表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/60

間話 『オリハルコン・前編』

「ギーモン様!お嬢様に重力魔法を!」


足の骨が折れる。

すかさず治癒魔法をかけられ治る。

風魔法で抵抗(レジスト)しようとしても、

魔力を散らされ、魔法にできない程度の重力である。


何度も繰り返していくうちに、

足の痛みは気にならなくなる。

痛みが無くなるわけではなく、痛みに慣れるのだ。


「お嬢様、お次はこの山をこの状態でお登り下さい!」


今のメリッサは鬼だ。

ただの鬼ってレベルじゃない。

地獄の獄卒長とか、そんなイメージだ。

少しでも止まれば蹴り飛ばされ、

骨が折れれば直してくれる。


俺は考えることを辞め、

必死に登り続ける。

山を登るのに、どれくらいの時間を要したのかは分からないが、

山頂に登りきる頃には、

俺の足はズタズタだった。


傷は無いのに血だらけで、

魔力が通らない。

恐らく重力魔法の弊害で、

しばらくは魔力回路が潰れたままかもしれないとのことだ。


空を見上げると、暗い空に何処と無く木が見える。

星も瞬き、月なども見えるが、

それとは別に世界樹(イッグドラスール)も、

うっすらと見える。


ギーモンに聞けば、

結界が破られかけているとか、

よく分からない事を言っていた。

創造神が絡んでるのだろうが、

詳しい事は分からない。


その日は疲れを取る為に、

ぐっすりと眠った。




翌日、起きると足の痛みはすっかり引き、

体がとても軽くなっているのがわかった。

今ならアフェリッサの森を数時間で走り切れそうな気がする。


「お目覚めですかお嬢様?

本日はあの鉱石を採取していただきますよ」


メリッサは光を反射する、

美しい鉱石の山を指差してニッコリと笑う。


「あの石はなんなの?」

「あの鉱石は、この世で最も硬い鉱石の一つで、

神鉄オリハルコンと呼ばれるものです。

採取に成功すれば、

次はまた別の鉱石を取りに、

あちらの山へ登ります」


メリッサは、何も無い方向を指差した。


「あっちには何も無いよ?

方向間違えてるんじゃ無いの?」

「お嬢様、ご存知ないのですか?

あちらの山は夜にしか出現しません故、

稀少な金属の宝庫なのです。

例えば不壊金属(アダマン)や、

魔鉄鋼(ミスリル)などですね」


うわぁ。ファンタジーとかでお馴染みの金属だぁ。

確実に人の手じゃ採取無理じゃない?


「そ、そんな物採取してどうするのさ?

売るの?お金には困ってないんだけどな」

「剣じゃ。剣を作るのじゃ。

あのお方のご命令でな」


恐らくあのお方とは、創造神の事だろうか?

俺もメリッサも拳士。

ヴェナは魔導師だし、ヴォーラフは狩人。

強いて言えばギーモンが剣士だが、

すでに凄そうな剣を持っている。


では誰が持つのだろうか?

……分からない。

だが、創造神が言うのだ。何かしら策があるのだろう。


「と言うわけで、鉱石採取を始めますよ!」


神鉄(オリハルコン)か、なんだかワクワクするな。

何故だか嬉しそうなメリッサの、

手を握り締めながら、

この後の惨状を恐れた。


神鉄(オリハルコン)を採取するには、

根元の方を折らなければならない。

まずは試しに手刀でチョップしてみる。


神鉄(オリハルコン)に手が当たった瞬間、

腕の骨は砕け散り、

右腕が千切れ、爆散した。


堪え難い激痛が走る。

なんだ?何が起こった?

少しの力を入れただけなのに、

右腕がなくなった!?


「おっと、お嬢様、大丈夫ですか!?

ぎ、ギーモン様!治癒魔法を!」


ギーモンとメリッサが大慌てで近付いてくる。

なんだか懐かしい様な感じがする。

結構幸せだな。


神鉄(オリハルコン)に、

あそこまでの能力は無いはず、

一体何があったんですか!?」

「恐らく、彼の方の策じゃな。

安心せい、右手は付く。

ほっほっほ。神鉄(オリハルコン)を取るのに何ヶ月かかるじゃろうかのぅ」


ギーモンが妙に落ち着いて話しているのを聞き、

少し安心して、意識を手放した。


九月になりましたね。

空を見上げると、綺麗な月が観れる景色です。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