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第19話 『災厄はコロシアムから』

コロシアムでは賭け事が行われている。

今回の目玉は小龍VS謎の刺客という、

なんとも興味を注がれるタイトルだ。


「皆様、お待たせいたしました。

今回はエキシビジョンマッチ、

皆様から絶大な人気を誇ります小龍と、

新種なのか、学者も見たことがないと言われる、竜種のような風貌をした謎の刺客の戦いを行うにあたり、

町長ドナルド・エフダさんが解説役になっていただきます。

今回のゲストはヘリル王国名門貴族家、

ハーキュリーズ家より、

ロメディア・リグ・ハーキュリーズ伯爵が、

来ていらっしゃいます!

ではまず町長のエフダさん、

皆様に挨拶をどうぞ!」

「どうも皆様、こんにちは!

町長のエフダです。今回のマッチの見所は、

やはり謎の刺客ですね。

今まで小龍に敵わなかった相手も多かった中、

彼なら勝てるのではないかと、

噂しているのを先ほど聞きました!

と言うことで今回の賭けは、

小龍が勝ったら10倍、

謎の刺客が勝った時には、

なんと30倍にしましょう!」


歓声が湧き上がる。

10倍と30倍だ。バランスが崩れている。

謎の刺客とは、どれほど強いのだろうか。


「では、ゲストのロメディア卿!

貴方は何方が勝つと予想されますか?」


いきなりの質問で、狼狽てしまったが、

謎の刺客の方に持っていくのが、

こう言う時、商売的には良いのだろうか?


「そうですねぇ。私は謎の刺客がとても気になりますね。

私なら、謎の刺客に金貨10枚賭けたいですね」


エフダが良くやった!という顔で、

俺に笑顔を作った。


「ロメディア卿は謎の刺客推しの様です!

皆様これを参考に、お金をかけてください!」


歓声が鳴り響き、騒めきが起こった。

試合は今日の昼からだ。

昼までに勝つ方を予想し、券を買うのだ。

俺は謎の刺客に金貨1枚賭けておいた。


「ロメディアちゃん。君は商売が分かってるねぇ?

観客を盛り上げてくれてありがとう」

「でももし謎の刺客が勝ったら、

貴方は相当な赤字なのでは?」

「そう思うだろう?実はね、

このお金は国から支給されているんだ。

優秀な鍛治職人や、超有力なお金持ちだらけのこの街が、

反乱でも起こせばヘリル王国は、

アバルディア王国に合併されるかもしれないから、

それを防ぐのに、このウサの街はとても重要なんだよ?」


なるほど。この街は人間基準で見て、

かなりの価値がある様だ。


「そういえば、謎の刺客ってボーンですよね?」

「そうだよ。君の許可が貰えれば出てくれるって言ったから、

許可を出してくれたことに感謝するよ」

「相手の小龍って、何種なんですか?」

「それがね、大人の個体じゃないって説が、

最近提唱されてね?よく分かってないんだ。

もしあれが成人個体なら毒龍だよ」


なるほど。毒龍か。

ボーンって毒耐性あるのかな?

少し不安だが、ボーンなら大丈夫だろうと、

信じたい。


-----


昼食はコロシアムで観戦しながら食べることにした。


「お待たせいたしました!

エキシビジョンマッチを、開催します!」


小龍とボーンが同時に出てきた。

観客は初めて見る形状のボーンを、

物珍しそうな顔で見ている。


勝負は3回、先に2勝した方の勝ちだ。

もちろんボーンにとっては、

簡単だと思いたいが、

実際、龍と精霊では、どちらが強いのだろうか。


ふと思った疑問はすぐに解決した。

ボーンは突進する小龍を受け止め、

背負い投げ(頭を上に振り上げて、小龍を吹き飛ばした)をして、一回戦目を終了させた。


ボーンに賭けた観客は、相当喜んでいた。

今まで小龍に勝てるものなどいなかったが、

目の前にいる新種の生き物は、

小龍を軽くあしらう力を持っているのだ。

賭けた分が30倍になるのだし、

彼等にとって興奮しない理由などなかった。


それに比べ小龍に賭けた方は、かなり憔悴していた。

完勝無敗の小龍が、初めて負け、

大量に賭けた金が泡になりそうなのだ。


ウサの街にいる民衆は、

保守的な勢力と、勝負に出る勢力に分かれる。

ハッキリと分かれる理由は、貧富の差にある。


金を持つものは保守的な考えになり、

小龍に大量に賭けた。

それに比べ金を持たないものは、

勝負に出るため謎の刺客(ボーン)に、

財産を賭けたのだ。

金持ちは狼狽した。

見たこともなく翼も生えていない龍が、

いとも簡単に小龍に勝ったのだから。


この結果は、金持ち層の思考を止めた。

このままボーンが勝てば、

貧困層に逆転され、自らの地位は完全に貧困層へ逆戻りになってしまう。


その考えが、金持ち層に行動を起こさせた。


2回戦目小龍が敗れそうになった瞬間に、

金持ち層から何か小さい瓶が、ボーンに投げつけられた。


俺は瓶がボーンに当たって、

苦しみ始めるまで中身に気が付けなかった。

毒だ。毒を投げられた。


ボーンは暴れ出した。

コロシアムの壁や客席を壊し、

街へ出て行った。

暴れながら、だ。

家は数件壊れ、おそらく怪我人も出ただろう。


しかしボーンの暴走は可愛いものに見える事態に陥ってしまった。


小龍も共にコロシアムから外に出てしまったのだ。

エフダは即座に緊急事態宣言を行い、

街全域に避難指示、警告を行なった。

町人は家を捨て、逃げ出した。


小龍は人間を憎んでいる。

延々とコロシアムで戦わされ、鞭を打たれ。



小龍は全てを燃やし尽くした。



小龍は空を飛び、

火を吐き、ウサの街を破壊して行った。

龍の暴走に、町人は、エフダは、俺は、

何をすることも出来なかった。


唯一の救いとして、

学校の生徒が、未だ付いていなかった事は、

不幸中の幸いであっただろう。


-----


ウサの街は廃墟になった。

灰になり、今もところどころ燃えている。


小龍は二日間ずっと火を吐き続けた。

俺達は地下で身を潜めていた。


地上に出ると、燃え焦げた家が見えるだけで、

そこに街があった形跡など、

跡形も残っていなかった。


その光景を見てエフダは言った。


「……ロメディア卿を……逮捕しろ」


物語のスピードを、

グングン上げていきたいです。


更新スピードが、

グングン落ちていて、申し訳ございません。

最近少し忙しくなってしまって、

一週間程、更新が遅くなるかもしれないです。


一週間終わったら、元の更新スピードに戻れると思いますので、

どうか、少しだけお待ちいただければ幸いです。


今回も読んでくれてありがとうございます!

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