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暗殺が特技の隠密系主人公が行く!

作者: (原案 白莉)(著 セキュル)

 

「知らん天井だ」

 そう言いつつ長い髪を後ろに流す・・・長い髪?金髪?誰かのいたずらか?いやいや寝ている俺に近づく奴なんて居るはず無いし気が付かないはずが無い、俺は()()()だぞ!いやそれは昨日までだったな・・・


 落ち着け・・・昨日は隠居前の大仕事(暗殺)が終わり、弟子であり跡継ぎでもあるアルと一緒に祝っていて・・・アルと一緒に嵌められたのかアルに謀られたか・・・膝の上に置いてる手を見て元暗殺者であった男は驚愕する。

 血と硝煙で染まっていてタコや肉刺だらけで傷の多かったはずの手は女性の手のように真っ白で染み一つない手になっていた。

 まさかと思い鏡を探す、ベッドから立った背は低く視界が低くなっている、姿見が有ったのでその前に立つと鏡の中には輝く金髪、翡翠のような瞳、そして人形のように整った顔立ちの少年が驚愕した表情で立っていた。

 どうして、いやどうやったらこの状態になる?男の知識をフル動員するが答えは出ない、その時弟子のアルの言葉が思い出された。

「ジャパニーズのライトノベルってやつが面白いんですよ、こことは違う世界で生まれ変わって冒険するってやつが多いんですが転生と転移っていうパターンが有って・・・」

 実にしっくりくる、中世のような燭台や電気製品の無さ、部屋に飾ってあるこの体の持ち主の物と思われる剣や甲冑『過去に戻ったか』『映画のセットの中なのか』『アルの言ってた異世界って奴なのか』落ち着くために一服しようとするがこの少年は10かそこらだ有るわけがない、そうしていると、ノックの音がして侍女のような服を着た女性が入ってきた、この世界の言葉を聞いたときに次々とこの体の持ち主、『アルフレッド フォン ヴェリス』の記憶が蘇ってきた。


 ・・・・・・・・・・


 この国、『テリスファン王国』の国王『リーズベルト ヴァン テリスファン』が侍女に手を出し、出来てしまったのがこのアルフレッドである。

 アルフレッドの祖父である『ハーリダル フォン ヴェリス子爵』が母親であるエルエストを引き取ったが 産後の肥立ちが悪く亡くなってしまった。

 母が亡くなる前、リーズベルト陛下がこの屋敷まで足を運び、認知をしてもらえたので立場としては庶子ではあるが継承権もある、問題となるのがその継承権である、正妃そして第二夫人、第三夫人それぞれ三人子供がいて男六人女三人でアルの継承権は七位・・・のはずだが今の継承権は三位である・・・落馬、病気、水練中の事故、そして階段から落ちての事故死・・・次はアルフレッドの番だとささやかれている状態である。


 そして何故『陰鬱を贈る者(ダークサンタ)』と呼ばれていた()()の中にいるのか、と言う事を思い出した。


 ・・・・・・・・・・


 そう、神殿のような所に連れてこられたところまでは思い出せるがそれ以前が思い出せない、しかしそこで()()に会っている。

 そこで依頼を持ち掛けられた、母が命を賭けて生んでくれたこの体を守って欲しい事、幼いアルフレッドと子爵家の力では王家の陰謀に太刀打ちできない事、期間はアルフレッドの体が天寿を全うするまでで報酬としては受け継ぐであろう子爵家の財産全てという条件だった。

 隠居して田舎でのんびりするつもりだったが防諜ならお手の物だ、俺よりエグイ手を使う奴は前の世の中に三人も居ないからな。

 そしてアルフレッドは輪廻に向かい俺はアルフレッドの中に戻ったって事だ。


 さぁて、アルフレッドのために頑張るとしますか!

 何せ報酬が出来高だからな。

 防諜部隊作って俺が楽するもよし、自分(アルフレッドの体)を鍛えるもよし、ってか今のままじゃ身も守れんな筋肉が足りないしまずは走り込みからか(筋肉バッキバキにするんだね楽しみだ)な?

 ちょっとまて何故アルフレッドの声がする?輪廻に戻ったんじゃないのか?・・・まあいい、依頼主が見ている前じゃ格好悪い所見せられないな、『平凡な日常』のために一緒に頑張るか。


 これは『テリスファン王国』で起きる様々な陰謀を掻い潜る『アルフレッド フォン ヴェリス』の物語である・・・




白莉様アイデアありがとうございました。

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