ハーレム……
そんなブレイン率いる。
パーティーの名前が獅子の牙になった由来は、リーダーである。
ブレインの髪が獅子と同じ色だったのと、ブレインとショウのコンビネーションによる。
攻撃を獅子の上顎と下顎の牙と見立ててつけた名前であった。
*
そして、獅子の牙がDランクに上がって間もなくの頃——Cランクパーティーに所属していた。
ラルフと言う戦士が仲間になりたいと志願して来た。
ラルフは、大剣や斧を使う。アタッカーで、自分達よりランクの高い冒険者の加入は大歓迎であった。
これから先——強いモンスターと戦う際は、トドメを刺す為にアタッカー、パワー系は必ず必要となる為に即戦力として仲間に加わる事になった。
そして、新生獅子の牙はラルフの加入により更なる飛躍を遂げると——王都でも一番の冒険者となっていった。
*
そんな事を思い出しながら薬草を採取していると、予想以上に集まってしまった。
ショウは、その薬草でポーションを作るためにアイテムボックスに収納している小屋を召喚すると、錬金術のスキルを使い。
エクストラポーションの作成に取り掛かった。
が……ショウの錬金術の熟練度はエクストラポーションを作る為のレベルに達していなかった為にエクストラポーションは、作成出来なかった。
その後、ショウは必死で錬金術の熟練度を上げると——再度エクストラポーションの作成に取り掛かる。
しかし、作れたのは、ハイポーション! が、限度であった。
「やはり……水か…………」
「ハイポーションじゃダメなのか?」
そう聞いてくるキーウィに、ショウは説明をした。
「ハイポーションでも、その時切られた傷なら治す事は出来る。
しかし、瀕死状態からの生還や古傷を治すには——やはりエクストラポーションが必要になる」
しかし、諦めきれない。
ショウは、物は試しとも言わんばかりに妹達が暮らす修道院に向かうと
お金とワイバーンの肉、それとルフエルに使ってくれと書き置きを残してハイポーションを置いて行った。
ショウが顔を見せなかったのは、今はルフエルを迎えに行けないと言う思いから出来るだけ顔を合わせない様にしていた。
そして、離れたところで様子を伺っていたが……やはりルフエルの傷にはハイポーションでは効果がなかったみたいであった。
そこで——ショウは、【神水】飲むだけで傷や異常状態を回復すると言う。
神の水を求めてダンジョンに潜る事にした。
「神水と上薬草が有れば、必ずエクストラポーションを作れるはずだ!」
それから神水のダンジョンに到着したショウは、入り口で止められた。
「……何ですか?」
「いや、君一人……?」
「はい、それがどうしました?」
「いや、知らないよね。
基本的にダンジョンに一人で挑む人って居ないから……」
話を聞くと、一応、ダンジョンは一人で入る事を固く禁止されているらしく。
何でも、冒険者は危険な仕事ではあるがダンジョンに一人で入る行為は、みすみす死にに行くような行為で……しかも、遭難した場合。生きているか? 死んでいるのか?
すら判断出来ない為に救助を出す事も出来ない為に、出来れば四〜五人でのパーティーで攻略するのがベストで、最低でも二人以上のパーティーでないと入室は認められていないらしい。
そんな事を初めて知ったショウは、引き返すしかなかった。
「…………どうする……?
ダンジョンに入る為に、適当にパーティーを組むのか……」
しかし、それでは——俺の所有しているスキルを見られてしまうし。
そうショウの持つスキルは、どれもが強力で——あまり広がると問題を引き寄せる可能性もある為に、極力はバレない様にした方がいいと考えていた。
「ならば、やはりパーティーは難しい……か……」
すると、キーウィが「奴隷を仲間にしたら良いんじゃねーのか!」と、提案をしてくる。
ショウは、それを聞いて——!!!
