朝霧兄妹の朝
朝霧裕樹の日課、夜明けと同時に目覚め、トレーニング。
当然のように布団に入り込んでる妹、裕香とアサヒをそっと引き剥がして身支度。
簡単に体をほぐして、備え付けのトレーニングルームに入っていく。。
まずは剣道義に着替えて、鏡の前で木刀を構える。
自身の理想の剣戟をイメージし、素振りをゆっくり数回。
「……よし」
そこからは、鏡から離れて今培ったイメージと動作を意識し、素振り100回
それが済むと、木刀を2本に持ち替え、再び鏡の前にたって動作を確認するような素振りを数回、そして固まったイメージを意識し、左右100回ずつ。。
「……よし」
それから、ただひたすらに黙々と素振りすること……
「ん? ああっ、時間か」
DーPhoneのアラーム、裕香たちが起きる時間帯の前に設定したそれが鳴った時、裕樹は汗を吹きその場を後に。
その後シャワーを浴びて、身支度整え、本日の朝食当番の役目をこなす。
最近は屋台通りで、サンドイッチが流行っているため、裕樹はそれぞれの好み通りのパンを切って、色々な具材を冷蔵庫から取り出して調理開始。
ベーコンを焼き、卵をわって目玉焼きを作ってる最中に……。
「おふぁよ~……ふぁあっ」
「…………(ぽけ~っ)」
あくびをしながら、起き抜けな雰囲気をまとった裕香。
まだ99%夢の世界に意識を浮遊させてるアサヒが、起きてきたのでホットココアを入れてやる。
「ほら裕香、アサヒ」
「ありがと、ユウ兄ちゃん……あっ、今日はサンドイッチ? ならベーグルで、えーっとレタスにハム」
「…………ねむねむ……あっ、おはよ……?」
「うん、アサヒ、ワンテンポ遅いけどおはよ。ほら、ふーふー、はい」
「…………ココア♪」
ホットココアを飲み、裕香は並べられてるパンと具材を手に、ベーグルサンドイッチを作成。
意識の目覚めかけたアサヒが、まだぼんやりした目をホットココアで輝かせる。
「えーっと、アサヒは堅いのが食えないから、薄切りパンかロールパンで野菜サンドかな?」
「…………サンド? ……さらさら?」
「アサヒ、そのサンドじゃない。こっちね、食べて美味しい方のサンドイッチ」
「はいアサヒちゃん、こっちはお姉ちゃん手製のフルーツサンドだよ」
「…………ありがと」
目覚めかけたアサヒに、裕香が手製のサンドイッチを手渡してあげる。
そんな風景に微笑みながら、裕樹も自分で食べるサンドイッチを作り始めた。
「ソーセージにベーコン……よく朝からそんな重いの食べれるね?」
「武闘派は身体が資本だからね。まあトマトにレタスにキュウリっと……野菜サンドにハムサンドも、かな」
「…………ピーナッツバター、生クリーム、バナナ、いちご」
「おっ、アサヒもお手製サンドイッチ……かな?」
「…………ケーキ、サンド……たべ、て」
「あっ、ああっ」
アサヒも手やら服やらをベタベタにしつつ、拙い手つきでサンドイッチ作成。
お世辞にも綺麗には出来なかったが、少々食べにくそうにしつつも裕樹は崩れそうなそれを頬張った。
「うん、美味い」
「…………♪」
「アサヒちゃん、ご飯終わったらシャワーだね」
「…………うん」
朝霧兄妹たちの朝は、こんな感じである。




