あいつはいつもいきなりだ
1話です
「ねぇ私将来カフェ開くよ」
「いきなりだな」
「私らしいでしょ?」
「まぁね」
「雨が降った日気分が上がらない時に少し立ち寄るような、心地いい空間を作るんだ!」
「まぁいいんじゃない?将来雇ってね」
「当たり前」
あの会話をしてから数ヶ月後、夕海は珈琲を学ぶ為に留学することになった
最初こそ驚いたがあいつの今までの行動を振り返ると不思議な事じゃないかと1人で納得していた
私はその後中学校の頃から夢見てた製菓・料理コースへ専念することになった。
そしてそれからまた数年後、私はホテルのキッチンを任されるほどになり
忙しさのあまりあの会話、夕海の存在すら忘れていた
いきなり過ぎる訪問だった
ある日私が仕事から帰りマンションに入ろうとしたとき、明らかに怪しい人がいた、その人はパーカーのフードを深くかぶり顔はマスクでほとんど隠れていて手をポッケに突っ込んでいた、そしてその人がこちらに近ずいてきているのを感じ逃げようとした瞬間にフードがとれた
それはとても懐かしくて思わず笑ってしまいそうになった
「久しぶり!菜々!!」
「来るなら電話くらいよこせよ...久しぶり夕海」
久しぶりに見る夕海は前より明らかに大人になっていた。
「ここで話すのもあれだから部屋おいで」
「そう言ってくれると思ってた菜々!ちょっとの間泊めてくれない?」
「...は?」
あいつはいつもいきなりだ
この調子でゆっくり書けたらいいなぁと思ってます('ω')