END1.ガチンコバトル
デトロス・アルバトロス
「なあカベマ! 私とおしっこ飛ばししようぜ!」
「いやまたそんな下品な。てか、女性器じゃ不利じゃね?」
「ふっふっふ、甘いなカベマ。見てろ!」
するとデトロスの股間から
男性器が生えてきたではないか。
「は?」
「生成世界で男性器生やした。世界にはこういう使い方もあるのさ」
「すげえな。何でもアリじゃねえか」
「そこがこの世界の楽しいとこさ! さ、おしっこ飛ばしやろうぜ」
「仕方ないなあ。やるか」
カベマはデトロスの隣に並び、
「行くぞカベマ。出そうか?」
「ああ。漏れそうだぜ」
「じゃあ、3、2、1」
0ということで、同時に発射した。
ほぼ互角。と思われたが
「おい、デトロス」
デトロスの尿は妙に伸びる。これは
「世界使ったろ。恐らく放出系の」
「何のことかなあ?」
「煌めき出てるぞ」
「え? マジ?」
「やっぱりな」
そう、世界を使う時には煌めきという淡い光が出るのだ。しかし、世界を使った直後しか出ないため、今のは鎌を掛けた訳だ。駆け引きに弱いデトロスはすぐにボロを出した。
「お前のそういうところは、可愛くて好きだけどな」
「え? もう一回言って」
「お前のおちんちんは、小さくて可愛いな」
「さっきと微妙に違くね⁉ 何か嬉しいけど!」
デトロスはちょろいため、すぐにカベマへ好意を寄せる。しかしデトロスにはユースカという彼氏がいたはずだが。いや、まだ子供なデトロスには彼氏という概念すらないのかもしれない。せいぜい遊び友達くらいの感覚なのかもしれない。ユースカもカベマも。何となくカベマはアルドワ、ユースカはデトロスみたいな風潮が出来つつあったが。
「俺も放出世界だ‼」
「甘い甘いぜ、カベマ。まだまだ世界の扱いは私のが上だな」
デトロスはユースカとの遊びで彼から放出系の技術を色々教えて貰っているため、放出系の技術ではまだまだ新参者のカベマには負けられない。しかし、デトロスの尿が途絶えそうだというのに、カベマの尿はまだまだ伸びる。これは
「そうか! お前は」
「そう、俺は不死身の死刑囚。放出性では負けても、持続性なら負けねえぞ!」
ということで、勝負は引き分けに終わった。しかし、下品な回だった。二人のガチンコバトルは伝説から神話となり、アルドワ史に語り継がれるのだった。
カベマ・スターバースト