ヒューストンでのテロ
フジリナです。
ロバートの物語はまだ続きます。
CIA副長官としての僕には休日はない。いや、ほとんどだ。僕があのコーヒースタンドで朝ごはんを取って、二度寝をしようとしてきたら、クリプト・フォンがなった。しかも、めちゃくちゃ怖い音だ。
「これは、何かあったに違いないじゃん!」
僕が電話に出ると、
「国際指名手配中のテロリストが入国してきた!犯人の国籍は、アメリカであるが、年齢と性別は不明、日本やヨーロッパなどで連続して起きているテロ事件と同一犯の可能性!ただちに出動せよ!」
とオペレーターの声がした。
「これはやばいかもしれないな」
僕は、オペレーションルームに向かって、ヘッドセットをつけた。そのそばには、急遽駆けつけた、レディ・クラリスもいたのだ。
「状況はどうなっているのかしら、ロバート」
「いまはね、ヒューストンに向かっているらしい。」
ヒューストンに、テロリストらしき人物が潜伏しているとの情報が。
「日本やヨーロッパなどでテロを起こしたということは、よほどの、歪んだ思想を持っているということね。」とレディ・クラリス。
「それでさ、いたるところに『大人は何もしてくれない』というメモが落ちていたんだよ。」
「メモ…?」
「それはわからない。年齢はおそらく、若者でしょう。」
レディ・クラリスは、メガネを外した。
「すぐに、文民の保護に回りなさい。文民の保護をしなくては、危害を加える可能性があるわね。」とレディ・クラリス。
「エージェントに継ぐ!文民の保護を司令する!追加で、テロリストを、ヒューストンのNASAのジョンソン・宇宙センターに入れさせるな!」
僕の頭の中では、とある危惧があったのだ。
「スリーマイル島の原発の事例みたいに、原発だとか、宇宙センターが攻撃されないかだな。あそこは、原子力を扱っている施設だからな!それが攻撃されてしまったら、取り返しがつかなくなるぞ!」
スリーマイル島の原発事故。あれは、あの福島第一原発事故よりレベルは低いものの、甚大な被害を及ぼしたのだ。最近では、原子力発電所がテロの標的になりやすく、それが爆破されたら、被爆の範囲が及んでしまうのだ。
「気をつけろ!」
――チーム・アルファ、文民の保護、避難の完了を終えました。
「被害者はいない!?」
――けが人は確認されていません。
「あとさ、化学兵器とか使われるかもしれないから、地下鉄じゃなくて、地下シェルターに避難させて!」
その後、「くっそ。なんなんだよ!」
犯人からの要求が、なんとも幼すぎたのだ。「大人は何もしてくれない!なんで解決してくれないんだ!」という、17歳の男の子の言い分だったのだ。詳しいことは、ここでは言及しないが、一方的な、特定の思想に関する主張だったのだ。
「そんなことしても、社会は変わらないさ。さあ、大人しくするんだ!」と僕が呼びかけると、
男の子は大人しく投降したのだ。
その後の調査を行うと、男の子の親は、特定の思想に関する過激な投稿を、SNSで行っており、中には、目を覆いたくなるものもあったのだ。
「やはり、特定の主張を、親がしているんじゃ、元も子もないね。」と僕。
「そうだね、ロバート。あまりにお粗末なものだ。」と盟主さま。
すると、僕がヘッドセットを外すと、
「ロバートはやはり、優秀ね、セシリー」とレディ・クラリス。
「うむ。私が選んだ器だね」と盟主さま。「私が、彼が彼の母親のお腹の中に宿ったときに契約を交わしたからね。そう、哲人王子としての契約をね…。」
「え――」
またお会いしましょう!
ブクマとコメントをお願いします!




