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勇者だったのかもしれない  作者: ぷっくん
空に向かって駆け上がれ!
139/187

SS 地上でのひと時

 ~ピンキーとゆかいな仲間達~


 ある日。

 食堂でたまたま全員が集まった。

 珍しいから皆でギルドの討伐依頼でも受けてみようか、と話していた時。

 黒蹴の一言で、食堂の空気が凍り付いた。



「結局ピンキーさんは誰と付き合うんですか?」



 その言葉を聞いてお互いを見る親衛隊ズ。

 女同士の争いが今、始まる・・・!?


「なに昼ドラ見る主婦みたいな顔してんのよ。違うわよ、私達はもうそんなの・・・とっくに通り過ぎちゃったわ・・・」


 レモンちゃんに、よく分からん例えで例えられた。

 チラっと顔を見ると、めっちゃさけずんだ目がこちらに向いていた。目をそらす俺。

 レモンちゃんの言葉に「ふぅっ」とため息がいくつか響く。全員が思い思いの方角を見つめている。

 静まり返る食堂。ご飯を頬張っていた兵士さんも、スプーンを口に入れたまま固まっている。

 そんな空気など物ともせずに


「えーっと、つまり?」


 キョトン、とした顔で、黒蹴が再度問いかけた。お前スゲエな。


「ご主人様は皆のモノって事で協定を結んだのよ」


 再びのレモンちゃんの言葉に、


「えーっと、つまりそれって?」


 困ったように笑顔を向けたのは、ピンキーだった。

 俺もどういう意味なのか、悩みながら見守る。俺も、キョトンとした間抜けな顔になってそうだな。

 と、同じように悩んでいたユーカがパッと顔を明るくした。


「・・・あっ、ウチ分かった! あ”っ」


 が、その瞬間にサッと表情を険しくさせた。

 何かに気づいたらしい。そのまま机に肘をついて、手の甲に額を乗せて俯いてブツブツ言いだした。


「あー、そういう事か・・・。よぉやるわ(うちやったら奪い取るけどな)」

「え、何々何か分かったのか由佳」

「あんな、にーちゃん。ぼそぼそぼそ」

「・・・え”」


 盛大に表情を変えた黒蹴。悪いもんでも踏んづけたって顔だ。

 その顔のままピンキーの肩にポンっと手を置いて、


「あの。ご愁傷さまでした・・・」

「待って待って何聞いたの、何吹き込んだの由佳。何か勘違いしてない!?」


 今までに無い黒蹴の行動に、めっちゃ慌てるピンキー。


「え、だって・・・」

「ピンキーさんをバラバラにして皆で分けあうって事ですよね?」


 ユーカと黒蹴兄妹の言葉に、少しざわつき始めていた食堂が、再び静寂に包まれた。

 ん? 意味が分からないんだが。バラバラにして分け合う?

 その時、食器を落としたような甲高い音が響いて、俺の脳内に閃きが舞い降りた。


『っあー、そういう事か。骨は拾うわピンキー』

「でもみんなで分け合うなら、骨は残らないんじゃないですか?」


 それもそうだな。黒蹴と頷き合う。後で弔おう。


「待って2人共違う。そういうんじゃない。そういう意味じゃない! 皆で仲良く俺をまわす・・・いやまわすじゃなくってえーっと助けて銀!!!」

「愛人を囲う」

「ちっがあああうう!!!」


 ピンキーの絶叫が食堂に響いた。

 その声は廊下を歩いていた王の元まで届き、いつも通りだなと笑った。





 *






 ~ちくわ~

ジ「そうだ

  ジジちゃん いいことを おもい ついた」





ぷ「何作ってるん」

ジ「たべもの!」

ぷ「プックも作る!」

ジ「これ ちぎって こねる」

ぷ「ぉぅぃぇぁ!」

ジ「フンババー!!!」



 


