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プロローグ
ここから、氷姫たちの物語が始まります。
氷上で舞う少女たちの世界を、楽しんで頂けたら嬉しいです。
この物語は、全七話の短いお話です。
どうぞよろしくお願いいたします。
❆ ❆ ❆
―――おかあさんは、
わたしの目の前で氷になった。
白いリンクに、銀の刃が描いた最後の軌跡。
舞い終えた、その刹那。
氷姫の微笑みが、光の粒の中で凍りつく。
指先から、静かに、透きとおる氷へと変わっていく。
照明が反射して、まるで宝石みたいにきらめいた。
世界は息を止める。
一拍遅れて、嵐のような拍手。
歓声。
―――祝福。
誰もが奇跡を見た顔をしている。
けれど。
リンクサイド。
柵を握る、ちいさなわたしだけが――
凍らない涙を、胸いっぱいに抱えていました。
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