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学園都市のお月見イベント(笑)

「みんなー! 今日は来てくれて、ありがとー!」


 一条宇佐美

 芸能科の超新星として、今売り出し中のトップアイドル候補。

 更には学園都市学生司法機関最高権力、生徒総会総書記を勤める一条宇宙を兄に持っている。


 本日屋台通りにて、お月見ライブ開催。

 抜群のスタイルをバニーガールでアピールしつつ、超新星という評判通りの歌唱力を惜しげなく披露。

 男性ファンは勿論、女性ファンも多く大いに熱狂していた。


「んー……流石は宇佐美、いい歌」

「ホント、良いライブだったね」

「…………ぴか、ぴか」


 朝霧兄妹は、そんなライブを大いに楽しんでいた。

 月見バーガーを手に裕香は興奮収まらずと言う雰囲気で、裕樹におんぶして貰ってるアサヒはライブで使っていたリノリウムに興味津々。

 そして兄である裕樹は、のんびり月見ソバをすすっていた……ドンッと効果音を出しそうな、大型ドンブリ入りの。


「ねえ、その月見ソバの卵、やたらすごく大きくない?」

「そりゃダチョウの卵だから、市販の卵よりでかいだろ」

「…………ダチョウ……おっきな、お月さま」

「ダチョウって……どこで手にいれたんだろ?」


 兄のフードファイター顔負けの大食いは、既に日常茶飯事な裕香は特に気にすることなく、寧ろテーブルの上に置かれてる物に目を向ける。

 普通サイズの月見ソバを幾つかをのせたトレイ、スポドリと月見バーガーをいれた袋。


「これも食べるの?」

「違う違う、差し入れだ」

「…………お疲れさまの、お食事」


 一応兄妹が来てるのは、控え室として用意されたテント

 差し入れを手に来訪しても、おかしくはないわけで……


「ふーっ、疲れたあ」

「おつかれさん宇佐美」


 何てやり取りをしてると、宇佐美たちが入ってきた。


「よっ、お疲れ。差し入れ持ってきたよ」

「お疲れさま。ライブすごかったよ」

「…………すごかった」

「あっ、ユウに裕香ちゃんにアサヒちゃん」

「天下の朝霧兄妹勢揃いでお出迎えなんて、豪勢だねえ」


 夏目綾香

 芸能科所属で、武闘派の二足わらじで武闘系アイドルとして売り出している少女。

 そんな彼女もバニーガールの格好で、タオルを手に汗を拭いてる。


「月見ソバ食べる?」

「あっ、うん、食べ……って、ホントそれでよく太らないわね」

「基礎代謝から運動まで、普通以上に消費が激しいから太る余裕がない、としか」

「……グウの音も出ない正論、どうも」


 宇佐美は裕樹の、ドンッと効果音が鳴りそうなドンブリを見て、げんなりとした表情に。

 日頃からアイドルとして、スタイル維持に余念がない宇佐美にとって、裕樹の食事量は歓迎できない。

 

「…………食べたい」

「ん、わかった……ふーっ、ふーっ……はい、あーん」

「…………あーん」

「……何この癒やしその物のやりとり。ユウに甘えるアサヒちゃんが、超かわいすぎる」


 ……が、アサヒが裕樹にソバをふーふーしてもらい、食べさせて貰ってるのを見て、すぐ表情が微笑ましいものに。


「所で龍星のダンナと鷹久は一緒じゃないの?」

「打ち合わせだってさ。あっ、バーガーとスポドリサンキュ」

「綾香さん、程ほどにお願いしますね。ユウももっとカロリー考え……ごめん、なんでもない」

「宇佐美なら栄養全部その胸にいってーー」


 バチーーンッ!!


「……ん?」

「どうしたんですか、榊さん?」

「いや……なんか今、裕樹が宇佐美ちゃん怒らせた気が」

「それ気がする、じゃなくて絶対そうなってる……って断言できてる自分が怖い」

「……違いない」

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