ザ「なにやってるの2人で^^」

ジ「たべもの つくってる」

ぷ「プックもー!!!」

ザ「この粘土みたいなのを串に巻けばいいの?」

ジ「う

  ん」

ザ「わかった^^」


 




ジ「で き た」

ザ「なんか出来たようだ」

ぷ「何なんコレ食べていいん?」

ザ「生っぽいから焼いてみよう^^」

ジ「や く !」







ザ「こんがりとしてきた」

ジ「いい におい」

ぷ「もぐもぐあっつぅ」

ジ「たべてる!!!」

ぷ「ふわっとしてておいしい」

ザ「たべてみよう」

ジ「ジジチャンもー!」







ザ「意外とおいしい^^」

ジ「だいせいこう」

ぷ「もう一本焼こう」

ザ「材料なに使ったの?」

ジ「もちろん

  スライム」

ザ「なるほど^^」

ぷ「あっつ、ぁあっつっ」







ぷ「ふー食った食った」

ザ「おなか一杯ー」

ジ「ジジチャンもー!」

ザ「これなんて料理?」

ジ「ジジチャン

  きめてない」

ザ「いいね!(適当)」

ぷ「いいね!(便乗)」

ジ「なまえ きめる」

ザ「決めるのか!」

ジ「ジジチャン スライム

  ちぎって こねて

  クルクル巻いて やいて

  わって たべた」

ぷ「つまり チクワ!!!」

ザ「なんでチクワ!?」

ぷ「頭文字」

ザ「なるほど^^」

ジ「ジジチャン産チクワ」

ぷ「プライスレス」

ザ「チクワの半分は優しさで出来ています」

ぷ「ところで この話の落ちは?」


ジ「無い!!!」  






 *






 ~モンスター~

黒「遅れてすいません。天海に行ったメンバーだけ集合って、作戦会議ですか?」

ピ「ちょっと聞きたい事があって。この世界ってメジャーなモンスターをほとんど見かけないよね」

黒「最初に出会ったスライムくらいですね」

ユ「後は その辺の生物適当にツボに入れて振りまくった感じの奴にしかうてへんな」

ピ「そういえばニルフ達は天海でメジャーモンスターに出会ったんだっけ。

  確かバジリスク」

黒「おぉ! どんなんでしたか?! やっぱり蛇、蛇です!?」

ユ「え、バジリスクって鳥やろ?」

二『いや、小さい虫だったけど』

黒「違うよ由佳。確か鳥ってコケコッコー」

ピ「コカトリス」

ユ「・・・ぶっ」

ニ『ぶはっ』

ユニ「『ブハハハハハハ!!!』」

ユ「ちょおもう一回言って、にーちゃ・・・コケ・・・こっこけ、コケコッコーやってっブハハハッハ!!!」

ニ『ブハッゲホッぐぇっ』

黒「うわああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

ニ『あ、走ってった』

ピ「ストレス溜まると走るよね、黒蹴って」

ユ「逃げんなってにーちゃん、ほらコケコッコー! コケコッコー!!!」

ピ「由佳も行っちゃったね」

ニ『ところで何でここに集まったんだっけ』

ピ「メジャーモンスターを生け捕りにして観察しようと思って。

  はいこれ、瓶。ちょっと天海行ってバジリスク入れてきてくれない?」

ニ『お断りします』

銀「・・・」スライムぷにぷに


 *バジリスク*

 天海に生息する、小さな蜂状の生き物。

 オスは針から毒液を出して相手を石化させる。

 メスと幼虫は石化を解除する液を出す。

 繁殖期にはオスが獲物を石化させて保存し、メスが針の周りだけを石化解除しながら、獲物の体内に卵を産み付ける。

 孵った幼虫は少量ずつの肉を石化解除しながら食べ進み、獲物の体内で育つ。

 繁殖期以外は大人しい生物。

 ※説明は全て村長老の語ったものである(ピンキー)

次回メモ:再び


いつも読んでいただき、ありがとうございます!!!

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