文芸部
いつもの部室・・・
いつもの感じ・・・
いつもの匂い・・・
そして・・・
いつもの先輩と二人きり・・・
静かな部室で静かに本を読んでいる
先輩は、窓のそばで、窓をあけ風に当たりながら、風でその長くて綺麗な髪を揺らしながら、優雅に読書をしている。
少年は、その姿に見とれてしまっていた。
少年の視線に気がついたのか、彼女は、ふと顔をあげた。
少年は、はっとしすぐに読書に戻った。しかし、いつも本の内容が頭に入ってこない。
少女は、本を読んでいる。
窓際のそば。いつもの場所で気持ちのいい風に当たりながら。
少女は誰かの視線を感じた。
ふと顔をあげると、彼がこちらを見ていた。彼はあわてて顔を本に戻した。少女も読書に戻った。
いつもの、部室でいつもの時間を過ごす。ただそれだけで、とても幸せに感じる。
少年と少女は、今日もまた、何気ない時間を過ごすのであった。