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日本人だらけの異世界で  作者: 猫目 潤
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出張手当てはありますか?

初めて書いた拙い文章を読んでくださって、本当ありがとうございます!

感想、評価、ブックマーク登録等応援をいただいて泣きそうになっています。

感謝をこめて。

髪を切り 髭を剃り、長年の汚れを落としたモリー。

やつれてはいるが、これから食事と睡眠はきっちり取れるし、健康的になるだろう。


このモリー、元々 商人というだけあって、日本人ギルドへ来た人々のあしらいが巧い。


「左様でございますか。ご苦労なさったんですねぇ。こちらが受付表になっておりますので、あちらの席でご記入くださいませ。ご要望があれば後ほど承りますね。」


研修もそこそこにあっという間に受付カウンターを任せられるようになった。

50代くらいの人の良さそうなオジサン。だから警戒心も薄れるのだろうか。


時々モリーは、ヒカリのことを見つめていた。

え、まさか年齢差の恋とかじゃないよね?

別に止めないけどさ・・・


心配そうな私の視線に気付いたのか、モリーが慌てて言った。


「ち、違いますよ!私にもあれくらいの年頃の娘がいましてね。故郷で苦労しているんじゃないかと思うと・・・」


「そうだったんですね、すみません。お元気だといいですね。」


私のバカ!

親心を分かってないなんて。


モリーは「ご迷惑でなければ」と日本人ギルドの空き部屋に住むことになった。

リョウくんも住んでいるし構わないけど、本人は「元強盗」ということを気にしているようだ。

万が一、盗られて困るものはセキュリティ万全だし、食事に関してはリョウくんと相談してくれればいいから そんなに恐縮しないでほしい。

せっかく就職先を見つけたんだから、今さら強盗に戻ることもないだろう。堅実に働いたほうが安全で、確実に故郷へ帰れる日が近づくし。


「支部長、ちょっといいですか?」


「あ、はい」


話し掛けてきたヒカリ、勤務中はちゃんとしている。

しかし私のことを「支部長」 や「佐々木さん」、「ミサオさん」と呼び方がバラバラ。

理由を訊くと 「え~ ただの気分にですよぉ~」だって。

別にいいけどね。


ヒカリは「聖女召喚」に巻き込まれて異世界へ来た。

明るく振る舞って、悩みなどないように見えるが、やはり彼女にも彼女なりの寂しさや苦労があるのだろう。


年齢的にはヒカリとリョウくんが近いのだけれど、2人の仲がどうとか、野暮な詮索はしない。

しないのだが、「ワガママな姉と 振り回されている弟」にしか見えない。


とにもかくにも、日本人ギルドの運営はなんとかなっている。

この様子なら、私が領都や王都に行っても問題はないよね。



─────────────────



「お迎えに参りました」


魔術師の長いローブを纏った女性が日本人ギルドへやって来た。

宰相閣下の命令で私を転移させてくれるのだ。


「この度はお手数おかけします。えっと、お名前を伺っても?」


「ピリッカと申します」


寡黙な人、なのかな?


「ピリッカさん、出発前にレストランで何か召し上がりますか?」


その瞬間、彼女の目がキラーンと光った (ような気がした)。


「いいんですか!?」


私の両手を包み込み、ぎゅっとする。


「ど、どうぞどうぞ」


ピリッカさん、食べ物に目がなく、美味しいと噂の日本人ギルドレストランの料理を一度食べてみたかったのだそう。

屋台村にも連れてってあげたいな。


それにしても、片っ端から注文して食べていく姿は、大食い選手権の様相。

ちゃんと噛んで食べるんだよ?


「ピリッカさん、そんなに大量に食べて大丈夫なんですか?転移魔法って、気持ち悪くなったりしないんですか?」


はた、と手が止まるピリッカさん。モゴモゴしながら、


「私は慣れてるんで平気です!慣れない人のほうが・・・」


と私を見ている。

えっ 不安。


「ちーっす」


お前はいつも絶妙なタイミングで現れるなぁ、サマヤ。


「ん?」


サマヤをじーっと観察するピリッカさん。


「こちらはピリッカさん。私を迎えに来てくれたの。ピリッカさん、こっちはサマヤさんです。」


お互い宰相の部下(?)だけど、初対面っぽい。


サマヤは、ピリッカさんを指差す。


「あー、宰相にこき使われてる人だ」


言い方。


ピリッカさんは怒涛のように喋りだした。


「そうなんですよぉお、宰相ったら人使い荒いんですよぉおお、これ以上仕事増やさないでほしいのに、次から次へとよくもまぁ!」


全然寡黙じゃなかった。

泣いてる。ブラックなのかな・・・。


「ミサオ、これ酔い止めだよ~」


サマヤが香水瓶のような液体を手渡してくる。


「転移って、そんなに酔うの?」


「人によるけど、初めてだから念の為にね~」


ありがたいけどヘラヘラしやがって。

そこへリョウくんが割り込んできた。


「ミサオさん!これリオリオの実のタルトです!食べやすいように小さいのたくさん作りました!領都や王都で食べてくださいね!」


「リョウくん、ありがとう。」


リョウくん、こんなに大声でハキハキ喋るようになったんだ。

そしてサマヤとリョウくん、なんか仲悪いんだっけ?


「そんなに長くならないつもりだけど、2人とも、私が留守の間よろしくね。」


「はい!」

「へいへい」


見送りに来てくれたアランさんとカターニャさん。

旅のお守りだよ、と腕輪をくれた。


歳は近いけど、2人はこの世界の父と母のよう。

出会えて感謝。


それでは行ってきます。

ちゃちゃっと仕事終わらせてくるんだから!





読み返す度に誤字を見つけて修正。

そして己の語彙力のなさにガックリ。

それなのにここまで読んでくださって本当に本当にありがとうございます!


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