城に来て、そこで姉たちと過ごしたのだ。
姉とは、まるで親子みたいな年齢差で、私はいわば取るに足りない、末っ子。「才能のかけらもない姫」と、家来や侍女からも言われ、さらには、父親にも拒絶される始末。
「マーガレット!お稽古の時間よ!早く支度をしなさい!」と朝早くから起きてて、長女としての責任感を持つ、姉のメアリー。
「はい、お姉様」と私は返事するしかなかった。
「あなたの、物を凍らせるという力、本当に禍々しいものですわ!」とメアリー。
魔女としての力を、本当に嫌ってたのだ。
しかし、メアリーとは異なり、下の姉のエリザベスだけは、私に優しかったの。
「クラリス。厳しいお姉様のもとで、だいぶ姫としての教養を得てるのでしょ?つらかったら、おいで」とエリザベス。
マーガレットという名前だけは、私にとっては嫌なもので、唯一母親が行方不明になる前に、つけてくれた名前のクラリスは気に入っている。
しかし、マーガレットという名前は、父がつけた名前なのだ。マーガレットというのは、いわゆる、王室の伝統の名前らしいのだ。
「お姉様、マーガレットと呼ぶのを、おやめください。クラリスは呼ばれなくないそうです」とエリザベス。
「いいえ。彼女はとても美しく、才能にあふれています。侍女たちと家来たちはわかっておりません。とにかく、彼女はどこかの諸侯にお嫁に行かせたほうがいいのかもしれません!」とメアリー。
その会話を盗み聞きしてたのは、のちの、ヨランダ・パークスの祖父となる、エドワード卿だったのだ…。
「嘘だ…。あの愛おしいクラリスを、あの獣に等しい、諸侯の手に渡らせるなぞ…!」と息苦しくなっていたのだ…。
そして、メアリーが女王になると、エリザベスと私は、従順でいたのだ…。本当は、姉にうんと反抗したかったのですが。
私は王女として生きるのは、嫌になってきた。なぜかというと、王女というのは、あまりに侍女たちに、命令されてばかりなのだから。
私は、城の地下で、3柱の神と契約したのだ。
古代ギリシャの、ゼウスとメドゥーサの息子、メドゥーサロス、ケルトの神のダグザの息子のカイル、イスラエルの神でもあり、悪魔の王のルシファーだ。
「私は、諸侯との婚約を破棄して、契約します!」と私は言った。
その後に、私は魔女として火あぶりにされそうになったのだ…。そう、神との契約をしたのがバレたのだ。
「マーガレット!あなたという子は!私の命令をお聞きなさい、と何度も言ったのに!…仕方ない…。」
とメアリーは言ったものの、彼女には涙が…。
「たとえ、魔女でも、あなたは私にとっては、大切な妹なのよ…。うっ…だめ…。血が直接つながってなくても、あなたは、妹…だから…」
妹という理由で、姉のメアリーは、私を解放したものの、結果的に、エリザベスが女王になるまでは、ロンドン塔に幽閉されたのだった…。
(続く)
また、お会いしましょう!




