9.
「はぁ…いらっしゃい…」
「こんにちは」
「キャラクタークリエイトなら少し待ってね、今調整をしてるそうなので」
「そうなんですか、大変ですね」
まだ準備中だったらしい。
今、現実で作業をしているのでしょうか、今の内に軽く説明を聞いておきましょう。
「質問今してもいいですか?」
「大丈夫ですよ!」
まず、システム関連。
「このゲームに職業システムはありますか?」
「ありますよ。キャラ作成の時に選んでもらいます」
「プレイヤー名被りは大丈夫ですか?」
「各プレイヤーにIDが振り分けられ、それを元にしています」
「レベル制ですか?」
「はいそうです」
「では次、このゲームは現実との時間差はありますか?」
「あります。現実時間で30時間がこの世界での1日に相当し、2時間毎にずれていく計算になってます」
「このゲームに目標…クリア条件はありますか?」
「あります。現時点で最も高い場所にある島へ行く事です」
「島とはどのような物ですか?」
「浮遊してる足場みたいな物が幾つも浮いており、その内の大きな物を島と呼んでいます」
要は、島は浮いていても、周りに何も無いわけでも無く、その島の大きさは大陸並みである事もあるそうですね…大き過ぎますけど大丈夫でしょうか…。
「あ、準備が終わったそうです。キャラクタークリエイト開始しますか?」
「お願いします」
「では、まずは名前を」
「ラビ、でお願いします」
「わかりました。次に種族を選択してください」
沢山の選択肢が表示される。
その中に[兎人族]があったのでそれを選択しました。
「次はクラスを選んでください。又コストをかける事により、レベルを上げたり、特殊スキルを手に入れられる様になります。初期のコストは10で、種族が獣人族なので、ボーナスが5付きます」
「特に特徴もない人族を選んだ場合ボーナスはどうなりますか」
「10になります」
レアや強い種族になるほどボーナスが減り、特徴がない、制限が強いなどの弱い種族はボーナスが増える様です。
3つのスキルが表示された。
僕は試しにコストと呼ばれる物を3つ掛ける事にした。
コストを1掛ける。すると新たに12個のスキルが表示された。
新たに1掛ける。大体30個追加され、最後の1を掛けると大量のスキルが表示された。
コストを見直すと、コストの描かれたUserInterfaceに、新しく消費したコストと書かれ、そのとなりに0(3)と書かれていた。多分0と言うのが実際に消費した量、かっこの中が仮消費だと思われます。
「使ったコストの取り消しはできますか?」
「出来るよ、コストを残す事もできるからね」
「コストを残した場合どの様なメリットが?」
「死んだ時のペナルティ軽減だったり、一部ステータスのランダム強化だったり全部、ランダムで決まるよ」
ボーナス分だけを使い、10ほど残して置いても良さそうですね。
では、選びましょうか。
まずはボーナスを使わず取れた物。
では1つ目、兎らしく飛び跳ねましょう。[跳躍]
2つ目、兎は100mを大体6秒で走るそうですよ。[速度強化]
次にボーナスを1使った物。
1つ目、知ってますか?兎って結構五感が鋭いそうですよ。[五感強化]
2つ目、ファンタジーらしく空気の薄い風魔法でもどうですか。[風属性魔法]
最後にボーナス3つを使った時に偶々見つけた物。[黄昏の刃]
最後だけスキルではない様に見えますが一応スキル見たいです。
説明には黄昏の時間のみに使える武器を出すとか。
「決まりました」
「時間掛かったねー。あれ?こんなにボーナス残すんですか?」
「はい、運試しも面白そうですよ」
「そっかー確認するけど、後から変更はできないからねー。これでオッケー?」
「大丈夫です」
「本当にー?」
「大丈夫ですよ」
「はーい、それじゃ、ルーレットスタート!」
目の前に白い色をした四角の箱が10こ現れた。
「はい、開けるよー!オープン!」




