初魔界探索
すいません、活動日記にも書いたのですが、パソコンが壊れたみたいでして。
パソコンが電源入れたら再起動とスタートアップ修正とを繰り返して動かない!という状態です。
家族のパソコンをちょいちょいかりて書きますが更新速度落ちます(´・ω・`)すみません
「△、△△△△△、ニルフ」
『うわ!? 誰だ!!!』
魔物避けの撒かれた中で寝かされた俺は背後から、知らない言葉で話しかけられて飛び上がった。
振り返りざまに悲鳴を上げる首。
寝違えた!!!
全身強化を掛けつつ飛び上がり、体ごと振り返って身構えた先には・・・!!! ユーカが居た。
『ユーカぁ!? なんだユーカだったのかビックリさせんなよ』
「△△△、△△△。△△△△△△△△△」
『???』
なぜだかユーカの言葉が分からない。
分からないって言うか、耳では(ユーカ達の普段使う)ニホン語の音を聞きなれているはずなのに、意味が全く分からない。どういうことだ?
俺は隣に寝かされている黒蹴を揺すり起こした。
『黒蹴、黒蹴!!!』
「う~、▽▽▽▽▽ニルフ▽▽」
『お前もかよ!!!』
え、ちょ。これどうなってんの!? ピンキー!? 銀!?
慌てて辺りを見回すが、銀とピンキーはやっぱり居ない。
あの2人、ユーカとは別行動だったのか?
辺りを偵察に行ったのか!
どうしようこれ、俺だけ言葉が分からなくなったって事!?
あ、黒蹴起きた。
なんか話しかけてくるけど意味が全く頭に浮かんでこない。
たまに「ニルフ」って言ってるのは、俺のあざ名だから意味が分かるのか。
俺の言葉を聞いた黒蹴が、なんか慌ててユーカと話し始めた。
なんだ、やっぱり俺だけ通じないのか?
なんでだ? 俺達、出身の世界が違っても体内の世界樹の小精霊の力で言葉の意味を理解できるはずなのに!
あ、でも俺だけ声でないから、シルフの協力で言いたいことを相手の世界樹の小精霊に伝えてもらってるんだったっけ?
・・・もしかして、シー君とフーちゃんに何かがあったとかかかかか!? ぐぇっ。
ちょ、何で黒蹴、俺のマフラーむしり取るの!?
俺ちゃんとしゃべってるよ!?
『返せよマフラー!』
「△▽▽△△△△。△△」
『なんて!? 聞き取れない・・・っていうか、聞き取れるけど意味を理解できない!』
「△ー! △△▽△△△▽▽!」
「ニルフ!」
黒蹴からマフラーを取り返したあたりで、ユーカに声を掛けられた。何かを取り出して俺に見せてる?
あれは・・・ピンキーのスケッチブックか。
そこには
「言葉が通じないけれど、慌てないでね」
と書かれていた。ニホン語と、この世界の言葉で。
見慣れたニホン語は残念ながら魔力を込めて書かれてないのか、意味が頭に飛び込んでは来なかったけど。
この世界の文字は、さすがに読めるようになってた。俺えらい!
あと、さすがピンキー、仕事が早い。
このピンキー特有の若干の丸っこい文字。なんか日常を感じてスッと気持ちが収まったな。
落ち着いた俺と黒蹴。うなずいて、ユーカがページをめくる。
「俺と銀は辺りを散策してきます。大人しくそこで待っててください」
丁寧に書かれた文字に落ち着きを通り越して、気が抜けた。
後、その下に「2人のお昼はリュックに入ってます」ともあったので、静かに3人でサンドイッチを食べた。
なぜかデザートが4個入ってたので、最後の1個を黒蹴と取り合いしてたらユーカに取られてしょげる俺ら。
どや顔でこっち見ながらデザート頬張ってるユーカの横を、ものすごく普通にシー君とフーちゃんがフワフワと飛んで行った。
なんだ、居たんかい。無事でよかったわチクショウメ。
食べ終わってもピンキーと銀は帰ってこない。
黒蹴兄妹はノートを広げて2人で会話中。それ見て気づいた。
・・・ニホン語部分、ユーカと黒蹴用か!!!
