異世界の俺と現実世界の俺
初投稿です
至らない点あると思いますがよろしくお願いしますm(_ _)m
ブクマ、感想などお待ちしておりますm(_ _)m
異世界sideがファンタジーの世界
現実世界sideが文明の発達した世界
です。
〈現実世界side〉
俺、桐生 真斗は今の世界に絶望している。
小さいころから人々はお互い競争し合い、勝ち負けが決まる。勝ったものは安定した収入を得て幸せな生活が待っていることだろう。
負けたものはいわゆるブラック企業にこき使われ、日々精神をすり減らしながら生きることだろう。
しかもその勝ち負けが決まるのがおおよそ学力なのだ。
みんなして好きでもない、どちらかというと嫌いな勉強をして勝ち負けを決める。
こんな世界嫌だ。俺はもっと好きなことをして人生を過ごしたい。ゲームの中のようなハラハラした生活、己の力のみで成り上がっていく世界観。
俺はそういう世界に行きたい。
〈異世界side〉
俺、ルキアはこの世界に絶望している。
自給自足の日々、力のないものは貧乏な生活を強いられ、力あるものはその腕力を駆使して、モンスターを狩り、それで得た素材を換金して金を稼ぐ。また兵士として雇ってもらえる道もあるだろう。
こんな世界は嫌だ。俺はもっと文明の発達した、安定感のある生活がしたい。
金を稼ぐのも容易で、力ではなく知力で成り上がってく世界。
俺はそういう世界に行きたい。
〈???〉
「君達面白いね〜、パラレルワールドにいる自分同士が自分の世界に絶望し、相手の世界観を望んでいる。
生きるべき場所を間違えたのかもしれない。なら君達の願いを叶えよう」
〈現実世界side〉
俺は学校から帰り、やりたくもない勉強をやり、ノルマを終え、ベッドに横になった。
「やあやあ君が桐生君だね?」
突然目の前に現れた少女のような女の子にびっくりして布団から飛び起きた。
驚きで言葉を失っていると、彼女が口を開いた。
「君はこの世界に絶望してないかい?もっと自分に合う世界があると思ったことはないかい?
もし君が望むならその願い叶えてあげる」
「願い?どういうことだ?」
「そーだなぁ、簡単に説明すると、世界というのは別にこの世界だけじゃないんだ。決して交わることのないパラレルワールドというものがたくさんあるんだ。
やっぱりこの世界と文明が似たり寄ったりのところもあるし、ゲームみたいなファンタジーの世界もある。
そこで、ゲームみたいなファンタジーの世界にいるパラレルワールドの君と今この世界に存在する君は等しく世界に絶望しているんだ。
驚くことにお互いに自分の世界に絶望し、求めている世界観が対称的なんだ。こんな偶然あるんだね。
そこで、私がその夢を叶えてあげるのさ。君はファンタジーな世界に、あっちの君はこの世界に…理解できた?」
「それは本当なのか?」
「そうだよ。それでどーする?君は異世界に行く?」
こんな質問に迷うこともなかった。絶望していた世界からおさらばし、求めていた世界に行けるのだ。俺はその質問に即答した。
「行きたい!」
その少女はそれを聞くとニコッと笑い、
「いい返事だ。やっぱり君達は互いに自分同士なんだね。あっちの君もこの申し出を迷わず受けたよ。
んじゃ、やるよ。少し目をつぶってて」
俺は頷き、それに従った。
次の瞬間、俺は体がジェットコースターに乗った時のあの浮遊感を味わった。
しばらくその浮遊感に感じつつ、その浮遊感が消えると俺は目を開けた。
そこに広がってた景色は間違いなく異世界だった。
謎の少女が異世界にいるルキアにパラレルワールドの存在、そして新しい世界でやり直すかどうかの質問を省きましたが、同じセリフが並ぶのが嫌だったので省きました。
現実世界にいる桐生 真斗と同じ反応、同じ受け答えをしたと解釈をしてもらえればオッケーです。