裁判
そこからショウ達は、調味料が切れた為に一度ダンジョンを出て食料などを補充する事にした。
「まずは、金が必要だ! 魔石や素材を売って資金を調達しないとな」
「結構貯まってますからね」
「いくらになるか楽しみです!」
そう言うとギルドに向かい魔石やドロップアイテム、ついでにワイバーンの肉も少し換金した。
すると、かなりの金額になったので——ショウ達は必要な物資を買い漁ると、今日はギルドの食堂で食事をとる事にした。
すると、アカネとシルクの姿を見た冒険者達が騒ぎ出した。
「なあ、お前達……もしかして——ダンジョンの救世主様か?」
「ダンジョンの救世主? 知らん……」
「いや、その姿は——間違いなく……
真っ赤な髪に、多種多様の武器を使いこなし——武器が無くとも素手で魔物を薙ぎ倒す! 鮮血の女騎士こと、バトルマスター!」
「そして、こっちは——ゲロを撒き散らしながらモンスターを全て蹴散らす。
魔道士こと……白銀のマーライオン!」
「間違いなく——こつらダンジョンの救世主だ!」
「ちょっと待ってよ。何その通り名——ッ!」
「アカネは、いいじゃないですか……
私なんて、マーライオンですよ。ゲロですよ……」
落ち込む二人と、一番人を助けたのに——通り名もつかなかった。ショウは……
「これもまた呪いの影響なのか……」
そして、三人は感謝されて——今日の食事の代金は冒険者達が奢ってくれる事となった。
それから沢山の冒険者達と騒いで食事をとっていると……
そこへ、獅子の牙のメンバーが現れた。
すると、あんなに騒がしかったギルドは一気に静まりかえった。
「どうしたのですか? 皆さん……」
すると、またクエストを失敗して機嫌の悪い獅子の牙が他の冒険者に絡んでいた。
「おい、お前ら! さっきまで騒がしかったのに——さっきまでの勢いはどうしたんだ!?」
「…………」
「何だよ! 言いたい事があるなら言ってみろよ! あ"あ——ッ!」
「相変わらず辛気臭いなーーー!!! お前らは……」
「今回の騒ぎの中心は誰だ!!!」
すると、冒険者全員がショウ達のパーティーを見る。
そして、獅子の牙はショウを見つけると——何かを思い出した様に、笑顔で近づいて来る。
「よおッ! 久しぶりだな。ショウ……」
「おいおい、小物——何で小物のお前が話題の中心に居るなんて——どうなってんだ! ア"ぁ!!!」
すると、アカネとシルクが怒り出した。
「「主人様に向かって、何なんですか……
貴方達はッ!!!」」
「何だ!? この女どもは……
主人様って、こんな小物が主人様? なんて、笑わせんな。それが本当なら、どうかしてるぜ! お前ら……
だったら、こんなザコにかまってないで、俺が相手してやるよ! なぁ、良いだろ。小物この女ども一晩かせよ!」
そう言って、笑う。ラルフにアカネが殴りかかろうとするが……ショウがアカネを止めた。
「アカネ、止めろ。
ラルフは、酔っ払ってるだけだ……相手にするな!」
「何だテメー! その言い方は——ッ!!!」
そして、ショウに掴みかかるラルフをブレインが止める。
「まあ、待て、ラルフ!」
「何で止めるんだ! ブレイン——。
俺は、コイツをボコボコにしてやらなきゃ収まりがつかない」
「分かってる!
だが、俺も——少しショウに話がある。
その話が終わったら君の好きにして構わない」
すると、ブレインの、その言葉にラルフは落ち着きを取り戻すと——ブレインとショウの話しに耳を傾けた。
「ショウ、俺達と別れてから——今まで、どうしていたんだ?」
「どうしていた? と言われても……
これと言って、何もしてなかったけど……」
「そうか……。なら、その女達は何だ?
仲間と言うには、お前を呼ぶ時に名前じゃないのは何でだ?
まるで、奴隷みたいだな……」
「……それは」
「おい、お前——最低だな! 仲間になってくれる奴が居ないからって、奴隷を戦わせているなんて——冒険者の風上にも置けないヤツだな——ッ!!!」
「しかも、女を……最低ね」
「見損ないましたわ! ショウ……」
クミンとレインもショウを罵る。
「これには、訳があって……」
「って事は、認めるって事だよな。
この二人が奴隷って事を——ッ!!!」
「…………」
しかし、ブレインの企みは——そこでは無かった。
「ショウ。別に、俺は……お前が奴隷を仲間にしようと、どうでもいいんだ!」
「なら、何なんだよ。絡んでくるなよ!
お前らには、もう関わりたくないんだ!」
「分かった! なら、一つ正直に答えて欲しい事がある」
「分かった。それを答えたら、もう俺達には関わらないでくれ!」
「分かった! 約束しよう。
だから、君も正直に答えてくれよ!」
「分かったて、言ってるだろ!」
「なあ、ショウ……奴隷って、けっこう高いよな。
そんな奴隷をお前は、二人も買う為の金をどうやって集めた? 正直に答えろ!」
「それは……」
ショウが話そうとすると、それを遮ってブレインが話し始めた。
「ショウ、俺達は戴冠式の日……
ガバラの村で、ワイバーンに襲われたのは知ってるか? 知ってるよな。
何せ! お前も、あの村に居たからな……
そして、あの時——俺達は村を襲ったワイバーンを倒したんだが……実は、倒したワイバーンの首だけを残して、誰かに盗まれてしまったんだ。
しかし、犯人は分からずじまい……
そこに、大金を注ぎ込まなきゃ買えない奴隷を二人も連れた。
あの時、ガバラの村に居た。共パーティーメンバーのお前が現れた。
これは、果たして偶然なのか……?
なぁ、答えてくれよ! 主人様——ッ! その二人の奴隷を買う金をどうやって手に入れた——ッ!!!」
「それは……」
ブレインに説明をしようとした瞬間……ショウの頭の中に言葉が流れた。
【英雄とは語る者ではなく語られる者……】
ショウは、言葉を詰まらせると……
ブレインにワイバーンを売った金で、二人を買ったと正直に話した。
すると、ショウを見る周りの目は汚いモノを見る様な冷ややかな目に変わった。
しかし、弁解も説明も出来ないショウは……ブレインにワイバーンの分のお金は払うと申し出たが、ブレインは首を縦に振らなかった。
そして、ブレインはワイバーンを売った金で買ったアカネとシルクは自分達の物であると主張した。
しかし、それには——さすがのショウも大反論——そこにアカネとシルクも加わり。
その場は、何とか収まったかに思われた。が……
その後——。お城から兵士がやってくると、理不尽にもショウ達は拘束された。
しかし、国の兵士に逆らうと大罪人になってしまう為に——ショウ達は、大人しく従うしか無かった。
そして、その日は牢屋に入れられると——。
次の日……
ショウは、王様の審判の元——裁判にかけられる事となった。
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