盛者必衰
前回よりさらに無駄に長く・・・。
そしてオネェさんの1人語り?
話の整合性が取れているか心配です。すみません。
サクルムラポニア
かつて南大陸に、マンクス帝国という国があった。
文明は繁栄していたが、魔物は増加の一途を辿り、その原因が南大陸の魔王にあると考えた帝国は、魔王討伐の為に勇者を召喚した。
召喚されたのは日本人の若者11人。
彼らは魔王を討伐後、全員が帝国から爵位と領地を与えられたが、その後帝国からの独立を宣言。
帝国は独立を認めず、日本人勇者達の領地に軍を進め、日本人の若者達は迎え討った。
内乱は苛烈を極め、日本人達は仲間を3人失うも結果は勝利に終わる。
そしてマンクス帝国を倒し、サクルムラポニアという名の国を建国。
国土は戦いにより荒れ果てていたが、日本人達は短期間に復興を成し遂げる。
文明は以前のマンクス帝国の時よりも発展し、魔法も研究によりさらに高度になった。
人々の記憶から 内乱の出来事が薄れようとしていた頃、 サクルムラポニアは近隣諸国の連合軍に侵略され、滅亡した。
キャメロンさんが教師のように滔々(とうとう)とサクルムラポニアの歴史について語る。
滅亡した、と言い終えると キャメロンさんは私を見た。
「どうせミサオのことだから、質問いっぱいあるんでしょうねっ。」
うんうん、ありまくりですよ。
キャメロンさんは脚を組み替える。
「じゃあ質問される前に説明していくわ。」
テーブルにカチャリと皿ごとティーカップを置いてから話し始めた。
「まず、召喚された日本人達11人。彼らは帰る術がなかったの。
だから生活の保証と引き換えに、魔王討伐を引き受けた。
討伐を終え、帝都に帰還後、爵位も領地も求めなかった者もいたけれど、強制的に受け取らされたわ。
『拒否すれば叛意ありとみなす』って言われてね。」
はんい?謀叛てこと?なんじゃそりゃ。
「冒険者になりたい者や、学者になりたい者もいたけれど、帝国は勇者達を管理しておきたかったの。臣下としてね。」
勝手に召喚して 勝手に臣下にしておきたいとか、ずいぶん身勝手だわ。
「渋々 爵位と領地を受け取ったけれど、帝国はいずれ勇者達を始末するつもりだったの。」
は!? 使い捨て!?
臣下にしておきながら何なの!?
「勇者たちって、国民から圧倒的な人気があってね。皇帝よりも支持されるようになったら、国の根幹を揺るがすことになるから、って感じ。」
もう理解が追い付かない・・・。疑心暗鬼が跋扈するローマ帝国ですか。
「でも勇者達はその情報を知り、このまま殺されるならその前に戦うことになったのよ。」
なるほど。
でも勇者達って、魔王を倒すほど強かったんですよね?
それなのに帝国軍と熾烈な戦いをしたのは不思議です。
「彼らは対魔物に特化してたし、勇者達は11人。領地に軍隊はいない。帝国軍は約7万。」
え、それってまさか・・・。
「そう、11 対 7万 だったのよ。
そして『人間』を殺すことをためらった勇者がまず1人死に、次に『自分達が守ったはずの帝国民』を殺すことに悩んだ1人が死んだ。もう1人は、自ら。」
・・・なんてこと。
でも自分達で国を建国するところまでいったんだもんね。
「でもキャメロンさん、まるで見てきたかのように言いますね。」
ふふふ、と私が笑うと、
「見てたのよ。」
と、遠い目をした。
「どのくらい前ので出来事なんですか?」
「たった60年くらい前のことよぉ。」
それはちょっぴり悲しい笑顔だった。
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「サクルムラポニアって、なんで近隣の連合軍に負けたんですか?」
「その時は私はもうサクルムラポニアには居なかったんだけどね、裏切りと腐敗で弱体化してたみたいだし、勇者も病気で何人か減ってたみたいだし、複合的な原因ね。」
「サクルムラポニアがあった土地はどうなってるんです?」
「連合国のそれぞれに割譲されて、別々の国になったわ。」
国というホールケーキを切り分けて、ケーキのピースを各々 手に入れました、ってか。
「勇者たちは皆さんその戦いで?」
「戦死、暗殺、でも生き残った者もいたわよ。」
「えっ 殺されてないってことは、物凄く強い人だったんですか?」
ハッとキャメロンさんは鼻で笑って言った。
「何言ってんのミサオ。
生き残ったヤツこそ、裏切り者よ。」
ここまで読んでくださったことに土下座。
週1度程度のノロノロ亀更新にお付き合いいただき、本当に本当にありがとうございます!
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