6.
ふあぁ…おはようございます。
今日の予定は、朝ご飯を食べてから荷物も持って職員室でしたね。
少し早いかもしれませんが先に着替えて、食堂に行きましょう。
そうでした、軽く勉強をしてから寝たんでしたね。
机の上に教科書が置かれてました。
さて、男物の制服を着ましょう…女物なんて着て学校へ行きません。
でも、荷物に女物の制服を入れる必要はあるのでしょうか…きっとない筈ですが、指示なので一応。
…さて、着替え終わったので食堂に寄ってから行きますか。
かなり早く着きましたけど、既に食べてる人が何人かいますね。
僕も軽く食べて行きましょうか。
えっと?…朝は朝メニューのどれかを選んでください…っと。
パン、おにぎり、汁物…種類は少なめですね、サンドイッチを食べましょうか。
「おはようございます。サンドイッチお願いします」
「サンドイッチね…はい、どうぞ」
カードを見せてサンドイッチを受け取る。
椅子に座ってサンドイッチを食べましょうか。
ご馳走様でした。
サンドイッチの乗っていた皿とお盆を持ってカウンターに行き、返却する。
この後は職員室でしたね。
確か食堂から、この道を進んで突き当たりを右へ行った先にあるそうです。
今更ですが、高校と寮が繋がってるのは珍しいのでしょうか。
便利でいいと思うんですけどね。
っと、此処ですね。扉が開いているので入って確か、七田先生を呼べばいいんでしたよね。
「失礼します」
「七田先生はいらっしゃいますか?」
「はーい、此処まできていいからねー」
窓側の机に座って作業をしてました。
言われた通り、七田先生の隣まで来ました。
「はい、これ生徒手帳と生徒証。寮のカードは生徒証と一緒にここに入れておくといいと思うよ」
「はい、わかりました」
言われた通り生徒手帳のカバーの中に生徒証とカードを入れておく。
「うん、じゃぁ…どうしようか、ある程度説明が終わったら一旦保健室にいて貰って大丈夫?」
「わかりました」
「よし、あとは…クラスは1年C組の場所はわかる…?」
「いいえ」
「んーと、職員室を出て近くに階段があるから、その階段で3階に登って正面のクラスだよ。あと、今からじゃなくて出来れば予鈴が鳴ってから来てくれたら嬉しいな」
「そうですか、わかりました」
「それじゃ、準備もあるのでこれで」
「ありがとうございました」
職員室を出て階段のある方向とは逆に向かい、保健室に入る。
「失礼します?」
「大丈夫だよ、えっと…羽咲 白兎くん?ね」
「はい、そうです」
「それじゃ荷物にあれ入ってると思うから着替えちゃって!」
「あれ…ですか?」
着る物であると思うので多分この女物の服の事だと思いますけど…。
「そう、それだよ」
「心を読まないでください」
「ついつい、早く着替えちゃって、あと、体育の時とかも此処に着替えに来てね!」
「…教室からある程度近いのが不幸中の幸いでしょうか」
仕方なくカーテンの中で着替える。
一回試しに着てみた事もあってスムーズに着替える事ができた。
…ですけど、僕は女ではありませんよ…?
「はい、着替え終わりました」
カーテンの隙間から保健室の先生が覗き込んで来た。
「あぁ!可愛い!お人形みたい!」
「人形ですか」
「多分思い浮かべてるのはぬいぐるみだと思うよ!…いいねーいいねー!」
カーテンの隙間から覗き込みながらはぁはぁする、この人はどうにも変態にしか見えなかった。
…あれ?先生の名前聞いてないね。
「あ!そうだった。私は保健室に住んでる…白座 つくねだよ!」
なんだかいろいろ心配になった気がします。




