水のように
水のように静かに
水のように澄んだまま
水のように淀みなく、行こう
森を行くせせらぎは、山の小川となり、やがて大河となって海を目指す
道は真っ直ぐでなくとも、視線の先は真っ直ぐに
前を阻まれたなら、回り道でも構わない
濁っても、混ざってもいい
急ぎはしない
水は世界と同じ速度でしか進めないのだから
ゆっくりと、自然の流れに身を任せよう
落ち葉の船を背にたゆたわせ
行こう、目指すあの場所へ
広く、広く、広く、何よりも寛大な青の空の下
そして、水は海の一部となる――
そこはすべての終着点
だけどすべての始まりでもある
水は姿を変え、やがてまた帰るのだ
森に
山に
大河に
必ず、また帰るのだ
僕が君のもとに帰るように、必ず