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第25話 『大金の香り』

「なぁ、12の難行って知ってるか?」


狼の様な姿をした男が、

酒を飲みながらロメディアに向かって、

噂話をしている。


「まぁ、知ってるけど、

それがどうしたんだ?」


狼の男はニヤリと笑い、

酒瓶を空にした。


「いやぁ。なに。

やってみないかって話さ。

お前と俺と、あと二人いれば、

受注出来るんだけどさ」


狼の男の名前はヴォーラフ。

元奴隷の奴隷商で、

現在は冒険援助組合(ギルド)専属の冒険者になっている。

ここ2、3年で第4階位冒険者になっており、

1階位クエストである12の難行を目につけたのである。


「はぁ?お前と12の難行?

普通に無理だと思うんだけどさ。

まぁ一応どんな内容なのか教えてくれよ。

報酬次第だったら、手伝っても良いぜ」

「はぁ。まぁ良いぜ。

聞いて驚け?なんと!5000万金貨だ!

たったの12個で5000万金貨だぞ!?

やる気になったろ?どうだ?どうだ?」


5000万金貨!?

おいおい、マジかよ!?

断る理由が見つからなくなったな。


「おう!受けてやるぜ。

ところで12の難行ってどんなクエストだ?

5000万って事は、ドラゴン討伐とかか?」

「いいや、討伐クエストも多いが、

手伝い系クエストもあるんだよな。

そういうクエストが12個集まってるんだ。」

「討伐対象はどんな奴だ?

ドラゴン以外で何かいるのか?強いやつ。」


ドラゴンはこの世で最強と聞いた事がある。

故にウサの街で小龍を逃した事が、

大罪になっているのだ。


……なら捕獲するなよな。

捕獲してなきゃ俺は奴隷にならなかったのに。

いや、ヴェナに会えたし、良しとするかな?


結構大変だったんだけどな。


鞭で打たれた部分はしばらく傷が残ってたし、

変な貴族に、首筋舐められたり……

思い出しただけで吐き気がする。


しかし奴隷になっていなかったら、

この小国家並みの報酬を出すクエストに、

出会えなかっただろう。


「3階位モンスターは、

大獅子に牛、鳥に鹿と猪。それに人食い馬とかだな。

だが中でも1階位の魔物もいるみたいだな。

毒首龍(ヒュドラ)に、三頭犬(ケルベロス)の討伐だな。

……伝説級の化け物だ。やれるか?」


「……なるほどな。

やろう。やって、ヘリル王国に対抗してやろう。

仲間の一人は目星が付いた。

もう一人はヴォーラフに任せた」

「任されたぜ。

最強の仲間を用意しとくから、

楽しみに待ってな。人族最強の男だ。

いい響きだろ」


人族最強の男か。

その男が無理だったら、

このクエストは人族には無理って事だな。

その時は、その時で。


「おう。楽しみに待ってるぜ。」

「そんじゃ、お前にも酒を飲ませてやる。

なぁに。12は未成年だが、

お前の階級は奴隷だ。誰も気にしねぇよ。

そんじゃ、金貨5000万枚に」

「金貨5000万枚に」


木で出来たコップは、

乾杯をすると味のある音をした。


飲み終わったあと、

12の難行クエストに向け、

少女と狼男は、店を後にした。

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