10.
「はい、開けるよー!オープン!」
白い箱が薄くなっていき、10枚のカードが残される。
「まず1枚目、ステータスの素早さ上昇だねー。2枚目、スキルレベル上昇…どれが上がるかはランダムー。3枚目、スキル[剣術+1]だねー。4枚目、デスペナルティ軽減だねー。5、6、7、8、9と、お金1000円分だねー、合計5000円だよー。残りの1枚は…アイテム。お、これは珍しいよ[経験値増加.小]」
「お金の単位はなんですか?」
「Sd…サドらしいですよ、私に由来は教えられてませんけどね…と、まぁ、これにてキャラクタークリエイト終了です。ステータスの確認、キャラアバターへの切り替えを行いますか?」
「お願いします」
「切り替えました。アバターの問題は無いですか?」
着ている服や持ち物が切り替わる。
少し少しだけ黄土色よりの白のシャツに薄い黄土色のショートスカート、黄土色のハーフパンツ、
肩からには茶色のポシェットが掛かっていた。
「鏡ありますか?」
「ありますよー…よっと」
目の前に鏡が現れる。
白い紙に、白いウサミミ。腰辺りには白く、丸い尻尾が付いていた。
尻尾が生えてる部分の服は綺麗に切り取られていた。
耳や尻尾を触ると、凄く敏感な事がよくわかる。
「一応大丈夫ですね」
「わかりました。ではステータスを」
ラビ[兎人族]Lv1
お金 5,500Sd
スキル:[跳躍+1][速度強化+1][五感強化+1][風属性魔法+1][剣術+1][黄昏の刃+2]
「攻撃力などのステータスは表示されないんですね」
「流石に数値化は無理があったそうですよー」
「そうなんですか」
「そうでした!記念すべき一人目という事で、ポシェットの中に黄色い結晶が入っていると思います。それを使う事によって特に意味が無いらしいLuckyのステータスが1増えます」
「特に意味が無いんですか?」
「実際、特に何も無いですよ。毎日リセットされますし、結局は現実の運ですから。単なる運試しですね…まぁ、ステータスは確認できませんけど」
「今使っても意味無いのでは?」
「大丈夫です、一応永久上昇になってるはず…なので」
そうなんですか、一応使う事にしましょう。
「それでどうやって使うんですか?」
「強く握り締めればいいよー」
言われた通りポシェットから取り出した黄色い結晶を強く握り締める。
…段々小さくなって遂に無くなってしまった。
「うん、これで使った事になったよ!」
「そうなんですか、ではそろそろログアウトしますね」
「そっか、わかったー、じゃーねー」
「はい、さようなら」
メニューを出し、ログアウトを選択する。
[ログアウトを開始します…ログアウトを正常に完了しました]
[リンクを解除します]
それにしても本当に夢の様な世界ですね。
形はないけど記憶だけが残る…なんだか現実的ではないですよね。
時間は…17時…もう1時間経ちましたらご飯にしましょうか。
では、もう1つの機能のPlayWorldを使ってみましょう。
[PlayWorldの構成を開始します]
[モデルデータを検出します。現在の身体、もしくは既にあるキャラクターモデルのどちらを使用しますか?]
確か身体からデータを検出したら時間がかかりましたよね。
では、キャラクターモデルを使用しましょうか。
[キャラクターモデルに設定されました。使用するキャラクターモデルを選択してください。SkyWorldOnline・Alive]
少し悩みますね。
SkyWorldOnlineではAliveのモデルデータを使用したんですよね。
では、SkyWorldOnlineにしてみましょうか。
[キャラクターモデルを検出しています、少々お待ちください]
[完了しました、構成を終了し、PlayWorldを起動します]




