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3、ケーキと友達

よろしくお願いします!

アイリスはあまいものがすきだ。小さい頃に家族で食べたとっても美味しいケーキが今でも忘れられず、街に行くと必ずと言っていいほどケーキを買う。けれどあの時を超える美味しいケーキは未だ見つかっていない。

もう家族で同じものを食べるなど無いからだろうか、愛に飢えているのか、わからない。

けれどいつかあのケーキを超えるケーキを見つけて欠けてしまった家族をもう一度甘いケーキで満たしたいとアイリスは誰に言うこともないけれど思っている。



今日は魔法学園の図書館に来てケーキのレシピ本を探すしていた。入学してから知ったことだけれど、この学校は本が豊富に揃っているらしい。だからこの学校を詳しく知りすぎているノアに場所聞いて早速入学式が終わった後に来てみた。アイリスは言葉を無くした。いや、悪い意味ではない。ただ、本好きの私が理想に思っていた図書館だったので驚いた。木製の大きな建物で、大きなステンドグラスに「伝説物語」の一ページが絵になっていた。まるで森の中にいるような、暖かな木の香りがする。すっと深呼吸をする。はあ。とっても落ち着く。こことは長い付き合いになりそうだ。


私は家族でケーキを食べたことはあるけれど、美味しかったというか記憶しかなく、どんな味だったか、誰かの手作りのものか、お店で買ったものか、色も味も覚えていない。

だから今回はレシピ本を借りて自分で作ってみようと思ったのだ。

「「あっ」」

隣の人と手が当たってしまった。レシピ本が置いてあるのは図書館の入り口から最も離れているところ。     だから人がいるだなんて思わなかった。

「「ご、ごめんなさ、、、「ごめんなさい!!!!!」

「ふぇえ!?」

緑色の瞳、ふんわりとしたブラウン色の髪。髪を後ろで三つ編みし、シンプルな緑色のリボンでまとめている。

一言で表すなら「元気!!」な少女は全力で頭を下げたらしく髪が少しボサボサしていた。

「あの、髪大丈夫ですか?すみません。」

「あ、、、、、。だ、ダイジョブデス。、、、、、。これ、その、さ、先にどうぞ!!はい!私は大丈、大丈夫なんで!!」

うーん。全然大丈夫ではなさそうだ。けれど私も今週までになんとしてでもあのケーキを見つけたい。

どうしようか。

「あの、一緒に見ませんか?私メモするだけでいいので。あとはあなたが借りてください。」

「ええ!!い、いいのですか!?ありがとうございます!!」

こうして私はルーナと知り合った。

「へえ。こんな可愛いケーキもあるんですね。」

「私も初めて知りました!お花で飾ったものもあるんですね!むむ!!これは難しそう!」

ルーナは隣国の第一王女らしく、この帝国に留学、そして許嫁との仲を深めるため、文化を学びにきたらしい。

だからこの句ののスイーツはほとんど知らないそうだ。それは勿体無いと思った。

だから言ってみた。

「よかったらなんですけれど、今度うちのお茶会に来ませんか?兄の婚約者との家族と会うらしくて、色々な人を呼ぶ、まあ、パーティみたいなのがあって。そこだとたくさんこの国のスイーツを知れますよ。」

少し緊張した。ルーナはパチリと瞬きをしてそれからー

「いいんですか?!!お邪魔します!」

と満面の笑顔を浮かべた。私はと言うと同い年くらいの人と喋れたことの喜びと、自分の提案に喜んでもらえた喜びとか色々な喜びで少し目元が熱くなる。う、嬉しい。

こうして私たちはノアが迎えに来るまでスイーツについて話していた。

「迎えに来たよ、アイリス。」

「ありがとう。ノア。」

王子スマイルで迎えに来たノアは不機嫌そうだった。どうしたんだろうか。ああ、もしかして私のことを待ってくれていたのかもしれない。彼も用事があると言っていたから甘えてしまった。あとで謝らなければ。



「あれ誰」

馬車に乗った途端、ぶっきらぼうにノアが言った。

「ルーナ。スイーツが好きで、、あ、そうだ。今度のお茶会に誘ったの。そこでまた

紹介するわ。」

「はあ!?」

馬車中に声が響く。ノアがこんなに声を大きくすることなんてないからびっくりしてしまう。

「うるさっ。というかあんた変わったよね。前は優しい紳士みたいな感じだったのに。」

それはそれで気持ち悪かったが。という言葉は飲み込んだ。

「それはお前もだろ。、、、魔法学校にいるときはお互い気を使うのやめよーぜ。疲れるだろ。それにあのメイドがいる限りは普通にできないだろ。」

「え?」

メイド?アンナ?のこと

「気づかないのかよ。あいつお前のこと相当大切にしてるぞ。俺がお前に変なことでも言ったらこえー顔すんだよ。」

「え、アンナのこと?」

「あー。名前はわかんねえけど、黒色の髪に赤い瞳のやつ。珍しいよな。赤色の瞳。」

アンナだ。アンナのことだ。赤色の瞳が珍しいことは知らなかった。

「そっか。」

私って大切に思われてたんだ。まるでぽっかり空いていた穴が甘いクリームで満たされたみたいだ。嬉しい。嬉しい。嬉しい。嬉しい。嬉しい。ああ、とっても嬉しい。

「大切」にされてるんだ。「大切」「大切」、、、、、

アンナによく褒められるけれど、長年王のそばで支えていたらわかる。あれは、、お世辞が入っていることを。だからどんなに言ってくれたってこの心の穴は埋まらなかった。ずっと埋まらなかったのだ。

けれど




私の幸福は一瞬だった。

「赤色の瞳って言ったら眠りの軍だよな。敵対国の軍に潜入して全滅させた、赤色の軍だよな。全員赤色の瞳だったっていう。ありえねーけど血をたくさん浴びたから赤いっていうほどつえーんだよな。」

「へ?」


感想、アドバイスなどお待ちしております!!

ふとみてみるといいねが四件も!!もう、感謝の二文字しかありません!

ありがとうございます!!

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