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ここは帝国の中心部、いわゆる王城というところである
そこでは王と思われる人物が家臣達に罵倒を繰り広げていた
「どうするのだこの愚か共め!
魔王と勇者を同時に消し王である私が世界最大の力になるという筋書きだったものを!一個人で国を相手に出来る力などというコントロールできないものなど不要なのだ!」
「お、王よ、しかし勇者以外は死亡が確認されております あとは勇者一人だけを殺せばいいだけです!」
「一人残ったのが問題なのだ!勇者どものコア結晶は確認出来なかったんであろうが!おそらく勇者はコア結晶を取り込んでおるぞ 勇者ども全員を相手にするよりは遥かにマシとはいえ強化された勇者を相手にするのだぞ!」
「くそっ...しかたあるまい 勇者は魔王を倒した時に呪いを受け正気を失ったと発表しろ!
これより勇者を人類的敵と認定する
さっさと動け無能ども!」
「は、はいい 対魔王作戦だったものを対勇者へ切り替え 各地伝令を伝えます!」
「号外ー号外ー!勇者が魔王討伐後正気を失ったらしい!何でも呪いを受け無差別に暴れ帝国によ攻めてくる可能性があるそうだ!帝国は勇者の討伐を決定し兵士を集めているそうだ!」
「嘘だろ...勇者がいるとは聞いてたがそんなことになってたのか」
「と言うか勇者パーティはどうなったんだよ」
「知らねーよ そもそも勇者にパーティとかあったのかよ」
「お前達なにも知らんのな...まあ俺も知らねーけど 勇者とか随分前にちらっと話の出てきてそれっきりだもんな」
「そうだよな、しかし迷惑な話だな 帝国は早く討伐して欲しいもんだな」