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小人さんの図書館

作者: 夜朝

小人さんの図書館

人間サイズの本は

ちょっと大きすぎるけど


はいほー

はいほー


楽しく営業してます

今日は棚卸しと虫干しの日


新しい本も

ごっそり入りましたから

分類とラベリングも

大忙しなのです


大きな分厚い本を開いて

抽出したキーワード

機械に入力していきます

検索しやすくなるための

大事な作業だから

念入りにね


ほほう

この本おもしろいな

パズルがたくさん載ってる


くすくす

こっちも良いよ

落語の本


作業中に

ついつい脱線

通路のあちこちに

床に座り込んで

読みふけり始める

小人さんの姿が散見されました


そこへやってきた館長さん

彼は人間です


のんべんだらりな

小人さんの持ってた本を

そっと取り上げて

笑ってない笑顔


……皆さん……おやつ抜きですよ


わー

わー

怒られたですよ?

すごく声が冷たい感じですよ?


わらわらわら


どこに隠れていたのか

とんがり帽子に

黒い点のおめめ

老若男女の小人が

棚の陰から出るわ出るわ


わー大変だ

おやつ抜きだって

急いで片付けなきゃ


上へ下への大騒ぎ


その中で

たくさんの洋書に囲まれて

座り込みを続ける小人さんがひとり


分厚い眼鏡をかけて

機械に文字を入力してます

ぽちぽちぽち


疲れたら休憩

目元を擦っていると

館長さんと目が合いました


びくっとなって首を振る小人さん


さぼってませんよ?

ちゃんと作業してました


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