王都編⑧ ミサオ、叱られる
読んでいただき、誠にありがとうございます(涙)
次こそは ご令嬢と対面!
感謝をこめて。
ベッドに腰掛けたまま、隣に座るリョウくんに抱き締められた。
驚いて言葉を忘れた私。
暫しの沈黙。
意を決した表情のリョウくんは、
「俺、ミサオさんの隣に立てるように頑張りますから!」
?
「リョウくんはもう隣に立ってるよ?仲間じゃん!」
笑顔で返すと、リョウくんが緊張から解放されたのが分かった。
抱き締めていた手を緩め、今度は私の手を持った。
「ありがとうございます。でももっと頑張りますよ!!」
「うん?分かんないけど分かったよ。」
お互い笑顔になり、おやすみなさいと言い合ってリョウくんは部屋を出て行った。
1人になって遅まきながらドキドキする。
異性に抱き締められたのは、何年振りだろうか。
こんなに恥ずかしいものだったっけ。
数分前の事なのに、思い出すと赤面してしまう。
そういえば先日チャラ男にも首筋を撫でられたっけ。
イケメン達に囲まれていると自分が美人になった気がしてくるから不思議だ。
「アンタ無防備過ぎるわよぉ。」
ギャッ
「キャメロンさん!?いつからそこに!」
「ミサオが1人で百面相してた時から。」
「勝手に入って来ないでください!」
「ノックしたし~、声も掛けたし~、鍵開いてたし~」
ガクッ
「すみませんでしたぁ・・・」
キャメロンはツカツカと私に近付き、ギュウと私を抱き締める。
「え?」
キャメロンさんの顔が私に接近してくる。
近い近い近い!
ぴたりと止まったキャメロンさん。
ニヤリと訊いてくる。
「私にはドキドキしないでしょ?」
5秒ほどの沈黙。
「キャメロンさんどうしよう・・・」
彼女(?)は うんうんとその先の言葉を知っているかのように頷く。
そして私は続けた。
「キャメロンさんに抱き締められてもドキドキしてます・・・」
その時のキャメロンさんの驚愕の瞳を、私は一生忘れないだろう。
私だって自分にビックリよ。
もしかして欲求不満?
いや人肌恋しいだけなのかも?
でもリョウくんの時と同じように、心臓がドキドキしている。
私、顔が紅くなっているから、こっちを見ないで!
コホン。
なんとか冷静さを取り戻したキャメロンさん。
「と、とにかく!しっかりしなさいよ。
ベッドにブラ脱ぎっぱなしにしない!!
誘ってるって思われちゃうじゃないのよ!」
「す、すみません・・・」
いそいそと私はブラを拾い、旅行鞄に仕舞う。
「ミサオは男慣れしてるようでしてなくて、ほんっとバカ!
大体 アンタはねぇ、」
この歳でこんなに叱られるとは・・・。
その後 キャメロンさんに くどくどお小言をもらい、ようやく解放されたのは深夜だった。
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【リョウ視点】
危なかった!
バクバクする心臓を抑え、自分に宛がわれた部屋に入った途端、ドアを背にずるずるとしゃがみこむ。
ただでさえベッドの上で無防備だというのに、彼女はブラを着けてなかった!!
己の欲望に、火が付いた感覚だった。
あのまま押し倒してしまっていたら、どうなっていたことか。
優しいミサオさんだから、きっと優しく許してくれるだろう。
でもそれでは嫌なのだ。
理性を取り戻せたのは、部屋に近付く足音が聞こえたからだ。
ミサオさんにおやすみを言って、部屋を出たらキャメロンさんが廊下の壁に寄り掛かってこちらを見ていた。
「若者よ、頑張んなさいな。私はちょっとミサオの様子を見てから寝るわぁ。」
そう言って自分と入れ違うようにミサオさんの部屋をノックしていた。
キャメロンさんのお陰で冷静になれたのだ。
感謝しよう。
そしてミサオさんに誓った通り、もっと努力しなければ!
ここまで読んでくださったことに土下座。
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