6.でどうする?俺
さよなら〜〜。
ここは不意打ちをしてから速攻逃げよ。
はい。決定。
魔族はこちらをその真っ赤な目で捉えている。
「あ、親父〜こっちだよ〜」
視線を魔族の背後に向けると、魔族は体ごと振り返る。
マジか。もしろ引っかかるなよ。
素早く最強の鞘から最強の剣を抜き背中を斬りつけた。
魔族も素早くこちらを向き剣を手で受け止める。
筈もなかった。
魔族の人差し指と中指の間に剣が吸い込まれ、そのまま頭から股間まで剣が振り抜かれた。
思い切り力を入れたため、勢い余って体ごと魔族にぶつかる。
「ぐぁがぁ」
何か言ってるよ。意味分からんけどね。
そのまま魔族ごと倒れ込んだ。
急いで起き上がった。
「げっ。服汚れてるし」
これで説教決まりだな。
魔族は当然動かない。
後は村人Bか。
剣を鞘に戻す。最強の。
「村人Bさん〜。じゃなかった。エルフさん。お姫様大丈夫ですか?」
うつ伏せで倒れているエルフの横にしゃがみ込み仰向けにする。
顔は綺麗だか胸の間の中に大きな穴が開いている。
はい。大丈夫じゃないですね。俺でも分かりますよ。
でどうする?俺。
家まで連れて行って時間切れ〜。でこの死体どうする?になりかねん。
正確な時間分からんしね。
ここで成功しても1日気を失って帰るのは明日。で説教っていう。
あっ。そういえば魔族さんに何も見てないって約束したよ。
約束は守りなさいっていつも言われるしね。
って無理か。 やりますよ。やるだけやりますよ。
やって説教ですよ。
「はぁー」
溜息しか出てこん。