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王道ファンタジーにはなりたくない!  作者: じゃがいもポテト
1/8

1、おはようございます。ただいま混乱中です。

初投稿です。どうもです((。´・ω・)。´_ _))

「いててて…」


激しい頭痛とともに目が覚めた。


えっ、ここ…どこ?

まぶたを開くと見慣れないアンティーク調の天井が広がっていた。

病院?いや、現代においてこんなおしゃれな病院があってたまるもんか。あったとしても使うのは何処ぞの社長とか政治界のお偉いさんだ…。

てことは…天国?


「ここ、まじで何処??」



私、栗原綾乃は至って普通の日本人の所謂女子高生という生き物である。

公務員の父と医者の母と祖父母に囲まれ、幸せに暮らしてきた。

学校でも安定な位置に居て、よくある女子の陰湿なカーストに当て嵌めても、加害者でも被害者でもなく、所謂その他大勢だ。平凡が一番いいよ、うん。


喋れる友達と輪を作って三年間ずっとその数人で絡んでた。

まあ、そんな感じで高校三年間を淡々と過ごし、モブを楽しんでいた。

趣味という趣味はなく、なんでもちょっとずつ手を出してた。そして何故かそれなりの成果を出す。しかし大抵すぐ飽きてしまうから特に思い入れはない。

その中でも、最近は珍しく友達そのAに紹介されたファンタジーもののゲームにハマってる。

こんなに何かにハマったのはいつぶりだろうか…


そんな訳で、特にやることも無かった私は、余りに余った時間を勉強に費やし、無事第一志望の大学を受け、そしてついさっき大学の壁に展示された合格発表の紙で合格を確認できた。


受かったからと言ってそれほど喜んだ訳ではない。むしろ今はゲームのイベントの進み具合の方が気になる…


とりあえず電話で両親に合格のことを知らせた後、結構距離はあるが大学からその最寄り駅まで歩くことにした。


これから通うのに、いちいちバスを使うのもなー。

お金勿体無いや。大学生になったらバイト解禁されるけど、お小遣いも無くなるしなー。だから出来るところで節約して、その分加きn…いや、何も無い。

どっかの誰かが言ってた、一度その沼にハマったら二度と抜け出せない、と。


そんなことを思いながら歩く。


「危ないっ!」


「えっ?」


ドーン。


その瞬間、全身に激痛が走った。


今まで味わったことのないくらい痛い。イタイイタイイタイ、もうイタイ超えて激痛だよ!


あれ?なんか体がふわふわして軽いな。


お腹ら辺がカッとなって何かが体の外に溢れ出すのを感じる。


反応する前に、今度は何かが体の中に流れるのを感じた。


そして、私の意識はそこで途切れた。



とまあ振り替えてみると思い出した。多分私車に轢かれたんじゃね?

その後に流れて来たのはなんだか分からないが、 私、合格発表当日に何やらかしてるんだよ…入学手続き間に合うかな…



さらに起き上がろうとすると、声が聞こえた。


「ユーピテトール様!」


えっ、この部屋私以外に人間いたんだ…全く気が付か無かったよ君。


「ユーピテトール様、お気づきになられたのですね!」


声につられてその方向を向くとすごいのがいた、うん。

えっ、今の病院ってこうなの!?


そこに居たのは、まだどこか幼さが仄かに残っているピンク色の髪の毛に透き通るようなゴールドの目のメイド。


いや、もしかして私がおかしいのかもしれない。うん、きっとあまりにも事故の影響が深かったから後遺症でも残ってるんだよ、きっとそうだ。


ん?そう言えばさっきからこの子が言ってるユーピテトールって誰だろう?見渡す限りこの部屋にいるのはこの子と私だけだけど…


これもまたアンティーク調で統一された部屋は、中世ヨーロッパを連想させた。


「えっと、メイドさん?でいいのかな、君が探してるゆーぴてとーるって人は多分ここにいないと思いますよ。もしかしたら部屋を間違われてません?」


あっ、なんか、すっごくショックを受けてるみたい。そんなに間違えたの落ち込んでるのかな?


「な、なにを仰られてるんですかユーピテトール様!あなたがそ…あっ、もしかして後遺症!?」


メイドさんは何かぶつぶつ言ってたが、何を言ってるのだろう…。

そしてメイドさんはいそいそと部屋を出ていった。

可愛かったなぁ、ファンタジーとかの世界に出てきそう。本当に凝ったコスプレだったよ。



あっといけない、早く親に連絡しなきゃ。入学手続きとかってもう終わったのかな?

私どのくらい寝てたんだろ。


そんなことを考えてたら、外からバタバタと複数の足音が聞こえた。


読んでいただきありがとうございました。誤字や指摘、感想等ばしばし受け付けてます。


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