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第34話 王都に残る目的

「ああ。まぁ、その件はマリーは関わらなくて良い。マクファーレン()()家のゴタゴタ事については、俺達が関わらない方が上手くいくだろう」

「あら、そうですの?」

 ちょっと意外だわ。だって、私まで王都に行く事になるなんて、絶対その件だと思っていたのに……。


「マリーがと言うよりは、俺があの家に寄り付かなくなればスウィングラー家が関わる理由が無くなるし、サマンサの件も下手に突かない方が良いだろうからな」

 まぁ、確かにそうなのだけれども……。

 孤児院もすぐに統合できるわけでも無いし、うっかり何かしてしまってスウィングラー家に回収されても困る。

 何よりサマンサも、最後の1人が無事に孤児院から独立できるまで見守りたいでしょうから。

 ただ、それで事が治まるものなのかしら?


「それよりも、大変だぞ。俺たちの屋敷の内装」

 へ? 内装? 王都の新しく出来たお屋敷の?

 エドは私をグッと抱き寄せて言う。

「大まかな調度品は俺が選んでいるが、サロンや各部屋の細かなところはマリーの仕事だからなぁ」

 そ……そうだったわ。

 次の社交シーズンまでに、お屋敷のお披露目を出来るようにしとかないといけないのだったわ。

 お披露目の準備自体は、エドの仕事だけど、料理やその他の……特に後から開催するお茶会は私の仕事だったんだわ。

 チェルシー様のお茶会も社交界デビュー前のメアリー様のお茶会ですら素敵だったもの。

 お二方ともご婚約が正式に決まってから、サロンを整えたと聞いていたけど、本当に居心地の良い空間を演出されていたわ。 

 さすが、英雄様たちは見る目がある。

 それに比べて、マリーは……なんて思われないようにしないといけない……なんて。



 …………私、社交シーズン前に領地に戻れるのかしら……。


 そんな私の想いと共に、私たちは王都入りを果たしたのだった。

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