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勇者だったのかもしれない  作者: ぷっくん
空に向かって駆け上がれ!
138/187

SS 誰かの思い

短いので次の日投稿にしてみました。

 ーー*???*ーーーーーーーーーーーーーーー

 石碑で見た記憶は、2つあった。

 1つは黒く、1つは無機質。

 どちらも慣れ親しんだはずの記憶のはずなのに、どちら共はっきりと思い出せない。


 いや、違う。

 片方は、知っていたはずなのに忘れてしまった記憶。

 片方は、忘れていたはずなのに戻っていた記憶。


 片方を忘れるに従い、片方が蘇る。


 この記憶を知るまでは、そのことにすら気が付かなかった。


 そして、戦慄した。

 今は大切な仲間である「 」を、殺めていたというその事実に。

 「 」は、それを知ってなお、仲間で居てくれるだろうか。

 「 」は、それを思い出してなお、今と同じ目で、見てくれるだろうか。

 暖かな何物にも代えがたい、仲間同士を見る、その視線で。


 記憶を失う以前の「 」を殺めたのがオレだと知っても、今の「 」はオレを仲間と呼んでくれるのだろうか・・・。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー








 ーー*???*ーーーーーーーーーーーーーーーー

 石碑で見た記憶は、1つだった。

 いつも見ていた記憶とは異なる、その記憶。

 意外に思った。まさか、自分の以前の記憶がちゃんと存在していたなんて、って。

 そして記憶を見る事を、楽しみにも思った。

 しかしそれは、すぐに後悔へと変わる。


 まわりに飛び散る血と戦慄と悲鳴と肉片と、下手人の高笑いの声。

 目の前には、皆を守ろうと最後まで戦った1人の男の亡骸と。

 自分の腕の中で震える、1人の女性。





 夢で見られたのは、それだけだった。

 続きが知りたくて、帰りに他の石碑を探してみたが、見つけることは出来なかった。


 あの時女神は「あなたには、別の生きる道もあります」と言っていた。

 ・・・もしもあれが自分のもう1つの生きる道だったとして。


 それならば、と強く思った。

 それならば、全てを救ってやろうじゃないか、と。

 あの腕の中で震えていた女性も、自分達を守ろうと戦た男も、仲間も。

 そして、心の中で師匠と呼んでいた、あの男の事も。

 ーーーーーーーーーーーーーーー







 ーー*???*ーーーーーーーーーーーーーー

 彼女がこの世界に掛けた魔法は1つだけだった。

 この星を訪れるもの皆が、穏やかになる魔法。

 それは、神の魔法だった。


 この世界の地を踏み、水を飲み、空気を吸い、風に触れ、空を見上げる。

 それだけで、魔法にかかるという、特別な者だけが使えるモノ・・・。


 皆が穏やかで、優しい世界。

 彼女が守りたかったのは、そんな世界。

 ーーーーーーーーーーーーーーーー

次回メモ:SS


いつも読んでいただき、ありがとうございます!

*???* は、誰か分からない状態を指してみてます。

ゲームによくある、名乗ってないキャラのふきだしみたいなあのイメージ。

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