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第四話「治す力か、便利だな。」

「私、人の傷を治す事ができるんです。」

とティシアが説明している。


「ひ、人の傷を治す!?」

レンデスが驚いている。どうやらよほど驚いたようだ。


「人の傷を治せるか。面白いな。ははは」

トュレイマンが笑いながら言う。


「笑い事じゃないだろう!」

レンデスがトュレイマンに向かって大声で言う。


「声がでけえよ。」

とトュレイマンが耳を塞ぎながら言う。

レンデスが一息つくと

「何故、そんな事ができるんですか?」

「分からないんです。ある時、私のせいである兵士が大怪我をしまして。

いまは騎士団長をしてますけどね。」

とティシアがトュレイマンの方を笑顔で見ながら言う。


「あの頑固爺さんか。」


「それでその時に私は必死に治ってほしいと願っていました。

そしたら手が青く光って、傷が治っていたんです。すぐに私は母に話しました。」

ティシアが説明をしている。

レンデスは真剣に、トュレイマンはあくびをかきながら聞いている。


「それでなんと言ったのですか?」

レンデスが聞いた。

「神様をあなたを見て治してくれたのでしょう。

これからも神様に感謝しながら生きるのですよ。と言ってくれました。

私はそれからまた人の傷を治すことができました。私、神様に見られているでしょうか。」


とティシアが傷を治すことを説明した。

さっきまであくびをかいていたトュレイマンがいきなり口を開いた。


「神様、なんているわけねぇ。いたらあの腐った貴族共なんているわけねぇ。

優しい神様がご丁寧に殺してくれているだろうな。」

トュレイマンがわざとらしく神様のところに間を置いて言った。


「トュレイマン!」

とレンデスが怒鳴った。


トュレイマンは怒鳴られる事が分かっていたのか、驚いていなかった。

「いいんですレンデスさん。私だってそうは思っていません。」

ティシアがレンデスの怒りを静めるように言う。レンデスはすぐ落ち着いた。


「まっ傷を治してくれるだったら助かるけどな。」

「もちろんです。尽くせるだけは尽くします。」

トュレイマンが少し嬉しそうに言うと、ティシアが笑顔で答える。


そこに人が歩いてきた。

メガネをかけており、黒い中華服のような服を着ており、短髪の男だった。

「無駄な会話の時間はやめていただきたい。」

「お前は・・・ルコラスか。」

トュレイマンがルコラスと言う男を睨んでいる。

トュレイマンにとってあまり印象の良い人間ではないようだ。


「そちら方は誰ですが?」

「この人はティシアさんだ。シュシコア国サドル領を治めている者の娘ですが。」

ルコラスがティシアを指しながらレンデスに聞く。レンデスはティシアの説明をした。


「ほう、なかなか良い身分な人ですね。この方は嫌なかたではないのですか?」

「てめぇ・・・」

トュレイマンが剣を構えながら言う。


「僕はそんなどうでもいい事を聞きに来たのではないです。

ボスがお呼びですよ、トュレイマン、ティシア、レンデス。」

「そうか・・・用件は言ったんだとっと消えな。」

トュレイマンが冷たく言い放つと、


「ではご希望通り、この場を離れさせてもらいます。

あなた達のような方と話している暇もありませんからね。」

ルコラスがそう言うと、歩いていった。


「相変わらずむかつく野郎だ。」

とトュレイマンが歩いているルコラスを見ながら言う。


「今の方はいったい?」

「彼はルコラス・ワイールです。僅かな光で一番仕事の成功率が高い者です。

常に近道を考え、行動をしています。

しかし、近道のために仲間を見捨てたり、罪の無い人間を殺したり、あまり行動は良くありません。」

ティシアがレンデスに聞くと、レンデスが丁寧に説明した。


「あまり良いとは思えない方ですね。」

「あんな奴は僅かな光にはいらねぇ。」

ティシアが言うとトュレイマンがすこし怒り口調で言った。


「さてボスのところに行くか。」

とトュレイマンが区切りをつけるように言った。


「来たか。」

ボスがトュレイマン達を見ると言った。

しかしボス以外に見知らぬ男が立っていた。

大剣をクロスさせるように二つ腰にかけている。


「久しぶりだなトュレイマン、レンデス。」

「グールス!」

トュレイマンとレンデスが同時に声を上げた。

大剣を背負った男が振り向いた。

つんつんの髪型、神官のような赤い服、純粋な赤色のマント。


「久しぶりだな。」

「本部に戻ってくるのか?」

トュレイマンがグールスという男に聞く。


その瞬間ティシアが

「本部?」

レンデスに聞いた。ティシアはトュレイマンに聞こうという考えはないようだ。


「僅かな光には本部と支部があるんです。

本部だけだと遠くの仕事がつらくなりますから。」

とレンデスが真面目に答えた。


「いや帰ってきただけだ。」

「そうなんですか・・・」

レンデスが悲しそうな顔をする。


「それでなんで戻ってきたんだ?」

「それが本題だ。最近、イント領で労働が強いられているらしい。住民から訴えがあった。

以上だ。」

「イント領・・・」

ティシアが俯きながら言う。


「そこで調査をしてほしい。こちらも忙しいのだ。」

「支部が?何かあるのか?」

「何か大きなことが起きそうなのだ。それについて調べている。」

「それで手が回らないから俺達にか、」

「そういう事だ。」

トュレイマンとグールスが話し合っている。


「そこでトュレイマン、お前に調べてもらいたい。」

グールスが真剣な顔で言う。


「グールスの頼みなら断れねぇな。」

「調査といってもお前の判断しだいでは殺してもいい。」

「殺す!」

ティシアが大きな声を上げていた。

黙っていたボスがティシアに聞いた。


「さきほどからうるさいぞ。」

「すいません。しかしイント領に限ってそんな事は・・・」

「そこの女性の方、私は嘘をついてはいない。」

グールスがティシアを見ながら言う。ティシアは不安げな顔を見せた。


「僕はどうすればいいのですか?」

「レンデス・・・あなたには別の仕事をしていただきます。」

「では私はこれで。」

と言うとグールスが歩いて行った。トュレイマンがそれに気づくと


「また来いよ。」

とグールスに声を掛けた。グールスは聞こえていた。


「生きてまた会おう。お前が死ぬとは思わんが。」

とグールスが言うと、グールスは走って行ってしまった。


「さてトュレイマン。明日にはイント領に行ってもらう。」

「了解。グールスの頼みだからな。」

とトュレイマンが快く承諾した。ティシアはまだ信じられないようだ。

キャラ紹介をします。

ルコラス・ワイール

性別・男

25歳

身長167cm

僅かな光の一人。

僅かな光では最も仕事の成功率が高いが

常に早く終わらせることを考えている。

そのため仲間を見捨てたり、罪も無き人を殺してしまう。

そんな事が多いため、周りからは良い人間とは思われていない。

何事も最短な方法で済ませなければ気がすまない性格。

短剣と剣の扱いを得意としている。

グールス・デレラス

僅かな光の一人。少し前に支部長に昇格したばかりだ。・

トュレイマン、レンデスとも仕事をした事をある。

常に人の事を考えており、

人よりも自分が犠牲になる方のが良いと思っている。

ルコラスに仕事の成功率は劣るが、仲間を大切にしている。

そのため、支部長になれた。

大剣の二刀流と異例な戦い方で戦う。

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