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『ダーウィン賞』

灯ちゃんつえーー!

みんなまとめて味方につけようぜ!!

楽しい楽しい登校を終え、無事教室に辿り着いた。

教室の中は数人がいるくらいで

まだそこまで人はいない。

『それじゃ、席に座ろっか。また、中休みに』

「えぇ。それじゃあね。」


さすがに教室に着いてしまえばこちらのものだ。

今のクラスの席は男子と女子は別れているため

彼女の席は僕の席から離れて斜め左にある。


やっと落ち着けるな…

深い深呼吸とともに背もたれにもたれかかる。


「あら。お疲れね?私の膝でも使う?いえ、使いなさい。みんなに見せつけるわよ。」


少しおかしいことに気がつく。

普通ではあり得ない現象が起きる…

『やぁ、さっきぶりだね灯ちゃん。君の席は確か…あのあたりじゃなかったかな?』


斜め左を指差し目の前の人物に忠告する。

「気にしないでいいのよ。さぁいらっしゃい。」

『ははは!すごいや会話のドッチボールだね!どちらかが諦めるまで終わらないパターンか!参ったねこりゃ!』

「喜んでもらえて何よりだわ。私も嬉しい(ハート)さぁ、御託はいいから早くいらっしゃい。」


『君はいったいなんなんだよ!!』

「あら、そんなに怒ってどうしたの?牛乳は朝飲んでたからカルシウム不足はないでしょうし…」

だめだ!全く話が通じない。

しかも平然と朝のことを言わないでほしい…

少ないとはいえクラスメイトがいるんだ

頼むよあかえもん!!

いや、どっちかといえばジャイアンじゃねこれ。


「ふふ…わかったわ。今回は諦める。では、また中休みに。」


ただのからかいだったみたいだ…

どんどん成長していく君をみて嬉しく思うよ(皮肉)

「でも、次からは容赦しないわ…(小声)」


なんだろう…乗り切ったはずなのに寒気がする…

今日の昼にでもちゃんと話さないとな。

今後のことも含めて。


疲れのためか重力に逆らえず机の上に顔をうずめる。

少しすると意識が完全になくなっていくのを感じた。


ガヤガヤ…ガヤガヤ…

ん…寝てしまったのか…

携帯を確認する。8時10分と表記されている。

軽く寝てしまったみたいだ…


それにしても朝から随分と騒がしい…特に女子の席が…

女子の席が…女子の………

ガバッと起き上がる。

何か嫌な予感がする!!!!!!!!

とっても嫌な予感が!!!!!


盛り上がっている先をすぐにみる。

案の定灯ちゃんが囲まれていた。


助けないと!!!

僕は急いで灯ちゃんの元へ歩を進める。


しかし途中で違和感を感じた。

笑顔だったのだ。


あの灯ちゃんが…なぜ?

人のことが嫌いで引っ込み思案なあの子が…

逆に悠々と話しているまである。


『なぜだ…』

自然と口から漏れる…

違う意味で嫌な予感がする。


僕は背を向けて自分の席に戻ろうとする。

「逃がさない…」

頭の中で声がこだまする。

あり得ない。まさかそんな…

助けないと!と思っていた自分がアホだった。

ダーウィン賞待ったなしだ。



「真城くん!おはよ〜 あ!そういえば今朝も真城くんの家で言ったから2度目だね♪」

まるで周りから見たら天使のような

僕から見たら悪魔のような笑顔だった。


一度静まり返った後、静寂を破るかのように甲高い声が溢れる。

「「「「「きゃーー!なになに!今朝って!!黒蜜さん詳しく教えて!」」」」」

やられた…

彼女は自分の苦手なものより

この先の利益を優先したのだ。


…けて…たす…けて…

声が出ない。

このフィールドはもはや彼女の独壇場だ。


「えーーっと、ごめんね…真城くんにそのことはみんなに話しちゃダメって言われてるから…そうだったよね…真城くん?」

『身に覚えがありませんな…冤罪です。法廷で会いましょう。』

「もぅ…照れちゃって♪」

『事実無根です。即刻そのお口を閉じなさい。』

あなたは犯罪者です!理由はもちろんおわかりですね?あなたは私に事実無根の罪をなすりつけたからです!刑務所にぶち込まれる楽しみにしていてください。


いやいや、ふざけてる場合じゃなかった…

どうにかしてこの騒動に終止符を打たねば…

『みんな!よく聞いてくれ!確かに僕は昨日、黒蜜「あかり」ひっ!?…灯ちゃんと一緒に帰ったのは事実だ!更に朝にうちに来たのも事実でそれは認める!しかし、勘違いしないでほしい!それは灯ちゃんに昨日の夜貸したブレザーを朝イチに返しに来てもらっただけなんだ!君たちの想像していることとは激しく乖離している!でも、それが事実なんだ信じてくれ!』


途中圧に負けてビビってしまったが事実を的確に周知した。灯ちゃんは言葉を失っている。

僕の機転の良さに驚いているんだろう…


だめだ…まだ笑うな…

どうだあかり…僕の勝ちだ…僕の!勝ちだ!!


「あ、そういうことにするんだね!わかった!」



ん?


「みんなさっき真城くんが言った通りだから!私は何かわからないけど真城くんからもらったブレザーを着て帰って、何かわからないけど朝からそのブレザーを返しに行って、それで何かわからないけど一緒に登校しただけだから!!」


おいおいおいおいおいおい!!おいおいおいおい!!

なんだこれ…そんな発言したら

さっき僕が話したことをみんな疑うじゃないか…


何もないのにブレザーを渡すはずはない…ましてや、わざわざ教室で会えるのに朝、家まで持っていく必要性もない…そんなこと親しい中である人としかしない…

しまった!!全て逆手に取られた!!


『罠だ!!これは罠だ!!灯ちゃんが仕組んだ罠だ!!!』

僕の嘆きが教室に響き渡る。

「何が罠かはわからないけど…そういうことなら私はそれに合わせるだけだから!みんなもそういうことでよろしくね!(満面の笑み)」


「2人って付き合ってるんじゃ…」こそこそ…

「でも、隠したいみたいだし…あまり触れるのもね…」こそこそ…

「安土ダセェ!男の風上にも置けねえな!ゴミめ!」クソデカボイス…


誰も味方がいねぇ…

おい最後のやつテメェは絶対許さねえからな。


「あ、そろそろ先生くるよ!みんな席戻ろう?」

その掛け声みんなゾロゾロと席へ戻る。


僕は放心してしばらく動けないでいた。

「みんなの噂になったわね…真城くん責任とらないと…ね。」

また騒がしい1日が幕を開ける。


このペースで行けば今週で次の章作れそうです!

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