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偶然

初です。

勢いで書いてます。


その日、久しぶりに家族とお出掛けをした、五歳の雪紗ゆきやは、父と母、兄姉のあとをゆっくりついて歩いていた。

周りを見ながら、家族に混ざる。白い髪は光を受けて柔らかく輝き、幼い顔立ちは子供ながら目を引くほど整っていた。

何人かが足を止め、雪紗を見ていた。


少し先の歩道に、着物を着た女性が立っているのが見えた。

女性はすっと目を細め、雪紗たちを見やる。

「あら、偶然ね。恥晒しが……」


その声が聞こえた瞬間、お母さんの肩が小さく震えた。

「お母様……。」


視線を落とし、うつむく。

お父さんはかなり居心地悪そうに肩を揺らすように立ち、

目だけで妻の母を見た。

女性は父の顔を一瞥しただけで、それ以上は何も言わなかった。


お母さんは小さな声で子供達に促した。

「みんな……お祖母様にご挨拶をしなさい」


子どもたちがおどおどしながらこんにちはと順番に挨拶するのを祖母は一人一人見ていた。

雪紗の番になり兄姉の後ろに並びながら、女性の目をまっすぐに見た。

「こんにちは、お祖母様」


女性は雪紗をじっと見返した。幼いながらも、子供ながら圧倒的に綺麗な容姿に、視線が止まる。

そして、低く含みのある声でぽつりと――

「あなた達に似てないわね」


その言葉は、ただ容姿を見て言ったのではなかった。

声の調子や眼差しに含まれるものは――

兄姉とは違う、落ち着きや挨拶する姿勢の違いも含んでいた。


「お母様。失礼します。」

お母さんに手を取られ、雪紗は祖母の横を通り過ぎた。

祖母は静かに見守るだけで、何も言わなかった。

そのときの視線の重さは、雪紗の小さな体にしっかりと残った。


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