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きみがいなくなるまで  作者: ハイネケン
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分岐点

「遼、肉焦げてるよ。」


焼肉の煙を目で追っていた僕に古川は言った。


「ごめんごめん。」


僕は慌てて焦げかけている肉を皿に移す。


今日は、月に一度開かれる高校の同級生が数名が集まり焼肉を食べる会である。世話焼きの古川が幹事となり、みんなの都合を合わせこの会が開かれる。


「馬ちゃんは彼女とどうなの?」


幹事の古川が話をうまく振る。


「まぁまぁかな。付き合ったばっかりだし。」


どうやら馬田に彼女ができたらしい。僕と馬田は一生結婚しないと誓っていたので、少し裏切られたような気持ちになった。


「遼もすぐに彼女できるよ。」


馬田がそのことに気づいたのか僕にフォローを入れる。


「まぁいい人がいればいいけどね。」


僕は、大学生の時に付き合っていた彼女を最後に5年間彼女がいない。もちろん、この5年間で多少の色恋沙汰はあったが、付き合うまでに至っていない。


「彼女がいないの遼だけだよ。寂しくないの?」


古川が傷口に塩をこれでもかってくらいに塗りにかかる。たしかに、古川にも同胞と思っていた馬田にも彼女がいる。しかし僕は二人を卑下するつもりはないが、彼らより「人」としてはできている方だと思っている。


「まぁ、そのうちできるよ。」


あてもない希望で僕は誤魔化した。


お腹も満たされ、古川や馬田の惚気話も一区切りつき会計をしようとした時、僕の携帯が鳴った。画面見て驚いた。


『長野』


長野は中学生の同級生である。しかし、卒業もほとんど連絡も取っていなかったため、僕は驚いた。


そして、この電話が僕の分岐点になる。


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