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思いつきエッセイ

キャラクターが勝手に動き始める現象について

作者: 赤月

 なんとなく思いついたので書きなぐってみました。深い意味はありません。

 物書きの方の中には「キャラクターが勝手にしゃべり始める」「勝手に動き出す」みたいなことがあるという話を聞きます。自分もどちらかと言えばこのタイプでして、正直、小説を書く方ならば誰でも一度はこういう現象を経験したことがあると思っているんですがどうでしょうか?


 ただしこの現象、起きない人は全くない起きないらしいです。特にデータを取ったわけでもないのでわかりませんが、そんなこと全くないという話も聞きました。



・そもそも「キャラクターが勝手に動き出す」ってどういう現象?

 これは本当に、言葉の通り、としか言えませんね。

 シチュエーションを用意したら「その状況下でそのキャラクターが言いそうなセリフや取りそうな行動が勝手に思い浮かんでくる」って感じです。常にこの状況になれればとても楽ですね。

 こうなった時の利点として、話を書くのがすごくスムーズになるというのがあります。だって考えてませんから。

 いや、もちろん小説ですからまったく考えてないってことはないんですよ!! もう少し詳しく言うなら、


1、こんな状況を用意してキャラを置きます→ 2、このキャラこういう奴だし…… → 3、なら、こんなセリフにしよう


 みたいなのがキャラクターを動かす流れだと思うんですが、その中で2をすっ飛ばして1から3に直結するんですよね。私達が日常で生活してて会話するとき、上のようなまどろこしいことを考えながら喋る人はいないと思います。

 それと同じことが自分のキャラクターでもできる。それが「キャラクターが勝手に動き出す」ことだと思ってます。



・それができたら何なの?

 上でもちらっと言いましたが、ぶっちゃけ楽です。

 そして、キャラクター崩壊の心配がなくなります。だってその言動には小説としての展開とかそういう都合に関係なく、そのキャラクターが取って自然な言動なわけですからね。


 ただし、よくないこともあります。

 それは「キャラクターが作者や展開の都合に合わせて動いてくれない」ことです。

 ええ、これは本当に困りますよ。小説を書くときって、大なり小なり予定を立てて書く方が大半だと思います。自分もそうで、ある程度は、「このあたりでこんなイベント挟んで」「中盤くらいでこんな感じのシーン書きたいな」とか考えていました。


 キャラクターが勝手に動いたせいでいくつか潰れました。

 ええ、こういうことが起こるんです。

 今、自分が書いている小説の中でも少なくとも二つは起きましたね。おかげで予定変更ですよ、あっはっはっは。

 自分の小説で起きた具体的なことはですね、「キャラクターが強くなりすぎた&思ってたより弱かった」です。

 これは戦闘能力の話ではありません。メンタル的なものです。話を書いているうちに自分の想像を超えてメンタルが強くなっていったり、精神的に不安定だった結果、当初予定してた挫折イベント的なものの中身を変えざるを得なかった、という感じです。

 そのため、このキャラクターに言わせようと思っていた台詞があったのですが、それは言えなくなってしまいました。



 まあこういう風に書くとなんかキャラクターが勝手に動き出すってのは悪いことのように聞こえますが、それは作者さんの捉え方次第だと自分は思っています。自分はこうやって書いているのが好きですし、「このキャラはここでこうするしかない」って思うと、それを展開の都合で変えたりするようなことはしたくないんです。


 それに何より、これも上で書いたことですが、キャラクター崩壊を気にする必要がありません。

 つまりそれはキャラクターに芯が通るってことです。キャラクターが実際に小説の中で生きているんだってのが実感として湧いてくるので、自分はそれであとで展開とかで苦しむことになっても、キャラが自分の支配を離れて動き始めたらそれに任せるようにしています。


 色々と文の書き方は人それぞれだと思いますが、「魅力的なキャラクターを作って、それぞれが各々動き出す」って言うのは物書きのひとつの完成形だと自分は思っています。

 みなさんはどうですか?

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― 新着の感想 ―
[良い点] ランキングから来ました。とても共感できます。 [一言] 私は、大抵こんな感じになるので、物語を読み直した時に、客観視できない現象で困っています。冒頭だけしかきちんと設計通りに書けない。なぜ…
[一言] 基本的にキャラが暴走して物語が成立しないせいで小説が書けないっす。 ストーリーが破綻するので設定したイベント(状況)が起こせずに、筆を置く事多数でかなり困ります。 「このキャラこういう奴だし…
[一言] キャラクターがストーリーの都合で利口になったり愚かになったり、理性的になったり衝動的になったり、取り立てて動機も無く突飛な行動をとったり、そういった事を気にせず書けるというのは、それはそれで…
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