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『好奇心は猫をも殺す』

した方は忘れてもされた方は忘れない

そんなもんですよ。

よく漫画や小説で

過去に戻った際に、前の世界の知識を使って勉学やスポーツに長けるシーンをよく見かけるだろう。

しかしみなさんよく考えてほしい。

そんなことはリアルではありえないってことを。


人間の脳みそはそんな万能にできてはいない。

僕なんて昨日食べたものすら危ういのに

約15年前の勉強した記憶など、とうの昔に置いてきている。


まぁ、要約すると、全く意味がわからん。

先生の言っていることが。


なんだよ、因数分解って…勝手に分解するなよ…自然のままにしておけよ…


わからなすぎてぼーっと黒板を眺める。


何か面白いことないかなぁ…

暇すぎて余計なことばかり考える。

その際にふと、隣のことが気になった。


よし、灯ちゃんに少し話しかけよ!!


最初はただの好奇心だった。

ほんの少しお話しでもできたらいいなと思っただけだった。


話すために隣を確認する。


彼女はこっちを見ていた。


普通のラブコメ的展開では、どちらかが目を逸らしたり、頬を染めたり、背景がピンクがかったりすることだろう。


しかし、ここまで見てきた人たちなら想像できるだろうがそんなことは一切ない。


目を逸らすことも、頬を染めることも、ましてやピンクの背景など一切ない。

混じり気のない目でこちらを凝視していた。

一分一秒も僕の動作を逃さないように


もしかしたら授業が始まってからずっとこちらをみていたのかもしれない。

だってノート彼女のノートは真っ白だったから。


はは…恐怖だね。

見なけりゃよかったよ。


目を逸らすこともできない。

まるで蛇に睨まれた蛙のように

まさに深淵を覗く時深淵もまたこちらを覗き込んでいるということだろう。


今回僕が学ぶべき教訓は

好奇心は猫をも殺すと言うことだ。


さて、どうしたものか…

そんなことを考えていると

彼女から先に話をかけてきた。

「やっと、目があったわね」


やっと、とは時の副詞というらしく

元来、長い時間待ち望んだ時に使う言葉らしい。


やっぱりずっと見てたんだね。

うん。やっぱめっちゃ怖いわ。


『授業に集中しないとだめだよ。将来立派な大人になれないぞ。』

よく言えたものだなと自分にも少し刺さるがしっかりと伝える。


「その言葉そっくりそのままお返しするわ。それと勉強は特段頑張る必要はないもの。」

図書委員会に立候補した理由を今更思い出した。

そうだ…彼女は秀才だった…


グゥの音もでない正論をもらいSAN値がピンチになる。たが、話をきるきっかけはできた。


『確かにその通りだった…今から集中して授業を受けるよ。僕の将来のためにもね!』

最もらしいことを言ってその場を切り抜ける。


「違うわ。」

どうやらまだ切り抜けられないらしい。


『何が…違うの?』

興味本位で聞き返す。

「私たちの将来のためでしょ?」

聞かなけりゃよかった。


『うん…それぞれの将来のために頑張ろうね。お互いに。』

その回答に全くもって納得いってない様子であったが今回は珍しく大人しくなった。


最後にボソボソと何か言っていたが

聞き返すのが怖いので気づかないふりをしてその場はやり過ごすのであった。



そんなこんなしてたらチャイムが鳴る

終了の合図だ。とても嬉しい。

さて、次はいよいよ沢田さんとの初交流となる。

胸が躍るねほんとに。

どんな言い訳をしてくれるかオラ、ワクワクすっぞ!


小町くんの号令がおわりすぐに前の少女に話しかける。

『やぁ、はじめましてミス沢田』

「うん。はじめましてフーリッシュ安土」

ふふ…早速手がでかけたよ


『はは!君は人を怒らせることが得意なフレンズなんだね!!』

「残念だけど…私は安土くんを友達とはまだ思えないの…ごめんなさい…」

『なんか僕がフラれたみたいで癪だなぁ…』

「ふふ…冗談だよ!やっぱり面白いね安土くん♪私の目に狂いはなかったよ♪」

何かしらないが評価はされているようでよかったのかな?

まぁ何はともあれ仲良くして損はないだろう。


『お眼鏡にかない光栄の極みですな。』

すると、僕の視点の先に彼女の右手が現れる。


『これは?』

「お近づきのご挨拶♪ほらほら、握手!どうぞ!」

彼女は見た目どおり明るいタイプのようだ…

疑うことなくそれに応えるよう僕も右腕を

「その腕をどうするのかしら?真城くん。」

ごめん沢田さん…握手できそうにないね。


硬直する僕をよそに彼女は話し続ける。


「沢田さん。先ほどはご協力感謝します。けれどあまり私の彼を揶揄わないでちょうだい。彼はね、私以外とは手を繋がないし、ハグもしない、キスなんてもってのほか。そういう存在でないといけないの。だから、握手は諦めてちょうだい。あと、私とは仲良くしても良いけど彼とは程々に頼むわね。あくまで一般常識の範囲なら許可します。あと、もし彼に何か用事がある場合は私を通してちょうだい。一度私の方で預かってから彼に伝えるから。それと『灯ちゃんストップ!!』…何かしら?」


少し目を離すと暴走するんだから

まるで初号機だな君は

あと口調も変わっちゃってるから沢田さん驚いてるよ。

ポカーンって表現がめちゃくちゃ合う顔してるよ沢田さん。

なんて間抜けな顔!!草!!


『灯ちゃん、口調変わってるよ。気をつけないと。あと、僕にも僕の自由意志があることはちゃんと尊重してね!今後に響くから。あと、沢田さん!灯ちゃんのさっき言ったことはほぼ流して良いから!というか、気にしないでください…お願いします。というか、助けてください…』

泣きそうな顔で懇願する


「あはははははは!!本当に仲が良いんだねぇ〜!」

どこをどう見て仲が良いと思ったんだ?

目ん玉付いてんのか?このガキ?


「さっきの話なら黒蜜さんとは仲良くして良いんだよね?なら、今後はあかりちゃんって呼ばせてもらうから!よろしくね♪あかりちゃん♪」


うわぁガチ目の陽キャだ!

灯ちゃんには効果抜群だな…

だってほら、さっきとは打って変わってオドオドしてるもん!ボッチ拗らせてるもん。


「…あの…えっと…仲良く?私と?真城くん目当てじゃなく?どうしよ…」

こらこらこっちを見るな〜

そんなの簡単でしょ?

あっちが仲良くしたいって言ってるなら

ただ頷けばいいだけなんだよ。


『踏み出しな、灯ちゃん。』

自然と言葉が出ていた。

だって約束したんだもんな、一緒に歩くって

だから転んでも良いから踏み出すんだ。

君の幸せのために。


「真城くん…うん…ちゃんと頑張る!」

いい笑顔です。


「沢田さん……ごめんなさい!!」


『いや!断るのかよ!!』



まさかの同担拒否。

まぁ仕方ないね。

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