入学式と匂い。
鳥取県立米子東高等女学校
全校生徒200名
教師 19名
今年で創立100年を越えると謳われている名門校
在校する生徒を(男性:女性)で現すと脅威の0:10と言ったものだ。
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・・・しかし今回の入学式は様子がおかしい。
講堂体育館の中で、パイプで作られた折り畳み式椅子に座らされている全校生徒
そのまん中には男であるはずの獅子神 歩が何も気にしていないような表情で座っていた。
「・・・・」
他の生徒たちは惑わされるような表情で歩に視線を集める。
終いには体育館端に居た教師、そして生徒より後ろで座っていた保護者なども女子校に居る筈がない男子生徒に夢中だ。
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一方、歩は両膝にジッと座ってステージに居る関係者の話題を聞いていた
「・・・?」
しかし皆が自分に視線を送っている事に気がついて、自分は彼女らに何かしたのか?と疑い始める。
「う~む・・・・」
しばらく上目面に考えると答えが頭の中に浮かんで、ステージに居る校長が歩を気にしながら話題を盛り上げている最中に、歩は「先生っ!」と手を挙げた。
「な、何でしょう?歩くん。」
彼の呼びかけに答えた校長は大声に驚きながら『やっと気づいたか?』と少し期待が高まった。
「・・・先生。」
歩は立ち上がると、真剣な表情で答える。
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「僕はちゃんと・・・お風呂に入ってます!」
歩を除いて会場に居た全員が、椅子から転げ落ちてしまった。
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・・・常識を考えて、それは他に気づくことがあるだろう?と聞いていたのかもしれない。
歩はその後も臭いは自分のせいでは無いと抗議を続ける
それは黒咲若菜がここに到着して、新入生代表スピーチが始まるまで続いた・・・。
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これをきっかけに、歩は入学式が終わってからでも密かに話題になるらしい。
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ご要望次第でキャラクター紹介を出すつもりです。