起きたプラズマが、デザート入ってたカゴに頭をつっこみ、寂しそうに一鳴きして、また寝た。
*
戻ってきたピンキーと銀が、東の方向に巨大な樹を見たという。
向かう。っていうか気づいたら向かってたところだった。
俺、飯食ったあと、いつの間にか寝てたみたいで銀に担がれてた。
今日はよく銀に担がれるなぁ。
でももうちょい、人らしく持ってくれたら嬉しいんだけど。
ちなみにさっきの「巨大な樹を見た~」とかは、ピンキーが銀と会話するときにスケッチブック使ってるっぽくて、そこの上のほうに書いてあった。
俺を荷物のように持ち運ぶ銀を見てて、ふと思った。
黒蹴、ユーカ、ピンキーはニホン語だから無理として・・・銀はどうだ?
俺の目線に気づいたのか、銀がゴソリと動いた。
ちなみに俺は、ズボンとベルトとコートの尻部分を掴まれてぶら下げられてる。ぶっちゃけ目線は銀のふくらはぎ。
「#########?」
すぐ上から聞きなれた銀の声が降ってくる。だが、やはり言葉は分からなかった。
俺は静かに首を横に振る。
それを見て少し考える(感じの間がある)銀。
と、何か思いついたようだ。俺を掴んでた手を離す。イテエ!
そして。
「・・・これなら分かるか?」
『え?!』
急に、銀の話す言葉の意味が頭に入ってきた。
いや・・・これは・・・。この言葉ってもしかして!
『それ、まさか俺の使ってる言葉!?』
「ん、・・・そんな感じだな」
なんで!? どうやって!?
まさか俺の話すのを聞いて言葉を覚えたとか!?
話が通じる嬉しさに、つい道中ずっと質問攻めにしてしまった。
ちなみに銀の回答は、
「記憶していた言語の中に、似たものがあった」
からだった。もしかして俺と銀の世界って、同じ場所にあったのかな?
「▽△△△△▽▽、▽▽△▽銀▽△?」
『ごめん黒蹴のは分からない』
「△▽・・・」
『ごめんて』
ピンキー達との会話は結構面白かった。
全く言葉が分からないのに、たまに知っている単語が出てくる。
サンドイッチとか、リンゴとか、水とか。
どうやらこの世界に来てすぐに世界樹島の大精霊ジジィのかけた魔法が効いてるらしいな。
あのジジィ、日本語使う召喚者が多いからって、俺と銀にある程度のニホン語を入れたんだよな。
おかげで聞きなれた単語を組み合わせれば、多少不便ながらも会話が可能になった。
これでスケッチブック使わなくても、スラスラ会話できるぜ!
なんか俺がしゃべると、銀以外が「?」って顔するのが不安だけど!
そういえば。この状態で、この世界の人と会話ってできるのかな?
地上からの不法侵入者に、魔界の人が友好的かが分からないけどね!
「△▽▽△△、山△△△▽△△△」
あ、ピンキーが「山」っていった。
「▽▽▽△▽疲れ△▽▽」
「▽▽▽△△▽▽にーちゃん」
黒蹴が息を切らしながら答えて、それをユーカがちゃかす。
「△△△・△▽・▽▽△」
最後に銀が言葉をかけると、全員がうなずいて表情を引き締め・・・って、あれ?
『銀、ニホン語もしゃべれるようになったの?』
「元々練習はしていた」
『マジか!!!』
俺、そんなんやってなかったって言うと、銀は笑いながらハープを渡してきた。
そういえば歩いてる間、手が空だった。ずっと銀に持たせてたのか。
俺がハープを忘れてたのに、ハープに宿る若葉はナゼか無言のままだった。
次回メモ:わんわんがおー
いつも読んでいただき、ありがとうございます!
一応最後までの話の流れは作ってるので肉付け?さえすればきっと投稿できるはず・・・m(。≧Д≦。)m