第1話
自分の好きな姉ものと幼なじみものとロックを合わせた結果です。
Sister’s Rock!!
第1話
僕は音大に通う一年生だ。僕の専攻はまあ、平たく言えば作詞作曲をする学部だったりする。
だが、見事にこれがつまらなかった。
今も講義中ではあるが正直すごく眠たい。幼い時から両親にビシバシと指導をされてきた僕にとっては全てが常識レベルの話であった。
「ふあぁ…」
はあ、眠いな…寝てしまおうかな…そう思い眠りにつこうと自分の両腕を枕にしてまぶたを下ろそうとしたその時、「バタン!」と突然講堂の重たい扉が観音開きで開かれる。重たいはずの講堂のドアを観音開きで開けるなんて!とツッコミたくはあったがそれ以上の衝撃に僕は襲われた。そこにはよく見知った顔があったのだ、いや、見知ったなんてもんではない、自分の顔を鏡で見る以上にその人物の顔を見ているのだ。しかもその人物はいやににこにこと笑みを浮かべている。僕は確信した、何かとんでもない事が起きるだろうと…。
「いや、なにしてんのっ!?」
僕が叫ぶのも当たり前だろう、なにせあの後拉致かと思うほどに荒い扱いを受けたのだ、十分に抗議しても全く問題無いはずだ。
「何って家に帰ってきただけよ?むしろ何叫んでるのよ…思春期?おねえちゃん、遅すぎる思春期にどう反応したらいいかわからないわ…ごめんね?」
こ…このクソ長女め!昔から長女であるが故に末っ子の僕を振り回して!いくら美人で金髪で碧眼、更に高身長で仕事が出来るからってやっていいこととわるいことがあるんだからな!
「蘭華ねえ!?帰り方可笑しかったよね!?講義中の弟の首根っこつかんでワゴンに投げ入れたじゃないか!てか、遅すぎる思春期ってなんだ!もう終わってるわ!もうしっかり大人だよ!!」
「そんなふうに騒がないんだよ?カズ?大丈夫、まだ思春期でもおねえちゃんはしっかりサポートしていくからね!」
このドS次女が!!
いつも僕の味方かと思わせて裏切るんだもん!もう信用なんかしてないよ!明るい茶髪と大きな目で僕をしっかりと見つめて騙してくるんだから!
「桜華ねえまで何言ってるのさ!思春期じゃないってば!聞いて!?」
「あー、うるさーい、一体何騒いでるのさ…」
「千華ねえ!きいてよ!!このバカ姉「そりゃー、大変だーなー」おい!!」
「ていうか、服!服ちゃんと着てよ!なんでそんなダボダボのTシャツしか着てないのさ!」
姉妹の中で1番のボディを持つのが千華姉なんだよな!巨乳だし!?くびれてるし!?お尻も魅力的な形だし!?黒髪ボブも似合ってるよこんちくしょう!
「はいはい、着る着る後「後では無しだよ!」チッ…」
舌打ちしやがったよ!?この姉!?
「ほら、カズもそんなに騒がないの。今日は大事な話があるのよ。」
「大事な話?なに?桜華ねえと千華ねえは知ってるの?」
さも当たり前かのように二人は首を縦に振った。
蘭華ねえが待ってましたと言わんばかりに話し出す。
「バンドやるよ!!」
………………………ハァ!?
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