「それだーーー!!!」
そう叫ぶと、早速! 奴隷を見つけるべく奴隷商会へと向かった。
そして、奴隷商会に到着すると……その大きな建物に緊張の色を隠せなくなった。
「……大丈夫なかぁ……お金足りるかなぁ……」
「大丈夫だろ! 人間なんて沢山いるし、そんなに高くないだろ」
そう楽観的に答えるキーウィの言葉で、覚悟を決めたショウは奴隷商会の中へと入って行った。
すると、中では小太りで背の小さいオッさんがショウを出迎えてくれた。
「いやっしゃいませ、お客様。
わたくしめは、この奴隷商会の商会長を勤めております! オットセと申します。
今日は、どう言った物をご所望で——」
そう言って、不敵に笑う奴隷商会の商会長のオットセを見て……
「薄気味悪い……」
そう口走ってしまったショウに対して、オットセは——。
「これは、これは、正直にものを言う人で御座いますね。気に入りました!
さっさ、奥へどうぞ……」
そう言って奥に案内されたショウは、軽く自己紹介を済ませると——早速、順番に奴隷を見て行く……
「ショウ様は、見たところ冒険者と——お察ししますが……戦闘型の奴隷でよろしいでしょうか?」
見た目とは裏腹に、オットセは人をよく観察しているみたいだった。
「まだまだランクは高くないのですが、ダンジョンに素材集めの用事がありまして——その為に奴隷を探しているんだ」
「そうでしたか……」
オットセは、冒険者同士のパーティーについては触れて来なかった。
商人ってだけあって、人が嫌がる所には踏み込んで来ない。
それも、このオットセと言う男が優秀である証なのだろう。見た目は、胡散臭いが……
そして、順番で見て行く中に赤髪の獣人の女の子を見つける。
歳は、ショウより少し上で——スタイルも良く。なかなかの美人であった。
しかし、その子の足を見ると……片足の腱を切られており。歩く事は出来ても走る事は出来ないみたいだった。
その子を見てショウは、妹であるルフエルを思い出す……
「この子は……?」
「この子は、アカネと申します。
アカネ前に出なさい。お客様がご所望だ!」
そして、列から一歩前に出たアカネは無表情を貫く。
「この子は、一応……戦闘型の奴隷となっております。が……
お察しの通り走る事は出来ません」
「戦闘系と言う事は、戦闘の時に怪我をしてしまったのですか?」
「いえ、実は——戦闘系として買われたのですが、飼い主に性奴隷にさせられそうになり。
その時に、逃げ出さない様に足の健を切られてしまったのです」
「それは、なんて酷い事を……」
「そうですね。
その言葉が聞けると言う事は、ショウ様は——それを理解してくれている方だと安心できます」
見た目は、アレなのにオットセは意外と奴隷の事を考えている商人で、少し安心した。
「奴隷にも人権は有ります。
なので、性奴隷として買われていない奴隷には拒否権が有ります。
そして、アカネは抵抗すると飼い主である主人を傷つけてしまいました。
その為に、酷い拷問受けた後で——我商会に返されました。
それからは、獣人の特徴である素早い足も無くなりアカネは戦闘奴隷としての価値は下がってしまい。売れ残っている次第です」
「この子は、元々は強かったのですか?」
「多少、剣術が使えたのですが……今は、見る影もありません」
すると、ショウの中のウエポンマスターの【師匠】が心の中で騒ぎ出した。
『その子には、武芸の才能がある。
その子を買え、その子を買え、その子を買え——ッ!!!』
ショウは、心の中で騒ぐ師匠を大人しくさせる為に『分かったよ』そう諦めると……
「あの……この子はいくらですか?」
「……戦闘奴隷としても、あまり使えませんし。性奴隷にしようとしたら、食いちぎられますよ!
それでも、よろしいのですか?」
「ええ、大丈夫です。
俺は、もともと呪いで……そう言った事は出来ないので——。」
*
【英雄色を好む。】
その言葉の通り英雄は、沢山の女性を囲う。
その為、英雄になれなかった者の呪いで——ショウは、ハーレムが作れない呪いにかかっていた。
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