領都編⑥ ざっくりと
初めて書いた拙い文章を読んでくださって、本当ありがとうございます!
感想、評価、ブックマーク登録等応援をいただいて泣きそうになっています。
感謝をこめて。
「確かに私のいた『日本』は、文明が進んでいます。しかし良いことばかりではありませんでした。」
都市と地方の格差、貧富の差、高齢化、治安の悪化、自然破壊と災害、外来種の流入、色々な差別。
「この異世界に来て感じたことは、まぁ『日本人ばっかりだな』っていう印象が強いですけど。」
つい苦笑してしまう。
生きづらさを抱えた日本人が望むような、地球ではない別の世界。
「この異世界は、今 分岐点なのかもしれません。」
「と、いうと?」
宰相サマが先を促す。
「元々 この世界には魔法・魔術がありました。しかし日本人の技術により『電気』も技術的には可能なはずです。これからも魔法を使ってゆくのか、それとも電気へ舵を切るのか。」
魔力や魔術、魔石鉱物が有限かは分からない。
電気は再利用可能エネルギーでなければいつかは枯渇してしまう。
どちらを選ぶのか。
「そしてこの異世界、いえ、少なくとも私の目で見た限りですが・・・」
私が異世界に来てから感じていたこと、それは。
「子供の数が少ないのではありませんか?」
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アレッシオで見かける子供の数は、多いとは言えない。
しかしアレッシオは日本人が多く、家族世帯より単身者のほうが住民の割合を占めているせいなのかと思っていた。
しかし領都に来て、領都の街中にも子供の数が少ないようだった。
「義務教育」が本格稼働していないのになぜ?
「日本と異世界の共通点は、『人口減少』ではないかと。」
ご婦人が私を見つめている。
続きを話せ、ということらしい。
冷たくなったコーヒーの最後の一口を飲み干す。
「日本では政治家が少子化対策を打ち出していましたが、若い夫婦向けの政策ばかり。幼子と養子縁組みしようにも、法律上単身者にはその資格はありません。」
ご婦人と宰相が驚くのが分かった。
「この世界の人口減少の原因は私には分かりませんが、日本人が増えたことと何か関連があるのかもしれません。」
人口減少の異世界へ、日本人の多数流入。
これは神の意思かしら?
「日本人は『異世界への転移・転生』に憧れがある者が多いです。」
そうでなければあんなに「異世界モノ」のラノベやアニメが流行らないだろう。
現実には不本意な強制転移・転生をした人もいるけれど。
「別の話になりますが、『義務教育』の学校に人手が足りない、って聞きました。」
えぇ、とご婦人が頷く。
そこで私からの提案だ。
「日本人を雇えばいいんです。」
ご婦人と宰相サマが顔を見合わせる。
「ミサオ、それは・・・」
「日本人は『不確定要素』、ですよね?」
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日本人は「突然帰ってしまう」、つまり不確定要素。
重要な仕事を任せても、ある日突然 日本へ帰ってしまうのなら、仕事を任せるのを躊躇う。
しかし日本人全員が帰る訳ではない。
私なりに区分してみた。
① 日本で死亡し、異世界に転生した者
② 異世界から召喚されて転移した者
③ 時空・次元の歪みで迷い込んだ者
④ 上記のどれなのかハッキリしない者
①には侯爵令嬢のように前世(日本人)の記憶を思春期に思い出す者や、生まれた時から記憶がある者もいる。
人間として転生した場合、容姿は 例外はあるがこの異世界人と同じ。
神や創造神と出会って転生することが多い。
②のパターンA
勇者や聖女として召喚された場合
二度と日本の地を踏めなかったり、任務や勤めを果たすと帰れることが多いが、戦いで死亡したり、勝利と同時に消滅したり。
②のパターンB
召喚巻き込まれ型
ヒカリのように放逐されたり、勇者の任務完了と同時に日本へ帰れたり、刺客に殺されたり。
③何らかの原因で時空や次元が歪み、異世界へ転移というか飛ばされたというか、迷い込んだ場合、ある日突然 また時空の歪みが生じ、帰れる可能性が高い。
④日本で死亡したのか、気絶したのか分からず、神にも合っていない為、転生なのか転移なのかは不明だが、容姿が変わらない場合が多く、恐らく「転移」かと思われる。
日本へ帰れるかどうかは不明。
ざっくりだけれど、分類するとこんな感じ。う~ん かなりざっくり。
そして①は当然ながら、②も「突然」日本へ帰ってしまう可能性は低い。
③は時空の歪みがいつ表れるか分からないから、突然帰る可能性が一番高い。
④は転移理由も不明な為、帰れるかも不明。
余談だが、リョウくんと私はこの④だ。
リョウくんは崖からの転落、という原因は分かっているのだが、日本で転落死したのか分からず、神様にも合っておらず、容姿も日本にいた時のまま。
私なんて寝落ちで気付いたら、だったもんなぁ。
閑話休題。
不確定要素の最大のネック、③と④。
彼らがいついなくなっても、残された人が滞りなく仕事を円滑に進められれば雇用はもっと生まれる!
何よりこの私が、今 日本人ギルドで働いているのが良い例ですからね。
説明文が長くなってしまいました。
ここまで読んでくださったことに土下座。
ノロノロ亀更新にお付き合いいただき、本当に本当にありがとうございます!




